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脳神経

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
脳: 脳神経
脳を下から見た図。
脳神経の起始の位置と支配対象
名称
日本語 脳神経
英語 Cranial nerves
ラテン語 nervus cranialis (plural: nervi craniales)
関連情報
NeuroNames 関連情報一覧
NIF 総合検索
MeSH Nerves Cranial Nerves
グレイ解剖学 書籍中の説明(英語)
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脳神経
第I脳神経 – 嗅神経
第II脳神経 – 視神経
第III脳神経 – 動眼神経
第IV脳神経 – 滑車神経
第V脳神経 – 三叉神経
第VI脳神経 – 外転神経
第VII脳神経 – 顔面神経
第VIII脳神経 – 内耳神経
第IX脳神経 – 舌咽神経
第X脳神経 – 迷走神経
第XI脳神経 – 副神経
第XII脳神経 – 舌下神経

脳神経(のうしんけい、英語: cranial nerves)は、脳幹から直接発生する神経のことである。脳と生体内の様々な部位の間での神経伝達を行っており、主に頭頸部の領域を支配する。その機能としては特殊感覚英語版として知られる視覚味覚嗅覚聴覚の伝達などが含まれる[1]。脳や脳幹から出てくる脳神経と異なり、脊髄から出るような神経は脊髄神経と呼ばれる[2]

脳神経の起点となる場所は最も頭側(上側)の脊椎である環椎よりも更に頭側の中枢神経系である[3]。脳神経はいずれも1対ずつ存在しており、すなわち左右ともに存在する。脳神経に分類されるのは12対で、ローマ数字でI-XIIで略して表される。終神経英語版と呼ばれる神経を0番目の脳神経として、13種類とすることもある。脳神経に付されているI-XIIの数字の順番はその起点の位置に基づくものであり、脳から脳幹へ、前から後ろへ、という規則性がある[3]

終神経(0)、嗅神経(I)、視神経(II)は大脳から出るが、その他の10種類の脳神経は脳幹から出る[2]。脳神経は末梢神経系の一部であるとみなされる[2]ものの、大脳から出る嗅神経(I)と視神経(II)については中枢神経系の一部であるとみなす方がより正確である[4]

解剖学

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ふつう、ヒトの脳神経は12対(I-XII)から成るというのが定説であるが、近年は終神経(0)も加えられることがある[3][5]。12対の脳神経についてはそれぞれローマ数字の順に、嗅神経(I)、視神経(II)、動眼神経(III)、滑車神経(IV)、三叉神経(V)、外転神経(VI)、顔面神経(VII)、内耳神経(VIII)、舌咽神経(IX)、迷走神経(X)、副神経(XI)、舌下神経(XII)である[6]

解剖により固定した脳の写真。下から見た図で、脳神経のそれぞれの番号を付している。
頭の右側に脳を、左側に脳神経のみを書き加え、左後ろから見た図。脳神経が頭蓋底の孔を通るのが分かる。
脳と脳幹の矢状断面。脳幹の中に赤で書かれているのはそれぞれの神経核や神経核からの走行である。

用語

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脳神経は一般的にその構造や機能に基づいて命名されている。例えば、嗅神経(I)は嗅覚を伝達するためであり、顔面神経(VII)は顔面筋(表情筋)を支配するためである。解剖学においては文書や記録などが初めてなされたのがラテン語であるため、ラテン語がリングワ・フランカに相当する。それゆえ多くの神経はラテン語ギリシャ語にちなむ名前がある。例えば、滑車神経(IV)は滑車(ギリシア語: trochlea)に付着している筋を支配することからその名称がある。また、三叉神経(V)はこの神経が3つの要素を持つため、三つ組み(英: triplet)を意味するラテン語: trigeminusを元としており[7]、迷走神経(X)は神経の走行が迷っていることから、ラテン語: vagusより名付けられた[8]

脳神経の数字は脳における位置に基づいており、前から後ろにかけて昇順である[9]。脳を下から見ることでその順番になっていることを確認できる。例えば、嗅神経(I)や視神経(II)は大脳の前側から起こっており、IIIからXIIにかけて脳幹から起こっている[9]

