第30回衆議院議員総選挙

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第30回衆議院議員総選挙
日本
1960年 ←
1963年11月21日
→ 1967年

内閣 第2次池田内閣
解散日 1963年10月23日
改選数 467人
選挙制度 中選挙区制
Japanese General election, 1963 ja.svg
選挙後の党派別勢力図

  第1党 第2党 第3党
  Hayato Ikeda.jpg Kawakami Jotaro 1952.JPG NISHIO Suehiro.jpg
党首 池田勇人 河上丈太郎 西尾末広
政党 自由民主党 日本社会党 民主社会党

  第4党
  Kenji Miyamoto.jpg
党首 宮本顕治
政党 日本共産党

第30回衆議院議員総選挙(だい30かいしゅうぎいんぎいんそうせんきょ)は、1963年(昭和38年)11月21日に行われた衆議院総選挙

概説[編集]

この選挙は、当時の池田政権が推し進めていた所得倍増政策、また翌年の1964年(昭和39年)に控えた第18回夏季オリンピック東京大会へ向けて日本国内の政治の安定を期す為に、内閣総理大臣の池田勇人が国民への信を問うべく解散・総選挙を断行したものである。

この選挙運動期間中の11月9日国鉄横須賀線鶴見事故神奈川県)及び三井三池三川炭鉱炭じん爆発事故福岡県)という二大重大災害事故が東西で同日に発生したことにより、池田政権は選挙運動の傍ら、この二つの重大災害事故に対応することにもなった。

選挙の投票日は11月21日の木曜日(平日)であった。これ以後、2016年時点に至るまで国政選挙が平日に施行された例はなく、現時点では最後の平日選挙となっている。投票時間が2時間延長されたが、投票率は当初の予想より伸びず前回を下回る71%に留まった。また投票時間の延長によって翌日開票になった地域が多く、当落判明は全国的にかなり遅れた[1]

選挙の結果は前回と大差なく、自民党は6議席減の294議席、社会党は1議席減の144議席だった(追加公認含む)。池田内閣が信任された結果となり、社会党は敗北声明を出した。「一桁になれば解党か」といわれた民社党は6議席増の23議席となり一息付いた。共産党は2議席増の5議席だった。

また、肥後亨などのいわゆる泡沫候補が大量に立候補したが、肥後らはまともに選挙運動を行わず、野党候補に対する妨害は元より、自民党内でもライバル候補への妨害に利用された。その結果選挙後に摘発され、社会問題となった。この出来事を受けてあらゆる選挙に於いてその候補者がまともに選挙運動を行うかどうかに関係なく、マスコミ側は「泡沫候補」一般を選挙報道から排除するようになった。

選挙データ[編集]

内閣[編集]

解散日[編集]

解散名[編集]

  • ムード解散
  • 所得倍増解散
  • 予告解散

公示日[編集]

  • 1963年(昭和38年)10月31日

投票日[編集]

改選数[編集]

  • 467議席

選挙制度[編集]

立候補者数[編集]

  • 立候補者:917名(うち女性候補者18名) 
出所:朝日新聞選挙本部編『朝日選挙大観 第41回衆議院総選挙 第17回参議院通常選挙』(朝日新聞 1997年)、125頁の表「候補者数・投票率等」。

選挙結果[編集]

投票率[編集]

  • 投票日当日の有権者数:58,281,678名
  • 投票者数:41,462,551名
  • 投票率:71.14%・・・前回比-2.37%
  • 無効票を除いた実質投票率:70.38%

党派別獲得議席[編集]

党派別得票数・率と議席数
党派 得票数 得票率 議席数
候補 當選 議席率
自由民主党 22,423,915 54.67 359 283 60.6
日本社会党 11,906,766 29.03 198 144 30.8
民主社会党 3,023,302 7.37 59 23 4.9
日本共産党 1,646,477 4.01 118 5 1.1
諸派 59,765 0.15 64 0 0.0
無所属 1,956,313 4.77 119 12 2.6
総計 41,016,540 100.00 917 467 100.0
棄権・無効 17,265,138
58,281,678

出所:石川真澄『戦後政治史 新版』岩波新書、<データ>国会議員選挙の結果

自民党派閥別当選者数
派閥名 議席数
宏池会(池田勇人派) 50
春秋会(河野一郎派) 46
周山会佐藤栄作派) 44
政策懇談会(三木武夫派) 37
睦政会(大野伴睦派) 30
交友クラブ(川島正次郎派) 24
党風刷新連盟(福田赳夫派) 24
藤友会(藤山愛一郎派) 23
水曜会(石井光次郎派) 15
無派閥 5
党派別女性当選者数
党派 候補者 当選者
自由民主党 4 2
日本社会党 6 4
民主社会党 2 1
諸派 5 0
無所属 1 0
合計 18 7
出所:朝日新聞選挙本部編『朝日選挙大観 第41回衆議院総選挙 第17回参議院通常選挙』(朝日新聞 1997年)125頁の表「党派別女性候補者数、当選者数の推移」。

各党役員[編集]

自由民主党[編集]

日本社会党[編集]

