筑波節

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『筑波節』(つくばぶし)は、茨城県出身の童謡詩人、野口雨情が作詞、藤井清水が作曲した、茨城県つくば市北条を舞台とした新民謡

歴史[編集]

1928年に国産初のレコード『波浮の港』を作詞した野口雨情は、1930年8月、旧筑波町の江戸屋旅館で開かれた座談会に出席した。同年10月に筑波を再訪した雨情は『筑波小唄』を作詞、ただちに藤井清水が作曲し、江戸屋別館にて関係者に披露される。その際の『筑波小唄』は1番から5番まであったが、日本ビクターが制作したレコードでは、1,2番が『筑波節』、3~5番が『筑波小唄』の2つの歌となって発表された[1]

2012年野口雨情の生誕130周年を記念したラジオ番組の企画がきっかけで、1930年に日本ビクターが制作した『筑波節』『筑波小唄』が収録されたSP盤レコードが発見された[2]

歌詞[編集]

筑波月の出 夜あけの日の出
 アリヤコリヤサ
山は戸遠靄 うす明かり
 つく筑波が縁どころ
  (第二節以下囃子詞略)

花は咲いても 八重には咲かぬ
わたしや筑波の 山つつじ

筑波街道の 北条の町で
ほろり泣いたも いつじゃやら

真壁出て見りゃ 南に筑波
逢いにゆきます 山越えて

脚注[編集]

  1. ^ 常陽新聞』2010年10月14日。
  2. ^ 常陽新聞』2012年7月13日。