脳神経は頭蓋骨の外側も走行する。頭蓋骨の中を走行するときは頭蓋内(intracranial)と呼ばれ、頭蓋骨の外を走行するときは頭蓋外(extracranial)と呼ばれる。頭蓋骨にはという神経が頭蓋骨から外へ出ることができる小さい穴が多く存在している。脳神経は全て対になっており、つまりは人体の左右どちらにも存在する。筋肉や皮膚などを神経が支配するとき、その支配先が神経が出ているのと同じ側であるとき、これを同側(ipsilateral)という。一方で、支配先が神経が出ている場所とは反対側であるとき、これを対側(contralateral)という[10]

頭蓋内の走行

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神経核

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肉眼解剖学英語版的に、全ての脳神経には神経核がある。嗅神経(I)と視神経(II)以外は脳幹に神経核が存在している[3]

中脳には動眼神経(III)と滑車神経(IV)の神経核が、には三叉神経(V)、外転神経(VI)、顔面神経(VII)、内耳神経(VIII)の神経核が、延髄には舌咽神経(IX)、迷走神経(X)、副神経(XI)、舌下神経(XII)の神経核がそれぞれ存在する[11]。嗅神経(I)は嗅球から発生し、視神経(II)は外側膝状体から出ると考えられている[11]

それぞれの神経には様々な機能があるため、神経線維は複数の神経核に集まることもある。例えば、三叉神経(V)は感覚・運動ともに機能を担っており、少なくとも4つの神経核が明らかになっている[11][12]

脳幹からの出口

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嗅神経(I)と視神経(II)を除き、脳神経は脳幹から出現する。動眼神経(III)と滑車神経(IV)は中脳から出る。三叉神経(V)と外転神経(VI)、顔面神経(VII)、内耳神経(VIII)は橋から出る。そして舌咽神経(IX)、迷走神経(X)、副神経(XI)、舌下神経(XII)は延髄から出る[13][14]

嗅神経(I)と視神経(II)は別の場所から出てくる。嗅神経は前頭葉の下付近に位置する鶏冠英語版の側方にある嗅球から出てくる。視神経(II)は側頭葉の側方にある外側膝状体から出てくる[13]

神経節

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脳神経はいくつかの神経節という脳の外側において神経細胞が集まった構造を作る。これらの神経節は副交感神経性の成分(副交感神経節)または感覚性の成分を持った神経節(感覚神経節)である[11]

脳神経の感覚神経節は脊髄神経における後根神経節に対応するものである[9]。感覚神経節は感覚機能を持つ神経に存在しており、脳神経の中では三叉神経(V)、顔面神経(VII)、内耳神経(VIII)、舌咽神経(IX)、迷走神経(X)が該当する[3]

脳神経の感覚神経節は脊髄後根神経節と以下のような点で類似している[15]

更に副交感神経としての機能がある神経線維を出す副交感神経節が脳神経の神経節には存在する。動眼神経(III)の毛様体神経節英語版、顔面神経(VII)の枝の大錐体神経英語版翼口蓋神経節、顔面神経の枝の鼓索神経英語版顎下神経節英語版、舌咽神経(IX)の耳神経節英語版が副交感神経節に該当する[16]

頭頸部の交感神経を支配する交感神経節は頭側の交感神経幹であり、脳神経の支配下ではない[11]

頭蓋骨からの出口と頭蓋外での走行

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頭蓋骨からの脳神経の出口[11][15]
出口 神経
篩板 終神経(0)
篩板 嗅神経(I)
視神経孔英語版 視神経(II)
上眼窩裂英語版 動眼神経(III)
滑車神経(IV)
外転神経(VI)
三叉神経の眼神経V1
正円孔 三叉神経の上顎神経V2
卵円孔英語版 三叉神経の下顎神経V3
茎乳突孔 顔面神経(VII)
内耳孔英語版 内耳神経(VIII)
頸静脈孔英語版 舌咽神経(IX)
迷走神経(X)
副神経(XI)
舌下神経管英語版 舌下神経(XII)

脳から出た後、脳神経は頭蓋骨の中を走行した後、神経支配先に向かうために頭蓋骨に存在するや頭蓋骨の中にできた管状の構造を通る。このような孔・管には複数の神経が入ることもあれば動脈などの血管が並列して走行することもある[15]。例えば、視神経を通す視神経管には内頸動脈の枝である眼動脈英語版も通過する[17]