民主社会党[編集]

日本共産党[編集]

議員[編集]

この選挙で当選[編集]

 自民党   社会党   民社党   共産党   無所属 

北海道 1区 地崎宇三郎 横路節雄 椎熊三郎 泊谷裕夫 寿原正一 2区 佐々木秀世 松浦周太郎 芳賀貢 安井吉典
3区 山内広 田中正巳 佐藤孝行 4区 篠田弘作 小平忠 岡田春夫 南条徳男 山中日露史
5区 本名武 中川一郎 永井勝次郎 松田鉄蔵 松浦定義
青森県 1区 森田重次郎 熊谷義雄 米内山義一郎 淡谷悠蔵 2区 竹内黎一 島口重次郎 田沢吉郎
岩手県 1区 岩動道行 山中吾郎 鈴木善幸 野原正勝 2区 小沢佐重喜 椎名悦三郎 千葉七郎 志賀健次郎
宮城県 1区 西宮弘 愛知揆一 保科善四郎 佐々木更三 竹谷源太郎 2区 長谷川峻 大石武一 内海安吉 日野吉夫
秋田県 1区 沢田政治 鈴木一 石田博英 佐々木義武 2区 根本竜太郎 笹山茂太郎 栗林三郎 川俣清音
山形県 1区 黒金泰美 木村武雄 華山親義 松浦東介 2区 加藤精三 松沢雄蔵 池田正之輔 安宅常彦
福島県 1区 粟山ひで 亀岡高夫 天野光晴 吉村吉雄 2区 八田貞義 渋谷直蔵 伊東正義 野口忠夫 湊徹郎
3区 斎藤邦吉 木村守江 松井政吉
茨城県 1区 橋本登美三郎 久保三郎 加藤高蔵 中山栄一 2区 塚原俊郎 石野久男 大高康
3区 赤城宗徳 丹羽喬四郎 登坂重次郎 落合寛茂 佐藤洋之助
栃木県 1区 高瀬伝 船田中 戸叶里子 森山欽司 渡辺美智雄 2区 小平久雄 森下国雄 山田長司 藤尾正行 武藤山治
群馬県 1区 藤枝泉介 久保田円次 茜ケ久保重光 2区 長谷川四郎 坂村吉正 東海林稔
3区 福田赳夫 中曽根康弘 小渕恵三 栗原俊夫
埼玉県 1区 福永健司 畑和 只松祐治 大泉寛三 2区 小宮山重四郎 平岡忠次郎 松山千恵子
3区 荒船清十郎 鴨田宗一 高田富之 4区 山本勝市 板川正吾 青木正
千葉県 1区 川島正次郎 吉川兼光 臼井荘一 始関伊平 2区 山村新治郎 桜井茂尚 伊能繁次郎 寺島隆太郎
3区 水田三喜男 森清 千葉三郎 実川清之 中村庸一郎
神奈川県 1区 藤山愛一郎 門司亮 野間千代三 大出俊 2区 中嶋英夫 田川誠一 秋山徳雄 小泉純也
3区 河野一郎 平林剛 安藤覚 木村剛輔 小金義照
山梨県 全県 金丸徳重 内田常雄 堀内一雄 金丸信 田辺国男
東京都 1区 田中栄一 麻生良方 原彪之助 四宮久吉 2区 大柴滋夫 菊池義郎 宇都宮徳馬
3区 賀屋興宣 鈴木茂三郎 本島百合子 4区 帆足計 岡崎英城 重盛寿治
5区 中村梅吉 神近市子 河野密 浜野清吾 6区 山口シヅエ 島上善五郎 天野公義 島村一郎 鯨岡兵輔
7区 福田篤泰 長谷川正三 中村高一 小山省二 山花秀雄
新潟県 1区 小沢辰男 高橋清一郎 松井誠 2区 渡辺良夫 稲葉修 石田宥全 井伊誠一
3区 田中角栄 村山達雄 稲村隆一 小林進 亘四郎 4区 田中彰治 大竹太郎 塚田徹
富山県 1区 鍛冶良作 佐伯宗義 内藤隆 2区 松村謙三 正力松太郎 佐野憲治
石川県 1区 坂田英一 岡良一 井村重雄 2区 益谷秀次 南好雄 稲村佐近四郎
福井県 全県 福田一 坪川信三 植木庚子郎 堂森芳夫
長野県 1区 小坂善太郎 中沢茂一 倉石忠雄 2区 羽田武嗣郎 井出一太郎 松平忠久
3区 小川平二 林百郎 吉川久衛 原茂 4区 下平正一 増田甲子七 唐沢俊樹
岐阜県 1区 大野伴睦 野田卯一 田口誠治 山本幸一 三田村武夫 2区 渡辺栄一 金子一平 纐纈弥三 楯兼次郎
静岡県 1区 西村直己 大石八治 高見三郎 神田博 勝沢芳雄 2区 木部佳昭 勝間田清一 遠藤三郎 久保田豊 山田弥一
3区 竹山祐太郎 長谷川保 中村幸八 竹本孫一
愛知県 1区 春日一幸 横山利秋 赤松勇 辻寛一 加藤進 2区 早稲田柳右エ門 加藤清二 久野忠治 丹羽兵助
3区 江崎真澄 佐藤観次郎 海部俊樹 4区 中垣国男 浦野幸男 中野四郎 伊藤よし子
