船橋洋一

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船橋 洋一
(ふなばし よういち)
Yoichi Funabashi 20120126.jpg
生誕 (1944-12-15) 1944年12月15日(72歳)
中華民国の旗 北京市
国籍 日本の旗 日本
教育 東京大学教養学部卒業
職業 新聞記者
評論家
コラムニスト
活動期間 1968年 -
肩書き 法学博士1992年
日本再建イニシアティブ理事長
日本記者クラブ理事
公式サイト http://rebuildjpn.org/fukushima/about/funabashi 理事長メッセージ | 財団法人日本再建イニシアティブ

船橋 洋一(ふなばし よういち、1944年12月15日 - ) は、日本の評論家コラムニスト、元新聞記者。学位法学博士慶應義塾大学大学院)。元朝日新聞社主筆大佛次郎賞選考委員(2011年より)。三極委員会メンバー[1]一般財団法人日本再建イニシアティブ理事長。

人物[編集]

英語中国語に堪能。親米派の経済記者で、CIA協力者リストに名前が挙がっている[2]経済安全保障を巡る外交交渉の裏側を取材した著作で知られる。社内では東京本社経済部次長まで昇進したものの、その後は経済部長、編集局次長、編集局長という本社のラインのポストとは無縁だった。

定年後はコラムニストとして「朝日新聞」などに執筆を続ける一方で、個人的に著述家として著作活動を行っていたが2005年平成17年)に同社社長に就任した秋山耿太郎による改革路線のもと、2007年には同社主筆となった。同職は、同新聞社の4本社編集局長と論説主幹の上位に位置するもので、広岡知男(昭和40-50年代に同社社長・会長を歴任)以来30年間空席となっていた。

朝日・讀賣毎日新聞各社の師資相承のコラムニスト2人1組、計6人からなる『コラムニストの会』というグループをつくって、総理大臣や各党の党首、中央省庁の次官などと会食していたことを星浩が明かしている[3]

経歴[編集]

中華民国北京生まれ。灘中学校・高等学校を経て、1968年東京大学教養学部卒業1992年法学博士慶應義塾大学)。博士論文は、「ドル管理の国際政治 -プラザ合意からルーブル合意に至る五カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G5)の経済政策協調の分析-」。

大学卒業後の1968年昭和43年)、朝日新聞社入社。特派員としての同社北京支局、ワシントン支局に勤務、経済部編集委員アメリカ総局長を歴任した。この間、1975年にはハーバード大学、1987年には国際経済研究所(Institute for International Economics、ワシントンD.C.)、2003年にはコロンビア大学、2005年にはブルッキングス研究所において、それぞれ客員研究員として研究に従事した。

2007年平成19年)6月26日、同社主筆(一般記事と社説など論説の双方を統括する職)に就任。2010年平成22年)12月15日付で朝日新聞社を退職。

2011年、一般財団法人日本再建イニシアティブを設立し、理事長に就任。一般財団法人日本再建イニシアティブの下に、福島原発事故独立検証委員会を設立し、プログラムディレクターに就任。

2014年5月27日、民主党の提言組織「党改革創生会議」の議長に就任した[4]

2017年1月6日ドナルド・トランプ大統領の誕生にともなう"トランプ相場"で10億ドルの損失を出したとされるジョージ・ソロス[5]、ならびにバーナンキとともにヘリコプター・マネーの推進論者で元イギリス金融サービス機構 FSA(Financial Services Authority)長官の アデア・ターナー(Adair Turner)とをともなって安倍首相と会談をもった[6]。会談の詳細は伝わっていないが、ソロスはアベノミクス初期に為替と日本株で巨額の利益(10億ドルとされる)を得たといわれ、毎日新聞は国際金融情勢などについて意見交換したとみられると報じている[7]。船橋は投資家としてのソロスを高く評価している[8]

役職[編集]

  • 「21世紀日本の構想」懇談会第1分科会メンバー
  • アジア太平洋フォーラム・淡路会議理事
  • 国際アジア共同体学会顧問
  • 一般財団法人日本再建イニシアティブ理事長

受賞[編集]

主張[編集]

2010年には

「西欧中心の世界経済体制と国際秩序が激烈な音を出して崩れている。二極化から一極化を経ていまは多極化あるいはどの極も空洞化する無極化に進むように急激な変化が一時に集中している。これがまさに新世界が奏でるシンフォニーだ」