  • 終神経(0)は硬膜や終板英語版に関連している。嗅神経の吻側を走行し、篩板を通り抜ける。
  • 嗅神経(I)は篩骨の篩板を通り抜ける。神経線維の終末は鼻腔の上部へ行く。
  • 視神経(II)は蝶形骨の視神経管を通り抜け、眼まで行く。
  • 動眼神経(III)、滑車神経(IV)、外転神経(VI)、三叉神経の眼神経(V1)は海綿静脈洞の辺りを通ってから上眼窩裂を通過し、眼窩に出る。
  • 三叉神経の上顎神経(V2)は蝶形骨にある正円孔を通過する。
  • 三叉神経の下顎神経(V3)は蝶形骨にある卵円孔を通過する。
  • 顔面神経(VII)と内耳神経(VIII)はどちらも側頭骨にある内耳道英語版に入る。顔面神経はそこから同様に側頭骨にある茎乳突孔を通って顔面に到達し、顔面に存在するあらゆる顔面筋を支配するために枝を伸ばす。内耳神経は側頭骨の内部に存在する平衡覚聴覚をつかさどる器官へ到達し、頭蓋外へは出ない。
  • 舌咽神経(IX)、迷走神経(X)、副神経(XI)は全て頸静脈孔を通って頭蓋を離れ、頸部へ出る。舌咽神経は咽頭の上側や舌の後ろ側の感覚を支配する。迷走神経は喉頭の筋肉を支配し、かつ更に下行する枝によって胸部や腹部の臓器に副交感神経の成分を持つ枝を送る。副神経は肩・頸部に存在する僧帽筋胸鎖乳突筋を支配する。
  • 舌下神経(XII)は後頭骨にある舌下神経管から頭蓋を出る。
脳神経の3Dモデル。

発生学

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脳神経が胎児期に発生するとき、頭部神経堤英語版外胚葉性プラコード英語版という2つの分化した細胞集団によって形成される。以下に各脳神経の発生起源をまとめた[18]

脳神経の発生起源

脳神経 神経節 神経の起源
CNI – 嗅神経
(嗅神経鞘細胞)
終脳/鼻プラコード、前脳の神経堤細胞
CNIII – 動眼神経
(運動成分)
毛様体神経節(臓性運動性) 前脳・中脳境界部の神経堤細胞(間脳尾側と中脳前側)
CNV – 三叉神経
(混合成分)
三叉神経節(体性感覚性) 前脳・中脳境界部の神経堤細胞(第2菱脳節、第1咽頭弓)、三叉プラコード
CNVII – 顔面神経
(混合成分)
膝神経節(体性[注 1]・特殊感覚性)
翼口蓋神経節(臓性運動性)
顎下神経節(臓性運動性)
菱脳の神経堤細胞(第4菱脳節から第2咽頭弓)、第1上鰓プラコード
CNVIII – 内耳神経
(感覚成分)
蝸牛神経節(特殊感覚性)
前庭神経節(特殊感覚性)
耳プラコード、菱脳の神経堤細胞(第4菱脳節)
CNIX – 舌咽神経
(混合成分)
上神経節(体性・特殊感覚性)
下神経節(体性・特殊感覚性)
耳神経節(臓性運動性)
菱脳の神経堤細胞(第6菱脳節、第3咽頭弓)、第2上鰓プラコード
CNX – 迷走神経
(混合成分)
上喉頭神経反回神経など
上神経節(体性感覚性)
下神経節(体性・特殊感覚性、臓性運動性)
菱脳の神経堤細胞(第7・8菱脳節、第4・6咽頭弓)、第3・4上鰓プラコード
CNXI – 副神経
(運動)
なし 菱脳(第7・8菱脳節、第4咽頭弓)

機能

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脳神経は主に頭部・頸部の解剖学的な構造に対して運動・感覚を支配するという機能を有する。ただし、迷走神経(X)は頭頸部に限らず胸部や腹部の大部分も支配している[2][3]

脳神経の担う運動と感覚は合計7種類に分類することができる。まず、運動については発生学的に体節から発生した骨格筋を支配するものを体性運動性、鰓弓(咽頭弓)から発生した骨格筋を支配するものを鰓弓運動性、内臓を支配するものを臓性運動性という。感覚については、皮膚感覚深部感覚といった体性感覚を支配するものを体性感覚性、嗅覚・視覚・平衡感覚・聴覚を支配するものを特殊感覚性、味覚を支配するものを特殊臓性感覚性、内臓の感覚を支配するものを一般臓性感覚性という[20]。以下に、I-XIIまでの脳神経の運動・感覚の性質について、表にまとめた。

