航空総隊
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航空総隊 Air Defense Command | |
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航空総隊司令部の部隊章 | |
創設 | 1958年(昭和33年)8月1日 |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 航空自衛隊 |
部隊編制単位 | 総軍 |
所在地 | 横田基地 |
航空総隊(こうくうそうたい、英称:Air Defense Command、略称:ADC)とは、航空自衛隊の戦闘機部隊および高射部隊、警戒管制部隊などの防空戦闘部隊を一元的に指揮・統括している組織である[1]。航空総隊司令官が指揮を執っており、防衛大臣から直接、指揮監督を受ける[2]。
概要
[編集]航空総隊司令部は横田飛行場に所在する(在日米軍と同居)。有事の際は戦闘機部隊、高射部隊および各地のレーダーサイトなどとリンクしたシステムによって航空総隊司令官が部隊の指揮を執る。司令官・副司令官は空将である。
ミサイル防衛では、航空総隊司令官が内閣総理大臣及び防衛大臣からの「弾道ミサイル等の破壊措置命令」や防衛出動等の行動命令を受けた場合は、海上自衛隊のイージス艦をも含めたBMD統合任務部隊[3] の指揮官を兼務する。これに関連し、航空総隊司令部は2011年7月1日に航空総隊副司令官職を新設した他、アメリカ軍との防空・ミサイル防衛の情報共有・連携強化を通じて、実質的な防空作戦能力の向上を図ることを目的として2012年3月26日に府中基地から横田飛行場内に移転完了・運用開始した[4]。横田の司令部庁舎は、アメリカ第5空軍司令部庁舎と隣接し、地下連絡通路の他、共同統合運用調整所も設置される等、日米の連携強化が図られている[5]。
沿革
[編集]- 1956年(昭和31年) 8月 1日:ジョンソン基地に「臨時航空訓練部」が編成[6]
- 1957年(昭和32年) 8月 1日:臨時航空訓練部を解散し、府中基地に「航空集団」を編成
- 1958年(昭和33年) 8月 1日:航空集団を「航空総隊」に改編。司令部と北部・中部航空方面隊を編成
- 1961年(昭和36年) 7月15日:西部航空方面隊を編成
- 1973年(昭和48年)10月16日:前年の沖縄返還を受けて、沖縄展開中の各臨時部隊を編合し、南西航空混成団を編成
- 1981年(昭和56年)12月17日:飛行教導隊を新編。
- 1986年(昭和61年) 4月 5日:警戒航空隊を新編。
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年) 3月21日:航空総隊司令部及び作戦情報隊・防空指揮群が府中基地より横田飛行場に移転。3月26日より運用を開始する[9]
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- [12] 3月26日:防空指揮群、プログラム管理隊を廃止し、作戦システム運用隊を新編(初代隊司令は防空指揮群司令が就任)
- 8月 1日:組織改編
- 航空総隊戦術官を廃止し、航空戦術教導団を新編[13]。
- 航空総隊司令部飛行隊を廃止、同部隊に所属の電子戦支援隊が電子作戦群として航空戦術教導団隷下へ異動。支援飛行隊が中部航空方面隊司令部支援飛行隊として、中部航空方面隊隷下へ異動。
- 2015年(平成27年)
- 4月 1日:政策補佐官を新設
- 2017年(平成29年)
- [14] 4月 1日:政策補佐官を参事官に改組
- 7月 1日:南西航空混成団を南西航空方面隊に改編
- 2019年(平成31年) 3月26日:防衛部の演習企画課を訓練課に改組[15]
- 2020年(令和 2年) 3月26日:隷下部隊の改編[16]。
部隊編成
[編集]- 航空総隊司令部 - (横田基地)
- 北部航空方面隊 - (司令部:三沢基地)
- 中部航空方面隊 - (司令部:入間基地)
- 西部航空方面隊 - (司令部:春日基地)
- 南西航空方面隊 - (司令部:那覇基地)
(航空総隊直轄部隊)
- 警戒航空団 - (司令部:浜松基地)
- 航空救難団 - (司令部:入間基地)
- 航空戦術教導団 - (司令部:横田基地)
- 作戦情報隊 - (横田基地)
- 作戦システム運用隊 - (横田基地)
- 偵察航空隊 - (三沢基地)
司令部編成
[編集]主要幹部
[編集]「航空総隊司令官」も参照
官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
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航空総隊司令官 | 空将 | 鈴木康彦 | 2023年 | 3月30日統合幕僚副長 |
副司令官 | 空将 | 影浦誠樹 | 2023年 | 8月29日航空自衛隊幹部学校長 兼 目黒基地司令 |
幕僚長 | 空将補 | 松﨑勇樹 | 2024年 | 8月 2日防衛装備庁プロジェクト管理部 プロジェクト管理総括官 |
参事官 | 事務官 | 田中万盛 | 2023年 | 4月 1日|
総務部長 | 1等空佐 | 寺川清司 | 2024年 | 7月12日航空自衛隊補給本部情報処理部長 |
防衛部長 | 空将補 | 柳享範 | 2023年 | 8月29日第2航空団司令 兼 千歳基地司令 |
