羊男のクリスマス

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羊男のクリスマス
著者 村上春樹
イラスト 佐々木マキ
発行日 1985年11月25日
1989年11月15日講談社文庫
発行元 講談社
ジャンル 絵本
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本 (1985年)
文庫本 (1989年)
ページ数 68ページ (1985年)
110ページ (1989年)
公式サイト http://www.kodansha.co.jp/
コード ISBN 4-06-202363-6 (1985年)
ISBN 4-06-184576-4 (1989年)
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羊男のクリスマス』 (ひつじおとこのクリスマス) は、村上春樹絵本

1985年11月25日講談社より出版された。68ページからなる小作品である。文章の構成は物語形式。絵を担当した佐々木マキは、本作品以前に『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』『カンガルー日和』のイラストを担当している。本作品では、各ページの見開き右側に春樹の文、左側に佐々木マキの絵(カラーまたはモノクロ)がある。

絵本誕生まで[編集]

本作品の前書きによると、春樹が佐々木に何でもいいから絵を描いてほしいと頼んだ。春樹はその絵をもとに話を考えるという。佐々木が描いたのは、クジラテディベアと女の子である。それから1年、クジラとテディベアの出てこない文章が春樹から送られてきた。佐々木は愉しみながらその文章のための絵を描いた。

春樹は、佐々木マキによるビートルズ・フェスティバルのポスターを1968年の大学入学直後に入手した。春樹はその好きでしかたのないポスターをアパートの部屋に飾って、引越しの際に捨ててしまうまでの間、ポスターと寝食を共にした。どの時期の引越しかは明かされていない。初期の引越しは、1971年に学生結婚した時に結婚相手の家に住み込んだそれである。そのポスターの絵は、その後も「羊男世界」の中で生きていると春樹は言う。春樹は羊男や、本作品の他の皆も春樹同様に彼の絵を気に入っているとしており、本作品で佐々木と一緒に絵本を製作できたことは「羊男世界」にとって大きな喜びであるという。

ストーリー[編集]

羊男は聖羊祭日に穴のあるリング・ドーナツを食べてしまった。そのせいでクリスマスソングの製作に当たり、ある方向からの圧力が発生し、製作が難航した。羊男は棒状のツイスト・ドーナツを持ち秘密の穴にはまった。羊男はさらに穴の奥に入っていった。[1]

登場キャラクター[編集]

  • 羊男
  • 双子
  • 羊博士
  • ねじけ
  • なんでもなし

翻訳版[編集]

関連文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 出版元である講談社のサイト「講談社BOOK倶楽部」の内容紹介の記述範囲を参照して記述。
  2. ^ 『図書館奇譚』 (『カンガルー日和』収録の短編。初出は東通社の雑誌『トレフル』1982年6月号-11月号)の改稿作品。
  3. ^ 高橋丁未子(たかはしてみこ)はエッセイスト。武蔵野美術短期大学卒業。