自己記述数

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自己記述数(じこきじゅつすう、self-descriptive number)とは、以下の条件を満たす整数 m のことである。

  • m の桁数 b が、m基数を示す。
  • 先頭の桁を0桁目としたとき、m の全ての n 桁目の数字 d が、m における数字 n の個数を示す。

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基数10において、6210001000は以下の理由で自己記述数である。

  • 桁数10が、その基数10を示している。
  • 0桁目の数字6が、6210001000の中に数字0が6個あることを示している。
  • 1桁目の数字2が、6210001000の中に数字1が2個あることを示している。
  • 2桁目の数字1が、6210001000の中に数字2が1個あることを示している。
  • 3桁目の数字0が、6210001000の中に数字3が0個あることを示している。
  • 4桁目の数字0が、6210001000の中に数字4が0個あることを示している。
  • 5桁目の数字0が、6210001000の中に数字5が0個あることを示している。
  • 6桁目の数字1が、6210001000の中に数字6が1個あることを示している。
  • 7桁目の数字0が、6210001000の中に数字7が0個あることを示している。
  • 8桁目の数字0が、6210001000の中に数字8が0個あることを示している。
  • 9桁目の数字0が、6210001000の中に数字9が0個あることを示している。

他の基数における自己記述数[編集]

基数1, 2, 3, 6には自己記述数が存在しない。7以上の基数では、少くとも以下の形式の自己記述数が必ず存在する。

この数は、0桁目の数字が b − 4 、1桁目の数字が 2、2桁目の数字が 1、b − 4 桁目の数字が 1、それ以外の桁の数字が 0 となる。

以下に、各基数における自己記述数を示す。

基数 自己記述数 (オンライン整数列大辞典の数列 A138480 基数10での値 (オンライン整数列大辞典の数列 A108551
1 なし
2 なし
3 なし
4 1210, 2020 100, 136
5 21200 1425
6 なし
7 3211000 389305
8 42101000 8946176
9 521001000 225331713
10 6210001000 6210001000
11 72100001000 186492227801
12 821000001000 6073061476032
13 9210000001000 213404945384449
14 A2100000001000 8054585122464440
15 B21000000001000 325144322753909625
16 C210000000001000 13983676842985394176
... ... ...
36 W21000...0001000
省略部には23桁の 0 がある)
約 2.14349×1053
... ... ...

特性[編集]

上の表に記載されている数字からは、全ての自己記述数は全ての桁の数字の合計(数字和)が基数と一致する、また、全ての自己記述数は基数の倍数であるように見える。1つ目の事象については、自己記述数の定義より、全ての桁の数字の合計は桁数と一致し、桁数は基数を表しているということから自明である。

基数bの自己記述数が必ずその基数の倍数である(あるいは、自己記述数の最後の桁の数字が必ず0である)ことは、次のように証明できる。

  • 基数bの自己記述数mが、桁数はb桁だがbの倍数ではない(最後の桁の数字が0ではない)と仮定する。
  • この場合、b − 1 桁目(最後の桁)の数字は少くとも1となる。これは、mに数字 b − 1 が少なくとも1つは存在することを意味する。
  • 数字 b − 1 がx桁目にあるとした場合、m の中に数字 xb − 1 個存在しなければならない。
  • 従って、m には少くとも1の数字が1個、数字 x が少なくとも b − 1 個あることになる。ここで、x > 1 の場合、m の桁数が b を超えるので、最初の仮定と矛盾している。また、x = 0 または 1 の場合も矛盾が生じる。

基数bの自己記述数は、基数bハーシャッド数である。

出典[編集]