第2次岸田内閣 (改造)

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第2次岸田改造内閣
Fumio Kishida Cabinet 20220810.jpg
国務大臣任命式・臨時閣議後の記念撮影
(2022年8月10日)
内閣総理大臣 第101代 岸田文雄
成立年月日 2022年令和4年)8月10日
与党・支持基盤 自由民主党公明党
自公連立政権
内閣閣僚名簿(首相官邸)
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第2次岸田改造内閣(だいにじ きしだ かいぞうないかく)は、衆議院議員自由民主党総裁岸田文雄が第101代内閣総理大臣に任命され、2022年令和4年)8月10日に成立した日本の内閣自由民主党公明党を与党とする連立内閣自公連立政権)である。

内閣改造第4次安倍第2次改造内閣以来である。岸田は、この内閣を「政策断行内閣」と名付けた。

概説[編集]

岸田は、2022年7月10日投開票の第26回参議院議員通常選挙の後に2閣僚が政界を引退することを主な理由に第2次岸田内閣改造を行うことを予告していたが、内閣改造は「9月上旬」というのが関係者の大方の予想であった[注釈 1]

しかし、参院選期間中の7月8日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への恨みを動機として元首相の安倍晋三が銃撃を受けて暗殺される事件が起こると[1]、それに付随して世界平和統一家庭連合と政治家との関係が問題となった。この関係を見直すこと[2]も内閣改造を行う主な理由となった。

岸田は、党内最高実力者の安倍が急死したことで動揺する安倍派議員を取り込み、政権の安定化をはかる狙いがあった。同年8月3日、安倍派元会長の森喜朗、自由民主党参議院議員元会長の青木幹雄らと都内のホテルで会食。「電撃人事」に向けた話し合いがもたれ、森は安倍派幹部の萩生田光一西村康稔の要職起用を求めた[3]。岸田は、萩生田を党政調会長に抜擢し、萩生田の後任の経済産業大臣に西村を充てた。8月5日午後、岸田は人事方針を政権幹部に伝えた[3]

2022年8月10日に内閣改造を行い、皇居での認証式を経て、第2次岸田改造内閣が発足した。

認証式後の記念撮影は、通常の撮影場所となっている首相官邸ロビーの「大階段」が改修工事中のため、首相公邸(旧官邸)の「西階段」で行われた。西階段での撮影は2001年4月第1次小泉内閣発足時以来、約21年ぶりのことだった[4]

内閣の顔ぶれ・人事[編集]

所属政党・出身:

  自由民主党岸田派  自由民主党(茂木派  自由民主党(麻生派  自由民主党(安倍派  自由民主党(二階派

  自由民主党(森山派  自由民主党(谷垣G  自由民主党(石破G  自由民主党(無派閥)   公明党   中央省庁・民間

国務大臣[編集]