5区 穂積七郎 福井勇 上村千一郎
三重県 1区 中井徳次郎 木村俊夫 川崎秀二 山本幸雄 山手満男 2区 田村元 野呂恭一 角屋堅次郎 浜地文平
滋賀県 全県 堤康次郎 宇野宗佑 矢尾喜三郎 草野一郎平 西村関一
京都府 1区 谷口善太郎 田中伊三次 永末英一 小川半次 加賀田進 2区 前尾繁三郎 玉置一徳 岡本隆一 柳田秀一 谷垣専一
大阪府 1区 和爾俊二郎 志賀義雄 野原覚 菅野和太郎 2区 西尾末広 川上貫一 井岡大治 押谷富三
3区 高碕達之助 阪上安太郎 原田憲 松原喜之次 4区 久保田鶴松 栗山礼行 古川丈吉 大倉三郎
5区 松田竹千代 西村栄一 肥田次郎
兵庫県 1区 河上丈太郎 砂田重民 五島虎雄 2区 原健三郎 堀昌雄 山下栄二 永田亮一 山口丈太郎
3区 渡海元三郎 吉田賢一 田中武夫 4区 三木喜夫 河本敏夫 清瀬一郎 堀川恭平
5区 佐々木良作 有田喜一 小島徹三
奈良県 全県 服部安司 奥野誠亮 八木一男 前田正男 森義視
和歌山県 1区 田中織之進 坊秀男 山口喜久一郎 2区 早川崇 辻原弘市 正示啓次郎
鳥取県 全県 徳安実蔵 古井喜実 赤沢正道 足鹿覚
島根県 全県 大橋武夫 竹下登 卜部政巳 桜内義雄 細田吉蔵
岡山県 1区 亀山孝一 黒田寿男 小枝一雄 逢沢寛 和田博雄 2区 江田三郎 橋本龍太郎 山崎始男 藤井勝志 星島二郎
広島県 1区 灘尾弘吉 砂原格 大原亨 2区 池田勇人 谷川和穂 前田栄之助 中川俊思
3区 永山忠則 高橋禎一 重政誠之 内海清 高橋等
山口県 1区 細迫兼光 田中龍夫 周東英雄 今澄勇 2区 佐藤栄作 受田新吉 大村邦夫 山田耻目 岸信介
徳島県 全県 三木武夫 武市恭信 森下元晴 秋田大助 小笠公韶
香川県 1区 成田知巳 木村武千代 藤本孝雄 2区 加藤常太郎 大平正芳 福田繁芳
愛媛県 1区 関谷勝利 中村時雄 湯山勇 2区 藤田高敏 八木徹雄 井原岸高
3区 毛利松平 今松治郎 井谷正吉
高知県 全県 仮谷忠男 浜田幸雄 森本靖 田村良平 大西正男
福岡県 1区 楢崎弥之助 進藤一馬 河野正 中島茂喜 中村寅太 2区 三原朝雄 伊藤卯四郎 松本七郎 多賀谷真稔 野見山清造
3区 荒木万寿夫 山崎巌 石井光次郎 細谷治嘉 稲富稜人 4区 蔵内修治 滝井義高 田中六助 田原春次
佐賀県 全県 井手以誠 大坪保雄 三池信 八木昇 舘林三喜男
長崎県 1区 倉成正 田口長治郎 馬場元治 西岡武夫 中村重光 2区 金子岩三 白浜仁吉 石橋政嗣 綱島正興
熊本県 1区 松野頼三 大久保武雄 野田武夫 坂本泰良 藤田義光 2区 園田直 坂田道太 川村継義 福永一臣 吉田重延
大分県 1区 村上勇 二宮武夫 広瀬正雄 一万田尚登 2区 綾部健太郎 西村英一 小松幹
宮崎県 1区 相川勝六 片島港 川野芳満 2区 瀬戸山三男 小山長規 児玉末男
鹿児島県 1区 床次徳二 上林山栄吉 川崎寛治 赤路友蔵 2区 村山喜一 池田清志 中馬辰猪
3区 山中貞則 二階堂進 有馬輝武 奄美 伊東隆治

補欠当選[編集]

この選挙で初当選[編集]

※初当選者のうち、参議院議員経験者には「※」の表示があります。

自由民主党
日本社会党
民主社会党
日本共産党
無所属

この選挙で返り咲き[編集]

自由民主党
日本社会党
民主社会党
日本共産党
無所属

この選挙で引退[編集]

自由民主党
日本社会党

この選挙で落選[編集]

自由民主党
日本社会党
民主社会党
無所属

脚注[編集]

  1. ^ 朝日新聞朝日年鑑』1964年版、238頁

参考文献[編集]

  • 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
  • 佐藤令 (2005年12月). “戦後の補欠選挙 (PDF)”. 国立国会図書館. 2016年5月26日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]