立霧渓

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立霧渓
立霧渓 2005年6月24日撮影
省道台8線から見た立霧渓
右遠方に太魯閣大橋がある
延長 55.00 km
平均流量 -- m³/s
流域面積 616.30 km²
水源 奇萊北峰花蓮県
水源の標高 3,440 m
河口・合流先 太平洋(花蓮県秀林郷
流域 花蓮県
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立霧渓
各種表記
繁体字 立霧溪
簡体字 立雾溪
拼音 Lìwù Xī
注音符号 ㄌㄧˋㄨˋ ㄒㄧ
発音: リーウー シー
台湾語白話字 Li̍p-bū-khe
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立霧渓(たっきり-けい)は台湾東部の花蓮県を流れる河川。高さ1,000メートル以上にも切り立った太魯閣渓谷(タロコ渓谷)で名高い。

河口部はかつて砂金の産地で知られ、記録は17世紀にまでさかのぼることができる。ポルトガル人がかつて河口で砂金を発見し、後に漢人も探査を行っている。河口北側の得其黎海岸は、花蓮の古い地名で多羅満と呼ばれており、立霧渓の河口の砂金のことを指しているとされている。

地理[編集]

中央山脈奇萊北峰合歓山の間に源を発して北東の方向に向かい、太魯閣渓谷を流れ太平洋に注ぐ。支流は少なく、その大半が上流域に存在している。全長は約55km、流域面積は約616平方キロメートルで、平均斜度は1:32となっている。

川の名の由来は、河口部北岸のタロコ族タッキリ社に由來し、「立霧」の當字は大正三年のタロコ討伐時に總督府技師・野呂寧がタッキリ社北方の山岳(現崇德山)を社名と絶えず霧の立ちのぼることに因んで「立霧山(たっきり-やま)」と命名したことに由來する[1]。戦後は「立霧渓」を北京語で「リーウーシー」と読み、現在に至る。

関連項目[編集]

北廻線崇徳新城間の車窓より望む、立霧渓の広大な河原。この奥に有名なタロコ渓谷がある

出典[編集]

  1. ^ 『臺灣日日新報』大正三年七月二十九日。

外部リンク[編集]