脳神経 体性運動性 鰓弓運動性 臓性運動性 体性感覚性 特殊感覚性 一般臓性感覚性 特殊臓性感覚性
嗅神経(I) 嗅覚
視神経(II) 視覚
動眼神経(III) 外眼筋 毛様体虹彩の平滑筋
滑車神経(IV) 外眼筋
三叉神経(V) 咀嚼筋顎舌骨筋顎二腹筋前腹、口蓋帆張筋鼓膜張筋 顔面
外転神経(VI) 外眼筋
顔面神経(VII) 顔面筋アブミ骨筋顎二腹筋後腹、茎突舌骨筋 顎下腺舌下腺涙腺 舌前2/3の味覚
内耳神経(VIII) 平衡感覚・聴覚
舌咽神経(IX) 茎突咽頭筋 耳下腺 舌後ろ1/3、口蓋扁桃中咽頭中耳耳管 舌後ろ1/3の味覚
迷走神経(X) 口蓋舌筋、口蓋帆張筋以外の軟口蓋の筋、茎突咽頭筋以外の咽頭の筋、喉頭筋 咽頭・喉頭、胸腹部の平滑筋 咽頭・喉頭 大動脈の化学受容器・圧受容器、胸腹部の内臓 咽頭の味覚
副神経(XI) 僧帽筋胸鎖乳突筋
舌下神経(XII) 舌筋

終神経(0)

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終神経(0)はヒトにおいては役割を持たないとされるが[2]、においに対するホルモン応答や性的反応、配偶者(動物でいう繁殖相手)の選択に関与している可能性がある[5]

嗅神経(I)

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嗅神経(I)はにおいを感じてその情報を伝える機能を有する[21]。ゆえに、純粋な特殊感覚性である[22]

嗅神経(I)の障害はにおいを感じられなくなる無嗅覚症やにおいが別のものに感じられる刺激性異嗅症といった嗅覚障害や、関連して味覚の異常・欠如を引き起こしうる[21][23]

視神経(II)

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視神経(II)は視覚情報を伝達する機能を有する[3]。ゆえに、純粋な特殊感覚性である[22]

視神経(II)の障害はその障害部位により異なる視野の欠損などを起こす。左右どちらかの眼の左側または右側の視野のみが見えなくなる同名半盲や視野の外側だけが見えなくなる両耳側半盲などがある。視神経に炎症が起こった視神経炎においては視野の鮮鋭さに支障をきたしたり、色の判別に問題が生じる色覚異常になったりする[21]

眼筋を支配する神経(III, IV, VI)

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動眼神経(III)、滑車神経(IV)、外転神経(VI)は外眼筋を支配する。これらが障害されると図に示されるような眼の向く方向の異常が生じる。

動眼神経(III)、滑車神経(IV)、外転神経(VI)は眼球運動を調節する機能を有する。滑車神経(III)は上斜筋を支配し、外転神経(VI)は外側直筋を支配しており、その他の筋を動眼神経(III)が支配している。つまり、内下方を見るときに滑車神経(IV)が、外側を見るときに外転神経(VI)が最もその方向の眼球運動に寄与しており、それ以外の方向では動眼神経(III)が最も働いているということである[21]。なお、動眼神経(III)には眼筋への作用以外に、眼に存在する平滑筋を支配する副交感神経性の成分も存在する[20]。ゆえに、滑車神経(IV)と外転神経(VI)は純粋な体性運動性であるが、動眼神経(III)は体性運動性と臓性運動性を含む[22]

これらの神経の障害は眼球運動に影響を及ぼす。眼球運動が協調せず眼の位置が合わないとものが二重に見える複視を起こす[23]

動眼神経(III)の障害は複視や両眼の位置が合っていない斜視まぶたが垂れ下がっている眼瞼下垂瞳孔が大きくなる散瞳などを起こす[24]。動眼神経障害は上眼瞼挙筋の障害により開眼できなくなることもある。動眼神経障害となった場合、頭を傾けることで症状がやや改善することがある[23]

滑車神経(IV)の障害は正面視したときに眼が上転・外転するような複視となる[24]。下方視することができなくなり、特に内転時に下を向けなくなる。これは上斜筋の障害による[23]

