羅須地人鉄道協会
羅須地人鉄道協会(らすちじんてつどうきょうかい)とは、成田ゆめ牧場まきば線を拠点に軽便鉄道の動態保存などを行っている鉄道ファンのグループである。
名称は宮沢賢治が農民の生活改善を目的に設立した羅須地人協会に由来する。
概要[編集]
成田ゆめ牧場の敷地内に「まきば線」(牧場線)として線路(610 ミリ)、ターンテーブル、機関庫などを有し、通常はディーゼル機関車の運転を、年に数回動態保存された蒸気機関車を走行させるなどして牧場の観光に一役買っている。
会員は30名ほどで、その一部は多くの国家試験や豊富な機械加工の経験があり、一般的には難しいとされている蒸気機関車の動態保存の実現に役立っている。
沿革[編集]
1973年(昭和48年)発足。昭和50年代は新潟県糸魚川市の東洋活性白土(現在は会社解散)の協力を得て、同社の専用線で動態保存運動を行っていた。1981年には神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア'81)に2両の蒸気機関車を貸し出して会場内で運行したが、返却時の整備状態をめぐって博覧会協会側と見解が対立し、民事訴訟を起こしたが最終的に敗訴した[1]。1982年に東洋活性白土が解散すると専用線も廃止されたため、動態保存運動は一時中断する[1]。
その後1984年には小田急花鳥山脈にて11号機『マフ・ポッター』の運行を開始したが、開始から7年後に終了している。
1993年に千葉県成田市の成田ゆめ牧場にて動態保存運動を開始。その際、全国に散らばっていた車両などが一斉に搬入される。
2006年7月25日には宇宙作家クラブ例会で笹本祐一、山北篤、野尻抱介、あさりよしとおらが来場、蒸気機関の説明を受けた[2]。
2007年には大鉄道博覧会に展示された糸魚川2号機の整備も担当した。
2008年10月2日・3日の両日には日本鉄道保存協会の総会に参加[3]、10月12日にはNHKデジタルBS-2『熱中時間“鉄分補給”スペシャル3』に鉄道ファンとしてスタジオ出演した[4]。
保存車両[編集]
- 蒸気機関車
- 東洋活性白土専用線
- 1号機(動態保存へ移行中)
- 台湾・基隆炭鉱(楠木製作所製)
- 3号機
- 6号機
- 羅須地人鉄道協会オリジナル
- 11号機「マフ・ポッター」
- 12号機「インジャン・ジョー」(事実上の静態保存)
- ディーゼル機関車
- 元国土交通省立山砂防工事専用軌道(酒井重工業製)5トン機
- 立山砂防101号機
- 立山砂防102号機
- 立山砂防103号機
- 加藤製作所製
- 4号機(動態保存へ移行中)3トン機
- 5号機 4トン機
- その他
脚注[編集]
- ^ a b 羅須地人鉄道協会とは - 羅須地人鉄道教会ウェブサイト(「2つの蹉跌」の箇所を参照)
- ^ 蒸気機関車を運転する - 野尻抱介HP 2006年7月25日付
- ^ 羅須地人鉄道協会 2008年10月4日付
- ^ 熱中時間“鉄分補給”スペシャル3 - NHKアーカイブス 保存番組検索
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 羅須地人鉄道協会まきば線
- まきば線のご案内(旧公式ホームページ)
- RASSまきば線ぎゃらりぃ