箱根風雲録

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箱根風雲録
監督 山本薩夫
脚本 楠田清
平田兼三
山本薩夫
製作 松本酉三
宮川雅青
出演者 河原崎長十郎
中村翫右衛門
轟夕起子
山田五十鈴
音楽 大木正夫
撮影 前田実
仲沢半次郎
編集 河野秋和
製作会社 新星映画社
前進座
配給 北星映画
公開 日本の旗 1952年3月14日
上映時間 137分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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箱根風雲録』(はこねふううんろく)は、1952年(昭和27年)3月14日公開の日本映画である。新星映画社前進座製作、北星映画配給。監督は山本薩夫モノクロスタンダード、137分。

概要[編集]

戦前から映画会社と提携して映画を製作してきた前進座の戦後第2作目。原作はタカクラ・テルの小説『ハコネ用水』(理論社、1951年)[1]で、幕府に幾度も妨害を受けながらも箱根用水を建設した農民と民衆の物語である。

水の奔流シーンの特撮円谷英二が担当したが、予算がないため、撮影所の庭に設けた掘割たらいで水を流して撮影したものの、土が水を吸ってしまい、意図した画にはならなかったという[2][3]

2021年4月9日には、「独立プロ名画特選」の1作としてHD化され、デジタル配信が開始された[4]

あらすじ[編集]

徳川家綱の時代の寛文年間、駿河国深良村一帯の村々は水不足に苦しんでいた。江戸の商人・友野与右衛門は大庭源之丞の提案を受け、湖尻峠にトンネルを掘り、芦ノ湖の水を引き込む箱根用水の掘削工事に着工する。商人と農民が協力する大工事は家綱の威光を失わせ、幕府はさまざまな妨害を加える。与右衛門は幾度もの捕縛などに耐え、ついには箱根用水を完成させるが、幕府の凶刃に倒れてしまう。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

受賞歴[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『日本映画作品全集』、キネマ旬報社、1973年、p.203
  2. ^ 「ゴジラ40年記念座談会 回想の東宝特撮円谷組」『ゴジラVSメカゴジラ』東宝 出版・商品事業室〈東宝SF特撮映画シリーズVOL.8〉、1993年12月11日、165頁。ISBN 4-924609-45-5 
  3. ^ 円谷英二特撮世界 2001, p. 26, 「初期作品紹介 1950-53年」
  4. ^ 戦後の日本映画界に確固たる足跡を残す〈社会派〉エンタテインメントの傑作選! 「独立プロ名画特選」から9タイトルがHD化、デジタル配信開始』(プレスリリース)ポニーキャニオン、2021年4月9日https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000895.000031071.html2023年1月1日閲覧 
  5. ^ “ブルーリボン賞ヒストリー 成瀬巳喜男監督が「稲妻」で2年連続の作品賞”. シネマ報知 (報知新聞社). オリジナルの2012年11月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121130200828/http://cinemahochi.yomiuri.co.jp/b_award/1952/ 2023年1月1日閲覧。 

参考文献[編集]

外部リンク[編集]