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胸郭出口症候群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん、英thoracic outlet syndrome)は、腕神経叢鎖骨下動脈鎖骨下静脈胸郭出口付近で頚肋、鎖骨第一肋骨などや前斜角筋中斜角筋小胸筋などに圧迫牽引されることで起きる症状の総称である。1860年、Willshireにより提唱されたが、似た症状が多くあったため、Peetらにより胸郭出口症候群、Robらにより胸郭出口圧迫症候群(きょうかくでぐちあっぱくしょうこうぐん、英thoracic outlet compression syndrome)として包括することが提唱された。

分類

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胸郭出口症候群には、以下のように分類される。

型としては以下のようなものに分けられる。

  • 神経型…アドソンテスト陽性、ルーステスト陽性、チネル徴候陽性
    • 90%以上で鎖骨上と前胸壁に灼熱痛を感じたり、尺骨神経領域に局所痛と感覚異常が出る。鎖骨の圧痛、腕神経叢引っ張りテスト陽性。手の内在筋衰弱、母指球筋または小指球筋のしびれ、むちうち症の病歴、キーボード・ファイリング(反復的上肢運動)、持ち上げ作業(頭上挙上運動)の病歴がある患者に多い。
  • 静脈型
    • 第一肋骨、前斜角筋、鎖骨、肋烏口靱帯による鎖骨下動脈外部圧迫が伴われる。上肢反復運動、鎖骨骨折の病歴があり、局所の静脈造影が必要となる。
  • 動脈型…ワイリーアレンテスト陽性
    • 前斜角筋、中斜角筋間の鎖骨下動脈の圧迫が伴われる。鎖骨下動脈瘤を引き起こすことが多く、アテローム塞栓による指の虚血が伴われる。

症状

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首肩こり、腕から手にかけてのしびれ、腕のだるさなどがあげられる。

検査

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  • 単純X線撮影
  • MRI
  • 3分間上肢挙上負荷テスト - 両上肢を外転外旋した状態で挙上させ、指の屈伸を3分間ほど繰り返させる。患側にしびれが生じた場合は陽性。
  • Wrightテスト - 両上肢を外転外旋させて挙上させ、橈骨動脈の脈を触診する。患側の脈が落ちれば陽性。
  • Morleyテスト - 鎖骨上窩の腕神経叢を指で圧迫し、圧痛が生じれば陽性と判断。

治療

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