ターミナルケア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
終末期から転送)
Jump to navigation Jump to search

ターミナルケア: End-of-life care)または終末医療(しゅうまついりょう)とは終末期の医療および看護のことである。

終末期の定義[編集]

終末期という概念や言葉については、日本法律国際連合で採択された条約[1]厚生労働省[2]世界保健機関[3]医学学会[4][5]などのいずれも、公的に明確な定義はしていない。

公的で明確な定義がないので、終末期の意味は論者によって異なる。一般的には老衰病気障害の進行により死に至ることを回避するいかなる方法もなく[6][7]、予想される余命が3~6ヶ月以内程度の意味で表現されている。

事故・災害・急性の病気により突然死した場合や、急性期の病気で発症から何時間・何日間程度で死に至った場合は、死亡日以前に余命3ヶ月などと予想される状況ではないので、死亡日から逆算して3ヶ月以内を終末期とは表現しない。

ターミナルケアの目的[編集]

終末期の患者は、老衰ガンアルツハイマー型認知症レビー小体型認知症筋萎縮性側索硬化症筋ジストロフィーパーキンソン病などの進行により、特定の臓器の機能不全または多臓器不全になっているので、医学的・生物的に延命は不可能であり延命治療は行なわず、病気障害からの回復や、病気や障害の進行の遅延や、心身の機能の維持を目的とする医療も不可能であり行なわない。

終末期の患者に対して身体的苦痛や精神的苦痛を緩和・軽減することによって、人生の質、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)を維持・向上することを目的として、医療的処置(緩和医療)に加え、精神的側面を重視した総合的な措置がとられる。

厚生労働省は「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」(平成19年5月策定、最終改訂平成27年3月)を策定していて、平成30年の診療報酬介護報酬改定において、地域包括ケア病棟を有する保険医療機関等においては同ガイドライン等の内容を踏まえ、看取りに関する指針を定めていることが診療実績の評価に係る要件として明示されることとなった。

ターミナルケアを行う施設[編集]

ターミナルケアを行う施設としては、終末期の緩和ケア病床、慢性期の療養病床、老人介護施設、障害者介護施設などがある。ターミナルケアを専門に行う医療施設はホスピスとも呼ばれる。この外来語の語源である英語「hospice」の原義は、聖地への巡礼者や旅行者を、小さな礼拝堂を持つような教会が泊めた巡礼教会であった。患者や家族が在宅生活を希望する場合は、訪問医療・訪問看護による在宅での見取りケアという方法もある。

日本の医療制度・介護制度としては、ターミナルケアを行う施設として、健康保険が適用される施設として、ホスピス、医療療養病床、介護保険が適用される施設として介護療養病床介護療養型老人保健施設特別養護老人ホームがある。

脚注[編集]

[ヘルプ]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]