肥後田浦駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
肥後田浦駅
駅舎
駅舎
ひごたのうら
Higo Tanoura
(3.1km) 海浦
所在地 熊本県葦北郡芦北町小田浦
所属事業者 肥薩おれんじ鉄道
所属路線 肥薩おれんじ鉄道線
キロ程 23.6km(八代起点)
255.9km(門司港起点)
電報略号 オレヒラ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1925年(大正14年)4月15日
備考 簡易委託駅(土曜日のみ)
テンプレートを表示
構内

肥後田浦駅(ひごたのうらえき)は、熊本県葦北郡芦北町大字小田浦958番地にある肥薩おれんじ鉄道線

駅構造[ソースを編集]

鉄筋コンクリート製駅舎と相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、NPO法人「ななうらステーション」が管理する簡易委託の有人駅である。ホーム間の間隔は広く空いている。トイレは改札内・外にある。この他、貨物用ホームが残っており、現在は保線作業車の留置線として使用されている。

有人駅ではあるが土曜日のみの営業である。旧田浦町の中心駅であり、国鉄時代は東海カーボン田ノ浦工場従業員の利用者が多く構内で車扱貨物も取り扱っていたことから終日有人駅であったが、貨物取扱廃止と大幅乗客減により1985年に一旦無人化された。その後、田浦町からの陳情や請願もあり1987年にJR九州に分割民営化された際に再び終日有人駅に昇格し、2004年に肥薩おれんじ鉄道に経営が移管された後も平日のみ毎日8:30 - 17:00まで営業していた。しかし、2005年3月1日たのうら御立岬公園駅が開業してからは利用客がそちらに移り、再び乗降客が激減したため、2007年10月1日から毎週土曜日のみ窓口営業の有人駅に格下げされた。なお、土曜日のみの営業のため、他の有人駅と違って出札と駅管理のみを行い、改札集札は行われていない。

かつては木造駅舎で、駅舎周辺にはの鉢植えがたくさん飾られていた。現在の駅舎は1974年に建てられたもので、建築当時からの出札窓口と待合室を有する。かつては鉄道小荷物窓口も設置されていたが、こちらは無人化された1985年に閉鎖され、旧田浦町の特産品の展示スペースに改修されている[1]

国鉄時代は工場専用線を持ち車扱貨物の取扱いを行っていたため、比較的大きな駅舎が残る。駅長事務室内は駅業務の他に専用線の貨車入れ換え用の信号扱所や作業員詰所を併設していたため大部屋であったが、貨物取扱廃止時と無人化時、肥薩おれんじ鉄道への経営移管時と、度々改装が重ねられたことにより現在は出札窓口に小規模の事務室を構えている程度に縮小している。改装された元の駅長事務室跡には2015年4月までは芦北町商工会田浦支所が入居していたが、田浦基幹支所への移転に伴い、4月以降は赤帽肥後田浦店が入居している。

  • 営業時間
    • 土曜日 9:30 - 16:50

のりば[ソースを編集]

1 肥薩おれんじ鉄道線 (上り)八代方面 
(下り)水俣方面
2 肥薩おれんじ鉄道線 (上り)八代方面

貨物中線・東海カーボン田ノ浦工場専用線(廃止)[ソースを編集]

かつては上下ホームの間に貨物列車用の中線が存在していた。また1984年2月1日車扱貨物廃止までは駅西側の東海カーボン田ノ浦工場の車扱貨物の取り扱いを行っており、駅構内から工場に向けて数本の専用側線が敷かれ、貨車の入れ換えや原料や製品の貨物輸送が行われていた。上り線(八代方面)側の安全側線が他の駅よりも長いが、これはこの側線が工場への引き込み線や構内側線への貨車入れ換え線として使われていた頃の名残である。また、駅構内の上り方架線柱には中線が使われていた当時の信号機の設備跡が残っている。このほか、廃止されてからしばらくは線路が撤去されただけで専用線や施設の跡がはっきり残っていたが、跡地は2004年にJRからおれんじ鉄道に経営移管された頃に全て整地されて駅と工場の間に塀や道路ができてしまい、現在は安全側線以外の痕跡はほとんど残っていない。

その他[ソースを編集]

東海カーボン田ノ浦工場の全身である東海電極田浦工場と田浦港は太平洋戦争時代は日本軍の主要な軍需工場や軍事物資の海上輸送拠点の一つだったため、戦時中だった1945年に実行されたアメリカ軍の熊本大空襲で駅舎や工場が3回に渡る空襲で大きな被害を受けた駅の一つである。この時の空襲の映像が現存しており、2013年12月に大分県宇佐市の市民団体「豊の国宇佐市塾」により初めて一般公開された。この映像では比較的大きな駅構内の様子や木造平屋建ての駅舎、工場内専用線や側線に留置された貨車や港に係留された輸送船などが確認できる[2][3]

駅周辺[ソースを編集]

産交バスの田浦駅前バス停が国道3号上にあるが、少し離れている。

  • 東海カーボン田ノ浦工場
  • 田浦港
  • 小田浦簡易郵便局

歴史[ソースを編集]

駅名の由来[ソースを編集]

開業時の地名(葦北郡田浦村)が由来。

「田浦」は「広い田圃のある」を意味する地名であり、古くは「田ノ浦」や「田野浦」と読まれていた。

開業当時、すでに横須賀線田浦駅が設けられていたため、当駅は熊本県の旧国名「肥後」を冠して「肥後田浦駅」となった。

隣の駅[ソースを編集]

肥薩おれんじ鉄道
肥薩おれんじ鉄道線
快速「スーパーおれんじ」(不定期運行)・観光列車おれんじ食堂」(金土休日のみ運行)
通過
普通
たのうら御立岬公園駅 - 肥後田浦駅 - 海浦駅

脚注[ソースを編集]

[ヘルプ]
  1. ^ ただし、2005年に芦北町に改称されてからは使用されていない。
  2. ^ 総務省 熊本市における戦災の状況(熊本県)
  3. ^ 広報あしきた2014年12月号P8、P9

関連項目[ソースを編集]

外部リンク[ソースを編集]