第二広瀬川橋梁

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第二広瀬川橋梁(熊ヶ根鉄橋)
第二広瀬川橋梁
第二広瀬川橋梁(2016年11月)
基本情報
日本
所在地 宮城県仙台市青葉区上愛子道半
交差物件 広瀬川
設計者
施工者
鉄道省
建設 1931年
座標 北緯38度17分30.2秒 東経140度41分8.7秒 / 北緯38.291722度 東経140.685750度 / 38.291722; 140.685750
構造諸元
形式 上路プレートガータートレッスル
材料
全長 134.4 m
高さ 51 m
最大支間長 21.60 m
関連項目
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
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第二広瀬川橋梁(だいにひろせがわきょうりょう)は、宮城県仙台市青葉区上愛子道半の東日本旅客鉄道(JR東日本)仙山線陸前白沢駅 - 熊ヶ根駅[1]にある単線鉄道橋である。

概要[編集]

橋梁は、熊ヶ根鉄橋とも呼ばれ、1931年(昭和6年) [1][2] に完成した広瀬川に架かるトレッスル橋である。

橋脚の高いトレッスル橋は日本では少なく、渓谷美とともに人気の高い橋梁である[1]

歴史[編集]

第二広瀬川橋梁は、仙山東線愛子駅 - 作並駅間開通に合わせ1931年に完成した[1][3]水面からの高さは約52メートルで、トレッスル橋の中で建設当時全国第3位、2014年時点で、全国第1位である。また、橋長も日本のトレッスル橋の中では、立野橋梁に次ぐ第2位である[4]

仙山東線の一番の難工事であったといわれる。なお仙山線が全線開通したのは仙山トンネル(仙山隧道)が開通した1937年(昭和12年)になってからである[1][2]

2011年(平成23年)3月11日に起きた東日本大震災にも耐え、少しのずれもなかった[2]

構造[編集]

形式は上路プレートガーター(上路鈑桁)トレッスルとなっている。

上路鈑桁は全部で9連である。そのうち、トレッスル上に設置されている7連は太いトレッスルの垂直部材の半分の場所にあり、残り半分は隣の上路鈑桁がある。支間は5種類で、そのうち最大のものは21.60mである。この支間の上路鈑桁は計3連あり、中央部への曲げモーメントに対応させるため、舟底形である[1]

トレッスルは全部で3脚あり、それらに加えて橋台と2脚の橋脚で支えている。トレッスルは4本柱の鋼鉄製で、レール直角方向にハの字に広がっている。1.5m(腹板の間隔)から約15mにまで広がる。また、垂直方向にはパネルが設定されている。各トレッスルは陸前白沢駅側(仙台駅側)から順に、2、5パネルで設定されている。熊ヶ根駅側(山形駅側)に最も近いトレッスルの最下パネルは、片側の2脚が斜面上にあるので、そちら側だけ1パネル分短くなっている。各パネルには、斜材がレール方向および枕木方向にX字状で配置されている[1]

建設費用メンテナンスに目を向けたため、橋脚が高くなるが橋長が最短となる、渓谷の狭まった位置に架設されている[1]。そのため、水面からレール面までの高さは約52mにもなる[1][5]

地理・周辺[編集]

国道48号線熊ヶ根橋から撮影

広瀬川を挟んで左岸側が青葉区熊ヶ根町一番の四、右岸側が青葉区上愛子道半に架設されている。仙山線の営業キロ呈で起点より22.8㎞、熊ヶ根駅より陸前白沢方に850mの位置である。並行して国道48号熊ヶ根橋のアーチ橋が架かっている。道路橋上より峡谷美とともに走行する列車が望めるため、列車の撮影地としても知られている[5]

河岸段丘をまたぐ形で架橋されているため高低差があり、橋台側へのアクセスは簡単であるが、橋脚に近づくのは困難である。なお、橋の愛称の由来となった地名である熊ヶ根はもと関山街道宿場町で、熊ヶ根城址や宿場跡といった史跡が橋の近辺に点在している。 国道48号線上にある仙台市営バス「熊ヶ根橋」バス停が最寄りの交通機関となる。

選奨土木遺産[編集]

仙台市の市民団体から成る「関山街道フォーラム協議会」の下部組織・鉄の道部会は、2012年(平成24年)から第二広瀬川橋梁を含む仙山線鉄道施設群の土木学会選奨土木遺産認定に向けた活動を行っていた[6]

2014年(平成22年)10月8日、仙山線鉄道施設群は選奨土木遺産に登録された。仙山線鉄道施設群には第二広瀬川橋梁の他に、同じトレッスル橋の新川川橋梁、荒沢川橋梁と、作並駅・山寺駅の各転車台、作並機関区、奥新川変電所、仙山隧道と同信号所交流電化発祥地記念が含まれる[7]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i 『鉄道物語 日本の歴史的鉄道橋梁を訪ねて』p. 146-149。
  2. ^ a b c 『仙山線パネル展 –新幹線は仙山線から始まった』 p. 2。
  3. ^ 『仙山線パネル展 –新幹線は仙山線から始まった』p. 2。
  4. ^ 『この土地と人との息吹 仙山線の魅力再発見 駅・踏切・鉄道遺産』p. 68-69。
  5. ^ a b 『この土地と人との息吹 仙山線の魅力再発見 駅・踏切・鉄道遺産』p. 41。
  6. ^ 『仙山線が土木遺産に』
  7. ^ 『仙山線鉄道施設群』

参考文献[編集]

  • 塚本雅啓. 『鉄道物語 日本の歴史的鉄道橋梁を訪ねて』. 成美堂出版, 2013-7-31, p.146-149.
  • 作並温泉旅館組合. 『仙山線パネル展 –新幹線は仙山線から始まった』. 株式会社 イトイン, 2014-11-7. p.2.
  • 仙山線鉄道遺産プロジェクト実行委員会. 『この土地と人との息吹 仙山線の魅力再発見 駅・踏切・鉄道遺産』. 関山街道フォーラム協議会鉄の道部会, 第2版, 2015-10-10.p.41,68-69.
  • 河北新報. 『仙山線が土木遺産に』. 2014-10-9, 朝刊, 16版.
  • 公益社団法人土木学会. “仙山線鉄道施設群”. 土木学会選奨土木遺産. (参照 2016-12-19).

関連項目[編集]