と語り、

  • (1)バランス(Balance)=新興パワー国の中で洗練された均衡感覚を持て。
  • (2)グリーン(Green)=グリーン成長は前に新しい国家創造のエネルギーとなる。
  • (3)財政=借金の積もった国は競争力がない。
  • (4)開かれたネットワーク=女性人材を活用し、外国人労働者を受け入れ、海外の自国人材を結びつけよ。
  • (5)グローバル人材=国際社会で活躍する人材を育てろ。競争がなければ進歩もない。

を「新世界」で生きていくための徳と語った[10]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『経済安全保障論――地球経済時代のパワー・エコノミックス』(東洋経済、1978年)
  • 『サミットの思想』(朝日新聞社、1980年/「サミットクラシー」に改題、朝日文庫、1991年)
  • 『内部(neibu)――ある中国報告』(朝日新聞社、1983年/朝日文庫、1988年)
  • 『日米経済摩擦――その舞台裏』(岩波書店岩波新書]、1987年)
  • 『通貨烈烈』(朝日新聞社、1988年/朝日文庫、1993年)(英訳 Managing the Dollar: from the Plaza to the Louvre, Institute for International Economics, 1988/2nd.ed, 1989.)
  • 『世界が劇場となった』(朝日新聞社、1990年/朝日文庫、1992年)
  • 『経済地球儀』(朝日新聞社、1990年)
  • ゴルバチョフの帽子――World briefing』(朝日新聞社、1991年)
  • 『冷戦後――同時代の現場で考える』(岩波書店[岩波新書]、1991年)
  • 『冷戦後事始――経済地球儀』(朝日新聞社、1991年)
  • 『国境が点線となる――World briefing 2』(朝日新聞社、1992年)
  • 『出冷戦記――経済地球儀 3』(朝日新聞社、1992年)
  • 『日本の対外構想――冷戦後のビジョンを書く』(岩波書店[岩波新書]、1993年)
  • 『アジア太平洋フュージョン――APECと日本』(中央公論社、1995年)(英訳 Asia Pacific Fusion: Japan's Role in APEC, Institute for International Economics, 1995).
  • 『世界ブリーフィング――同時代の解き方』(新潮社、1995年)
  • 『同盟漂流』(岩波書店, 1997年/岩波現代文庫、2006年)(英訳 Alliance Adrift, Council on Foreign Relations Press, 1999.)
  • 『同盟を考える――国々の生き方』(岩波書店[岩波新書]、1998年)
  • 『船橋洋一の世界を読み解く事典』(岩波書店、2000年)
  • 『創造的破壊系――日本発世界の経営者たち』(朝日新聞社、2000年)
  • 『あえて英語公用語論』(文藝春秋文春新書、2000年)
  • 『痛快!国際政治学』(集英社インターナショナル、2002年)
  • グローバリゼーション・トリック』(岩波書店、2002年)
  • 『日本の志』(新潮社、2003年)
  • 『歴史和解の旅――対立の過去から共生の未来へ』(朝日新聞社、2004年)
  • 『青い海をもとめて――東アジア海洋文明紀行』(朝日新聞社、2005年)
  • 『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン――朝鮮半島第二次核危機』(朝日新聞社、2006年)のち文庫(英訳 The Peninsula Question: A Chronicle of the Second Nuclear Crisis, Brookings Institution Press, 2007).
  • 『日本孤立』(岩波書店、2007年)
  • 『冷戦後――失われた時代』(朝日新聞社、2008年)
  • 『新世界国々の興亡』(朝日新聞出版・[朝日新書]、2010年)
  • 『カウントダウン・メルトダウン上下』(文藝春秋、2013年)のち文庫
  • 『原発敗戦 危機のリーダーシップとは』(文藝春秋・文春新書、2014年)
  • 『湛山読本』(東洋経済新報社、2015年)
  • 『21世紀 地政学入門』(文藝春秋・文春新書、2016年)

編著[編集]

  • 『日本戦略宣言――シビリアン大国をめざして』(講談社、1991年)
  • Japan's International Agenda, (New York University Press、1994).
  • 『同盟の比較研究――冷戦後秩序を求めて』(日本評論社、2001年)
  • 『日本の戦争責任をどう考えるか――歴史和解ワークショップからの報告』(朝日新聞社、2001年)
  • 『いま、歴史問題にどう取り組むか』(岩波書店、2001年)
  • Reconciliation in the Asia-*Pacific, (United States Institute of Peace Press, 2003).

共編著[編集]

  • 『IT革命――新世紀への挑戦』竹中平蔵との共著(朝日新聞社、2000年)

関連項目[編集]

関連人物[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]