2022年(令和4年)8月10日任命。

職名 氏名 出身等 特命事項等 備考
内閣総理大臣 岸田文雄 Fumio Kishida 20211004 (cropped).jpg 衆議院
自由民主党
岸田派
自由民主党総裁
留任
総務大臣 寺田稔 Terada minoru.jpg 初入閣
法務大臣 葉梨康弘 Yasuhiro Hanashi.jpg 初入閣
外務大臣 林芳正 Yoshimasa Hayashi 20211110.jpg 内閣総理大臣臨時代理
就任順位第3位
留任
財務大臣
内閣府特命担当大臣
(金融)
鈴木俊一 Shunichi Suzuki 20211004.jpg 衆議院
自由民主党
麻生派
デフレ脱却担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第4位
留任
文部科学大臣 永岡桂子 Keiko Nagaoka 2022.jpg 教育未来創造担当
国立国会図書館
連絡調整委員会委員
初入閣
厚生労働大臣 加藤勝信 Katsunobu Kato 20201017.jpg 衆議院
自由民主党
茂木派
再入閣
農林水産大臣 野村哲郎 農林水産大臣 野村哲郎(のむら てつろう).jpg 参議院
自由民主党
(茂木派)
初入閣
経済産業大臣
内閣府特命担当大臣
(原子力損害賠償・
廃炉等支援機構)
西村康稔 Yasutoshi Nishimura 20190911.jpg 衆議院
自由民主党
安倍派
原子力経済被害担当
GX実行推進担当
産業競争力担当
ロシア経済分野協力担当
再入閣
国土交通大臣 斉藤鉄夫 Tetsuo Saito 20211004.jpg 衆議院
公明党
水循環政策担当
国際園芸博覧会担当
公明党副代表
留任
環境大臣
内閣府特命担当大臣
(原子力防災)
西村明宏 Nishimura Akihiro (2019).png 衆議院
自由民主党
(安倍派)
初入閣
防衛大臣 浜田靖一 2022.8 yasukazu hamada.jpg 衆議院
自由民主党
(無派閥)
再入閣
内閣官房長官 松野博一 Hirokazu Matsuno 20211110.jpg 衆議院
自由民主党
(安倍派)
沖縄基地負担軽減担当
拉致問題担当
ワクチン接種推進担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第1位
留任
デジタル大臣
内閣府特命担当大臣
(デジタル改革)
(消費者及び食品安全)
河野太郎 2022.08 taro kono.png 衆議院
自由民主党
(麻生派)
国家公務員制度担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第5位
再入閣
復興大臣 秋葉賢也 Akiba kenya.jpg 衆議院
自由民主党
(茂木派)
福島原発事故再生総括担当 初入閣
国家公安委員会委員長
内閣府特命担当大臣
(防災)
(海洋政策)
谷公一 Koichi Tani 20220810.jpg 衆議院
自由民主党
二階派
国土強靭化担当
領土問題担当
初入閣
内閣府特命担当大臣
(少子化対策)
(男女共同参画)
小倉將信 Masanobu Ogura 20220810.jpg 子ども政策担当
共生社会担当
女性活躍担当
孤独・孤立対策担当
初入閣
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策)
山際大志郎 Daishirō Yamagiwa 20211004.png 衆議院
自由民主党
(麻生派)
経済再生担当
新しい資本主義担当
スタートアップ担当
新型コロナ対策・健康危機管理担当
全世代型社会保障改革担当
留任
内閣府特命担当大臣
(知的財産戦略)
(科学技術政策)
(宇宙政策)
(経済安全保障)
高市早苗 Sanae Takaichi 20190617.jpg 衆議院
自由民主党
(無派閥)
経済安全保障担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第2位
再入閣
内閣府特命担当大臣
(沖縄及び北方対策)
(地方創生)
(規制改革)
(クールジャパン戦略)
(アイヌ施策)
岡田直樹 Naoki Okada 20220810 (cropped).jpg 参議院
自由民主党
(安倍派)
デジタル田園都市国家構想担当
国際博覧会担当
行政改革担当
初入閣

内閣官房副長官・内閣法制局長官[編集]

2022年(令和4年)8月10日任命。

職名 氏名 出身等 備考
内閣官房副長官 木原誠二 20211004kihara seiji.jpg 衆議院/自由民主党(岸田派) 留任
磯﨑仁彦 20211004 Isozaki Yoshihiko.jpg 参議院/自由民主党(岸田派) 留任
栗生俊一 20211004kuryu shunichi.jpg 事務担当/警察庁 留任
内閣法制局長官 近藤正春 Masaharu Kondo cropped 2 Masaharu Kondo 201909.jpg 内閣法制次長経済産業省 留任

内閣総理大臣補佐官[編集]

2022年(令和4年)8月10日任命。

職名 氏名 所属等 備考
内閣総理大臣補佐官
(国家安全保障に関する重要政策及び核軍縮・不拡散問題担当)
岸信夫 Nobuo Kishi 20141116.jpg 衆議院/自由民主党(安倍派) 閣僚から
横滑り
内閣総理大臣補佐官
(国際人権問題担当)
中谷元 Nakatani Gen 2008.jpg 衆議院/自由民主党(谷垣G 留任
内閣総理大臣補佐官
(国内経済その他特命事項担当)
村井英樹 Hideki Murai 2021.jpg 衆議院/自由民主党(岸田派) 留任
内閣総理大臣補佐官
(女性活躍担当)
森まさこ Masako Mori 20211112.jpg 参議院/自由民主党(安倍派) 留任
内閣総理大臣補佐官
(国土強靱化
及び復興等の社会資本整備
並びに科学技術イノベーション政策その他特命事項担当)
森昌文 20220101mori masafumi.jpg 民間 留任

