耐用年数

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耐用年数(たいようねんすう)とは、減価償却資産が利用に耐える年数をいう。長期にわたり反復使用に耐える経済的に価値があるものの使用又は所有の価値の減価を、各年度に費用配分していく場合の、計算の基礎となる。

会計上の耐用年数[編集]

企業が財務諸表を作成するに際して、資産に耐用年数を決定するに当たっては、企業環境や固定資産の利用状況の変化を検討して決定する。つまり、まったく同じ資産を保有する企業が複数あったとしても、企業の利用の状況により耐用年数は異なることになる。このように企業の個別の状況を反映して決定される耐用年数を個別的耐用年数という。

会計上の耐用年数の変更[編集]

耐用年数の見直しについて、「有形固定資産項目の耐用年数は、定期的に見直され、将来の見込みが以前の見積もりと著しく異なる場合には、当期及び次期以降の減価償却費を修正しなければならない」としている。

法定耐用年数[編集]

耐用年数は、その性格上、長短によって納税額に影響を及ぼす。そのため法人税法においては、恣意性を排除する目的で、「資産の種類」「構造」「用途」別に耐用年数を詳細に定め、画一的に扱うこととしている。このように税法で規定される耐用年数を「法定耐用年数」という。法定耐用年数と会計上の耐用年数は一致しないことがあるが、その差額に対しては税効果会計が適用され、繰延税金資産が計上される。

中古資産の法定耐用年数の求め方[編集]

税法上、中古で購入した資産についても、購入価額が10万円を超える場合は減価償却が必要である。 ただし、中古資産は既にある程度の年数に渡って業務の用に供されており、通常の法定耐用年数の適用ができないため、以下の方法による法定耐用年数の見積もりが必要となる。

使用可能期間を見積もる[編集]

購入後、業務の用に供した後に使用が可能である年数を見積もり、その年数を耐用年数とできる。

簡便法を適用する[編集]

使用可能年数の見積もりが困難な場合は、以下の方法による。

  • 耐用年数の全部を経過した資産
    • 法定耐用年数の20%相当の年数
  • 耐用年数の一部を経過した資産
    • 耐用年数から経過年数を差引き、経過年数の20%に相当する年数を加える。

どちらの場合も計算結果から1年未満の端数は切り捨てる。ただし、減価償却の原理上、計算結果が2年に満たない場合は耐用年数を2年とする。