外転神経(VI)の障害も複視を生じうる[24]。これは外側直筋の障害による[23]

三叉神経(V)

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三叉神経(V)は3つの大きい枝を持ち、それぞれ眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)と呼ばれる。いずれも顔面の皮膚の感覚を支配しており、下顎神経に関しては咀嚼筋の運動も支配している[21]。咀嚼筋は咽頭弓由来であるため、三叉神経全体としては鰓弓運動性と体性感覚性を含むことになる[22]

三叉神経の障害はその影響が及ぶ領域の感覚の消失を引き起こす。感覚の消失以外にも三叉神経痛帯状疱疹副鼻腔炎に伴う疼痛、内歯瘻群発頭痛などが関連している[25][21]

顔面神経(VII)は顔面の表情筋を支配する。顔面神経の障害は障害側の顔面筋の緊張の欠如を引き起こし、この画像では右の顔(つまり画像では左側)のしわを作ったり口角を挙げたりできなくなっている。

顔面神経(VII)

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顔面神経(VII)はほとんどの顔面の表情筋を支配しており、舌の前側2/3の味覚も支配している。また、アブミ骨筋も支配している[21]。ほとんどの筋は脳の反対側の大脳皮質が運動を支配しているが、額に存在する前頭筋のみは大脳の左右両方からの支配を受ける[21]。顔面神経には副交感神経の成分も存在し、顎下腺舌下腺における唾液分泌や涙腺における涙液分泌も担う[22]。表情筋やアブミ骨筋は鰓弓由来であるため、顔面神経全体としては鰓弓運動性・臓性運動性・特殊臓性感覚性を含むことになる[注 2][22]

顔面神経(VII)の障害は顔面神経麻痺を生じ、顔面の片方または両方の顔面筋を動かすことができなくなる[21]。その原因として最も多いのが原因不明のベル麻痺である[21]。ベル麻痺に罹患すると障害側の口角が下がり、頬筋の障害により咀嚼にも影響する[2]。顔面神経は脳神経の中では挫傷によって最も障害されやすい神経でもある[26]

内耳神経(VIII)

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内耳神経(VIII)は平衡感覚や聴覚に関連する情報を伝える機能を持ち、平衡感覚は前庭神経、聴覚は蝸牛神経という内耳神経の枝により伝達される。前庭神経は内耳に存在する前庭器官三半規管で感じた平衡感覚を伝える神経であり、頭が動いたときに眼がその方向を瞬時に追えるようにする前庭動眼反射英語版の反射経路の一部を担う。蝸牛神経は蝸牛という音が聞こえるために重要な内耳の器官からの情報を伝達する[3]。伝達する情報は聴覚と平衡感覚のみなので、内耳神経は純粋な特殊感覚性である[22]

前庭神経が障害されると、目が回るようなめまい、つまり回転性めまいを引き起こす。前庭神経の機能は耳の中に温水または冷水を入れて眼振が起こるかで異常を判定でき、これをカロリックテスト英語版という[2][23]。内耳神経の障害は眼球が水平に動いたときに反復性および不随意に眼球の運動(眼振)も引き起こしうる[23]。蝸牛神経の障害は障害側の難聴を生じうる[23]

舌咽神経(IX)

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舌咽神経(IX)の障害では口蓋垂が障害側に偏る。

舌咽神経(IX)は茎突咽頭筋英語版の運動を支配し、中咽頭や舌の後ろ側の感覚も支配する[2]。舌咽神経は耳下腺の腺分泌を副交感神経により調節する機能もある[2]。茎突咽頭筋は咽頭弓由来であるため、舌咽神経全体としては鰓弓運動性、臓性運動性、一般臓性感覚性、特殊臓性感覚性を含む[27]

舌咽神経の障害は咽頭反射に異常を生じうる。咽頭反射の障害は迷走神経(X)の障害においてもみられる[21]

迷走神経(X)

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迷走神経(X)は咽頭喉頭の筋や感覚を支配している。また、副交感神経の成分が胸部や腹部の大部分の内臓の運動・感覚を支配している。更に、咽頭にも味覚を受容する部分があり、ここも迷走神経の支配下にある。咽頭・喉頭の筋群も咽頭弓由来であるため、迷走神経全体としては鰓弓運動性、臓性運動性、体性感覚性、一般臓性感覚性、特殊臓性感覚性を含むことになる[28]

