脳内音声兵器

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脳内音声兵器(のうないおんせいへいき、英名:)は、脳内音声装置ともいい、次のような非殺傷兵器としてアメリカ陸軍に定義されており、「実用化されている」という話はWEBにしばしば登場するが、その論拠は疑わしい。略称はV2K。

  1. パルス波形のマイクロ波照射によって、人間や動物の頭蓋内に音をマイクロ波送信する電磁波神経刺激装置、
  2. 人間や動物の頭蓋内に音を送信できるサイレント・サウンド(不可聴音)装置

脳内音声装置による送信音は、マイクロ波を照射された対象にのみ聞こえる音声となり、潜在意識に作用する音声メッセージになりうる、と言う。これがフレイ効果によるものとすれば、マイクロ波の発信元から、照射の対象者を結ぶ直線上では誰でも聞こえることになり、対象者だけに秘匿した音を伝送することはできない。

しかし、フレイ効果ではパルス性マイクロ波の照射を受けた頭部で、クリック音のような音は聞こえることは確かめられているが、明瞭な話し声が伝送できるか否かは、定かではない。あらかじめ1から10までの数字を話し声として送信した場合に、伝送できたという研究はある。この場合でも、あらかじめ何を伝送するかを知らせずに行った場合は、何を言っているか受信者はほとんどわからなかったという研究である。

フレイの研究によれば、2インチ四方の金網を頭部に当てることで、脳内での音の発生がなくなったことが示されているので、兵器としての利用では、鉄兜をかぶっている兵士には無効なので、兵器としての有効性に疑問がある。

この兵器は、物理学的に立証されているマイクロ波聴覚効果(フレイ効果)を適用したものである。

ところで、この兵器に求められる要素技術に音声信号で搬送波を変調する無線通信方式があるが、このような無線通信方式として、電子情報通信学会の研究会にパルス変調されたマイクロ波通信が報告されている。

また、マイクロ波の発信元から照射の対象者を結ぶ直線上では誰でも聞こえるという指摘に関しては、1つのマイクロ波ビームを対象者の頭部に照射するのでなく、2つの電波ビームを対象者の頭部に照射する方式が電子情報通信学会で提案されている。電波ビームの周波数はいずれもマイクロ波聴覚効果が発現する周波数より大きい一方、2つの電波ビームが交差する領域ではマイクロ波聴覚効果が発現する周波数にダウンコンバートされている。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

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