装備部長 | 1等空佐 | 五十川淳 | 2022年 | 8月28日南西航空方面隊司令部装備部長 |
情報課長 | 1等空佐 | 森敏章 | 2023年 | 3月16日情報本部勤務 |
監理監察官 | 1等空佐 | 古川義久 | 2024年 | 3月 4日航空戦術教導団副司令 |
法務官 | 1等空佐 | 御簾納直樹 | 2024年 | 8月 1日航空支援集団司令部法務官 |
医務官 | 1等空佐 | 玉城盛勝 | 2022年 | 9月15日北部航空方面隊司令部医務官 |
代 | 氏名 | 在職期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 |
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1 | 齊藤治和 | 2011年 | 7月 1日 - 2012年 1月30日防大22期 | 北部航空方面隊司令官 | 航空総隊司令官 |
2 | 秦啓次郎 | 2012年 | 1月31日 - 2012年12月 3日防大21期 | 航空開発実験集団司令官 | 退職 |
3 | 半澤隆彦 | 2012年12月 | 4日 - 2013年 8月21日防大24期 | 南西航空混成団司令 | 航空支援集団司令官 |
4 | 吉田浩介 | 2013年 | 8月22日 - 2015年 3月29日防大25期 | 航空自衛隊幹部学校長 兼 目黒基地司令 |
航空自衛隊補給本部長 |
5 | 前原弘昭 | 2015年 | 3月30日 - 2016年12月21日防大27期 | 統合幕僚監部運用部長 | 航空総隊司令官 |
6 | 小野賀三 | 2016年12月22日 - 2017年12月19日 | 防大26期 | 航空自衛隊幹部学校長 兼 目黒基地司令 |
退職 |
7 | 武藤茂樹 | 2017年12月20日 - 2018年 | 7月31日防大28期 | 南西航空方面隊司令官 | 航空総隊司令官 |
8 | 金古真一 | 2018年 | 8月 1日 - 2019年 8月22日防大30期 | 中部航空方面隊司令官 | 航空支援集団司令官 |
9 | 上ノ谷寛 | 2019年 | 8月23日 - 2021年12月21日防大30期 | 南西航空方面隊司令官 | 退職 |
10 | 森田雄博 | 2021年12月22日 - 2023年 | 8月28日防大33期 | 中部航空方面隊司令官 | 航空支援集団司令官 |
11 | 影浦誠樹 | 2023年 | 8月29日 -防大33期 | 航空自衛隊幹部学校長 兼 目黒基地司令 |
脚注
[編集]- ^ 航空自衛隊の組織
- ^ “自衛隊法(昭和29年法律第165号)第20条の3”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局 (2019年6月19日). 2020年1月8日閲覧。
- ^ BMD:Ballistic Missile Defense、対弾道ミサイル防衛
- ^ 航空総隊司令部の横田移転 平成24年防衛白書
- ^ 航空総隊司令部が横田基地に移転 しんぶん赤旗 2012年3月27日号
- ^ “基地跡地利用に関する年譜”. 入間市. 2024年1月23日閲覧。
- ^ 官報平成23年6月29日号外第139号38面、2011年6月30日閲覧。
- ^ 「自衛隊法施行令及び防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令」(平成23年6月29日公布、政令第百八十九号)[7]
- ^ 自衛隊法施行令及び防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成24年3月22日公布、政令第五十三号)官報平成24年3月22日号外第63号
- ^ 官報平成25年7月31日号外第166号27面
- ^ 「自衛隊法施行令及び防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令」(平成25年7月31日公布、政令第二三〇号)[10]
- ^ 防衛省人事発令(1佐職、2014年3月26日付)
- ^ 防衛省組織令の一部を改正する政令(平成二十六年七月二十四日公布政令第二百六十三号)
- ^ 防衛省令第四号(平成二十九年四月一日施行)
- ^ a b 航空総隊司令部、航空支援集団司令部、航空教育集団司令部、航空開発実験集団司令部、航空 方面隊司令部及び航空団司令部組織規則の一部を改正する省令(平成31年防衛省令第2号) 官報本紙第7473号、2019年3月25日
- ^ 「自衛隊法施行令及び防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令」(令和2年3月6日公布、政令 第三十八号)『官報』本紙第204号(令和2年3月6日)
- ^ 隊友第804号(令和3年4月15日発行)
- ^ 防衛省組織令等の一部を改正する政令(令和3年政令189号)第2条
- ^ 防衛省 航空自衛隊 [@JASDF_PAO] (2022年12月15日). "12月15日、航空自衛隊は三沢基地に偵察航空隊を新編し、編成完結式において航空総隊司令官から偵察航空隊司令に隊旗が授与されました。". X(旧Twitter)より2022年12月15日閲覧。
- ^ 自衛官#自衛官と防衛省内局及び他省庁の官僚との比較を参照