副大臣[編集]

2022年(令和4年)8月12日任命。

職名 氏名 出身等 備考
デジタル副大臣 大串正樹 衆議院/自由民主党(谷垣G・菅義偉G 内閣府副大臣兼任
復興副大臣 小島敏文 衆議院/自由民主党(岸田派)
竹谷とし子 参議院/公明党
石井浩郎 参議院/自由民主党(茂木派) 国土交通、内閣府副大臣兼任
内閣府副大臣 大串正樹 衆議院/自由民主党(谷垣G・菅義偉G) デジタル副大臣兼任
藤丸敏 衆議院/自由民主党(岸田派)
星野剛士 衆議院/自由民主党(谷垣G・菅義偉G)
和田義明 衆議院/自由民主党(安倍派)
伊佐進一 衆議院/公明党 厚生労働副大臣兼任
中谷真一 衆議院/自由民主党(茂木派) 経済産業副大臣兼任
太田房江 参議院/自由民主党(安倍派) 経済産業副大臣兼任
石井浩郎 参議院/自由民主党(茂木派) 国土交通、復興副大臣兼任
小林茂樹 衆議院/自由民主党(二階派) 環境副大臣兼任
井野俊郎 衆議院/自由民主党(茂木派) 防衛副大臣兼任
総務副大臣 尾身朝子 衆議院/自由民主党(安倍派)
柘植芳文 参議院/自由民主党(無派閥)
法務副大臣 門山宏哲 衆議院/自由民主党(石破G
外務副大臣 武井俊輔 衆議院/自由民主党(岸田派)
山田賢司 衆議院/自由民主党(麻生派)
財務副大臣 井上貴博
秋野公造 参議院/公明党
文部科学副大臣 井出庸生 衆議院/自由民主党(麻生派)
簗和生 衆議院/自由民主党(安倍派)
厚生労働副大臣 羽生田俊 参議院/自由民主党(安倍派)
伊佐進一 衆議院/公明党 内閣府副大臣兼任
農林水産副大臣 勝俣孝明 衆議院/自由民主党(二階派)
野中厚 衆議院/自由民主党(茂木派)
経済産業副大臣 中谷真一 内閣府副大臣兼任
太田房江 参議院/自由民主党(安倍派) 内閣府副大臣兼任
国土交通副大臣 豊田俊郎 参議院/自由民主党(麻生派)
石井浩郎 参議院/自由民主党(茂木派) 復興、内閣府副大臣兼任
環境副大臣 山田美樹 衆議院/自由民主党(安倍派)
小林茂樹 衆議院/自由民主党(二階派) 内閣府副大臣兼任
防衛副大臣 井野俊郎 衆議院/自由民主党(茂木派) 内閣府副大臣兼任

大臣政務官[編集]

