脊髄性筋萎縮症

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脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう、spinal muscular atrophy:SMA)とは、小児に起こる遺伝性・神経原性の筋萎縮症であり、運動ニューロン病のひとつである。10万人あたり1-2人の割合で発症する[1]

症状[編集]

I型(急性)
出生後まもなく筋力の低下の症状が発症する。ウェルドニッヒ・ホフマン(Werdnig-Hoffmann)病、乳児脊髄性筋萎縮症ともいう。
II型(中間型)
生後6か月から1年6か月ぐらいまでに発症し、全身の筋力が低下し車椅子等の使用が必要となる。デュボビッツ(Dubowitz)病、中間型ともいう。
III型(慢性型)
1歳6か月以降に徐々に発症し、歩行は可能であるが、多少の障害が慢性化する。クーゲルベルグ・ヴェランダー(Kugelberg-Welander)病、軽症型ともいう。
IV型(成人期発症)
成人となった以降に発症し、側彎は見られず、高い年齢での発症ほど進行が遅い。下位運動ニューロン障害で、ALSと混同されるが、こちらは上位運動ニューロン障害に下位運動ニューロン障害を伴う疾患であり、この点により鑑別可能である。

遺伝[編集]

原因遺伝子は第5染色体の5q13に存在する運動神経細胞生存(survival motor neuron:SMN)遺伝子である。遺伝様式は常染色体劣性遺伝であり、父親・母親ともSMN遺伝子が変異を示している場合のみ、子も発症する。父親または母親のどちらか一方だけが変異を有している場合、その子は発症しないが保因者(キャリア)となる。保因者同士の子は1/4(25%)の確率で発症する。

治療[編集]

根本的な治療法は確立しておらず、嚥下障害への経管栄養胃瘻呼吸不全に対する人工呼吸器[2]、関節拘縮、筋力低下緩和に向けてのリハビリテーションなどの対症療法がおこなわれている。

2017年7月3日、製薬会社バイオジェン英語版・ジャパンは脊髄性筋萎縮症の初の治療薬「スピンラザ」(一般名:ヌシネルセンナトリウム)について、厚生労働省は製造販売を承認したと発表した。国際共同治験では約4割の患者で症状の改善がみられ、米国やEUでは先行承認されていた[1]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b “全身の筋力が低下する難病「脊髄性筋萎縮症」治療薬を初承認”. ヨミドクター (読売新聞). (2017年7月4日). https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170704-OYTET50005/ 2017年7月5日閲覧。 
  2. ^ なかでも非侵襲型人工呼吸器(NIPPV)は有効と考えられるが乳児対応が困難である

外部リンク[編集]