迷走神経(X)の機能消失では大部分の臓器の副交感神経による支配が失われることになる。迷走神経の障害の主な影響には血圧の上昇や心拍数の上昇も含まれる。迷走神経のみが機能不全となることは稀である。しかし、迷走神経の最初の枝である反回神経が障害されると嗄声を生じる[11]

迷走神経の障害は嚥下困難にも関与している[23]

副神経(XI)

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副神経(X)は胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する。副神経の障害は図のような翼状肩甲英語版を起こしうる。
舌下神経(XII)は舌筋を支配する。舌下神経が障害されると舌をまっすぐ突き出すことができず、写真にあるように片方に曲がってしまう。この写真の患者は鰓裂嚢胞英語版の手術時に舌下神経を障害してしまい、生じた例である[29]

副神経(XI)は胸鎖乳突筋僧帽筋の運動を支配する[21]。ゆえに純粋な体性運動性である[22]

副神経(XI)の障害は障害側の僧帽筋の筋力低下を引き起こす。僧帽筋は肩をすくめるときに使われる筋肉であり、僧帽筋がうまく機能しないと肩を持ち上げようとするときに右図のように肩甲骨が翼のように飛び出てしまう[2]。障害される部位によっては胸鎖乳突筋の筋力低下を引き起こすこともあり、障害側とは反対側の方向に顔を向けにくくなる[21]

舌下神経(XII)

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舌下神経(XII)は舌の運動を行う舌筋の運動を支配している[21]。ゆえに純粋な体性運動性である[22]。舌下神経(XII)は脳の大脳皮質両半球から支配される筋であるという点で特徴的である[23]

舌下神経の障害は舌筋の筋線維束性攣縮筋萎縮を起こす。これにより障害側の舌の筋力が低下する。舌下神経が障害された状態で舌をまっすぐ伸ばそうとすると右の写真のように障害された方を伸ばすことができないため障害側に偏る[23]。舌の筋線維束性攣縮は芋虫のように見えるため、"bag of worms"と呼ばれることもある。中枢神経での神経路や舌下神経核英語版の障害では筋線維束性攣縮や筋萎縮は起こらず、筋力低下のみが起こる[23]

臨床との関連

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試験

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神経学的検査英語版の一環として、脳神経の検査が臨床で行われる。各脳神経の異常を確認するための試験が一連の試験として形式化されている[21]。この試験により機能不全が同定されると、それが脳神経や脳のどの部位の障害なのかまで明らかになることもある[21]

脳神経の検査は眼や顔面の対称性に影響があるかで分かる場合があるため、視診から始まる[21]。視覚は視野を調べたり、眼底検査により網膜の異常を調べたりすることで検査する。視野は視神経を含めた視覚伝達経路の病変を病変を特定するためにも用いられることがある[23]。眼球運動による検査は眼振などの異常を観察するために行う。顔面の感覚も検査の一つであり、また、頰をふくらませるといった顔面の動きに違いがないかの問診も行われる。聴覚は音や音叉を用いて検査が行われる。口蓋垂の検査も行われる。肩をすくませる、頭部を回転させるといった動作も行わせる。舌の運動を行わせることで舌の機能も確かめる[21]

嗅覚はルーチンの検査としては行わない。ただし、嗅覚障害の疑いがあるときはコーヒーや石鹼といったにおいのあきらかな物質で左右の鼻の嗅覚を検査する。アンモニアのような刺激の強い物質は鼻腔に存在する三叉神経(V)の侵害受容器英語版を強く活性化し、検査結果の混乱の原因となるため用いない[21][23]

神経障害

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神経の圧迫

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神経は頭蓋内圧の亢進や脳内出血腫瘍などにより圧迫されることがあり、神経が圧迫されると神経伝達を妨げることがある[30]。脳神経の機能の消失はときに脳腫瘍の初発症状として現れることがある[31]