2022年(令和4年)8月12日任命。

職名 氏名 出身等 備考
デジタル大臣政務官 尾﨑正直 衆議院/自由民主党(二階派) 内閣府大臣政務官兼任
復興大臣政務官 中野英幸 内閣府大臣政務官兼任
山本左近 衆議院/自由民主党(麻生派) 文部科学大臣政務官兼任
里見隆治 参議院/公明党 経済産業、内閣府大臣政務官兼任
西田昭二 衆議院/自由民主党(岸田派) 国土交通、内閣府大臣政務官兼任
内閣府大臣政務官 尾﨑正直 衆議院/自由民主党(二階派) デジタル大臣政務官兼任
鈴木英敬 衆議院/自由民主党(安倍派)
自見英子 参議院/自由民主党(二階派)
中野英幸 衆議院/自由民主党(二階派) 復興大臣政務官兼任
本田顕子 参議院/自由民主党(無派閥) 厚生労働大臣政務官兼任
長峯誠 参議院/自由民主党(安倍派) 経済産業大臣政務官兼任
里見隆治 参議院/公明党 経済産業、復興大臣政務官兼任
西田昭二 衆議院/自由民主党(岸田派) 国土交通、復興大臣政務官兼任
柳本顕 衆議院/自由民主党(麻生派) 環境大臣政務官兼任
木村次郎 衆議院/自由民主党(安倍派) 防衛大臣政務官兼任
総務大臣政務官 国光文乃 衆議院/自由民主党(岸田派)
杉田水脈 衆議院/自由民主党(安倍派)
中川貴元 衆議院/自由民主党(麻生派)
法務大臣政務官 高見康裕 衆議院/自由民主党(茂木派)
外務大臣政務官 秋本真利 衆議院/自由民主党(谷垣G・菅義偉G)
高木啓 衆議院/自由民主党(安倍派)
吉川有美 参議院/自由民主党(安倍派)
財務大臣政務官 金子俊平 衆議院/自由民主党(岸田派)
宮本周司 参議院/自由民主党(安倍派)
文部科学大臣政務官 伊藤孝江 参議院/公明党
山本左近 衆議院/自由民主党(麻生派) 復興大臣政務官兼任
厚生労働大臣政務官 畦元将吾 衆議院/自由民主党(岸田派)
本田顕子 参議院/自由民主党(無派閥) 内閣府大臣政務官兼任
農林水産大臣政務官 角田秀穂 衆議院/公明党
藤木眞也 参議院/自由民主党(岸田派)
経済産業大臣政務官 長峯誠 参議院/自由民主党(安倍派) 内閣府大臣政務官兼任
里見隆治 参議院/公明党 復興、内閣府大臣政務官兼任
国土交通大臣政務官 古川康 衆議院/自由民主党(茂木派)
清水真人 参議院/自由民主党(二階派)
西田昭二 衆議院/自由民主党(岸田派) 復興、内閣府大臣政務官兼任
環境大臣政務官 国定勇人 衆議院/自由民主党(二階派)
柳本顕 衆議院/自由民主党(麻生派) 内閣府大臣政務官兼任
防衛大臣政務官 小野田紀美 参議院/自由民主党(茂木派)
木村次郎 衆議院/自由民主党(安倍派) 内閣府大臣政務官兼任

勢力早見表[編集]

名称 勢力 国務大臣 副大臣 政務官 補佐官 その他
安倍派 98 4 6 7 2 政務調査会長衆議院議長、参議院幹事長国会対策委員長
無派閥 60 2 1 1 0 幹事長代行
茂木派 55 3 4 3 0 幹事長参議院議員会長参議院議長
麻生派 52 4 4 3 0 副総裁
二階派 44 2 2 5 0
岸田派 43 4 3 5 1 自由民主党総裁
谷垣G 14 0 2 1 1 総務会長
石破G 9 0 1 0 0
森山派 7 0 0 0 0 選挙対策委員長
公明党 59 1 3 3 0
民間 / 0 0 0 1
/ 20 26 23 5 /

※慣例により派閥離脱中である衆議院議長細田博之安倍派)と参議院議長尾辻秀久茂木派)を派閥所属議員に含む。

※二階派会員に無所属の三反園訓を含む。

※谷垣グループおよび石破グループは他派閥との掛け持ち所属議員を除く。

内閣の動き[編集]

内閣改造後の内閣支持率は人心を一新した効果から通常は上向くものであるが、改造内閣発足後に行われた世論調査では支持率が下落し第1次岸田内閣発足以降最低を記録しており、異例な結果となった[5]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 2閣僚とは、農林水産大臣金子原二郎国家公安委員会委員長二之湯智。両者の参議院議員としての任期満了後も内閣改造までの間、民間人閣僚として引き続き閣内に留まることが憲法上可能であり、もともと2閣僚の引退だけで内閣改造を急ぐ必要はなかった。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]