頭蓋内圧が亢進すると、視神経(II)は周囲を静脈毛細血管により囲まれているため圧迫を受ける。これにより視神経が圧迫を受けると視神経乳頭英語版が腫脹し、うっ血乳頭に至る[32]視神経膠腫英語版のような脳腫瘍も視神経圧迫の原因となりうる。下垂体腺腫は視神経の経路のうち、視交叉英語版を狭窄し、両耳側半盲を引き起こす。下垂体腺腫が海綿静脈洞にまで進展すると動眼神経(III)、滑車神経(IV)、外転神経(VI)をも圧迫し、複視や斜視の原因になる。これらの神経は側頭葉大脳鎌を通ってヘルニアを起こすことによっても障害されうる[30]

顔面の片側に極度の痛みが走る三叉神経痛の原因は三叉神経が脳幹から出てくる部分で動脈により圧迫されることにより引き起こされていると考えられている[30]。橋と延髄の境界付近で起こりやすい聴神経腫瘍は顔面神経(VII)や内耳神経(VIII)を圧迫し、患側の聴覚の低下を引き起こす[30][33]

血管障害

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神経や神経核を栄養する血管が閉塞すると虚血性脳卒中となり、神経障害が起こった領域に関連する様々な症状と徴候を生じる。中脳や橋、延髄で脳卒中が起こった場合、様々な脳神経が障害され、様々な機能不全や症状を引き起こす[34]海綿静脈洞血栓症英語版のような血栓症では血栓が海綿静脈洞からの静脈還流を阻害し、静脈うっ血により視神経(II)、動眼神経(III)、滑車神経(IV)、眼神経(V1)、外転神経(IV)といった神経が圧迫を受ける[33]

炎症

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脳神経の炎症は単純ヘルペスウイルスの再活性化のような微生物感染や特発性に起こる。顔面神経(VII)の炎症はベル麻痺を起こす[35]

脳神経の神経線維を包む髄鞘が失われる脱髄疾患多発性硬化症は炎症の過程が脱髄に至らしめており、症状が様々な脳神経に波及して症状が移り変わることがある。ある神経の炎症が別の脳神経の炎症に影響を与えることもある[35]。他に脳神経の機能に影響する稀な炎症性疾患として、サルコイドーシス粟粒結核英語版多発血管炎性肉芽腫症のような血管炎などがある[33]

その他

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頭部外傷、骨パジェット病のような骨疾患、手術中の障害なども原因として挙げられる[33]

歴史

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古代ギリシャ・ローマ解剖学者であるガレノス(紀元129-210年)は脳神経のうち、7種を命名した[8]。長い時を経て1664年、イギリスの解剖学者、トーマス・ウィリスは実際には9種あると提唱した。その後、1778年にはついにドイツの解剖学者、サミュエル・トーマス・フォン・ゼーメリンク英語版が12種の脳神経の命名に至り、今日まで一般的に受け入れられている[8]。しかし、脳幹からは小さい枝も含めれば数多くの神経が出てきており、実際にいくつの神経を脳神経として分類するかについてはいまだ異論がある[8]。例えば、嗅神経(I)と視神経(II)は末梢神経に分類される脳神経というよりは中枢神経であり、これを脳神経とするかが厳密な定義を問うと難しくなる[8]

ヒト以外の脳神経

[編集]
ツノザメの脳。上の図は腹側から、下の図は外側から見た図。副神経(XI)と舌下神経(XII)は全ての脊椎動物に存在するわけではなく、ツノザメのような魚類においては見られない。

脳神経は他の脊椎動物においても存在する。爬虫類鳥類哺乳類といった有羊膜類に分類されるような脊椎動物はヒトに類似する脳神経を有する。魚類両生類などの無羊膜類英語版に該当する動物では副神経(XI)と舌下神経(XII)が存在しない。副神経(XI)は迷走神経(X)の要素の一つとなっており、舌下神経(XII)は代わりに後頭から出る脊髄神経となっている。これらの2つが有羊膜類の祖先の時点で別々の神経として確立したと考えられている[36]。非常に小さい終神経(0)はヒトでは機能的でないが、他の動物ではフェロモンの受容に基づく性的受容性のために重要である[2][37]

脚注

[編集]
  1. ^ 基本的に顔面神経の神経の機能別の成分に体性感覚成分は含まれないものの、膝神経節から伸びる一部の枝はいくつかの頭部の機械受容器も支配するという報告がある[19]。そのため、ここでは含めた。
  2. ^ ただし、顔面神経の一部の枝を体性感覚性に含めることがある。別の注釈を参照。

出典

[編集]
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参考文献

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関連項目

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外部リンク

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