空軍士官学校

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空軍士官学校(くうぐんしかんがっこう、英語: Air Force Academy, Air force College)とは、空軍将校を養成する学校。将校は下士官と異なり、特別の権限・責務を有しているため、特に将校を教育する為の学校及び施設が設けられている。日本には空軍[1]が無い為、ここではそれに相当する機関について説明する。

日本での空軍士官学校に相当する学校・施設[編集]

  1. 陸軍航空士官学校
  2. 陸軍飛行学校
  3. 海軍練習航空隊
  4. 航空自衛隊幹部候補生学校 - 1954年(昭和29年)9月山口県防府市で開校
  5. 海上自衛隊教育航空隊、海上保安学校宮城分校、同北九州航空研修センターなど

第2次世界大戦前・中の陸軍若しくは海軍では陸軍航空士官学校のみが部外者からの(専ら空中勤務に従事する)将校養成機能を果たしていた。

その他の学校では、既に採用されている者の中から選抜されて教育・訓練を受ける形になっていた。陸士海兵出身者が航空業務に携わりたい場合は前述の方法にて、操縦員や偵察員に育成された[2]

海軍で有名な予科練はあくまでも、即戦力となる搭乗員養成に主眼を置いた施設である為、全課程修了時には下士官となる。ただし、進級により中堅幹部の士官待遇(准士官特務士官)へはもちろん、将来的に高級幹部、はたまた将官となるべく、特選にて正式な士官への登用も図られていたが、実現したのは十名程度であった[3]

第2次世界大戦後の陸上自衛隊海上自衛隊航空自衛隊では「将校」や「士官[4]」に代わって「幹部自衛官」の語が用いられていることから、空軍士官学校に相当する学校を「防衛大学校」や「幹部候補生学校(幹部候補生(飛行要員))[5]」と呼称している(幹部学校は幹部候補生教育のための学校ではない)。

各国の空軍士官学校[編集]

アジア[編集]

アフリカ[編集]

アメリカ[編集]

ヨーロッパ[編集]

オセアニア[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 航空自衛隊を除く。
  2. ^ 但し、戦争末期には海軍兵学校岩国分校が設立され、搭乗員養成のみの生徒課程で構成される所であったが、その前に終戦に至った。
  3. ^ 最高位は遠藤幸男の戦死による「海軍中佐」だった。存命者は全員大尉。
  4. ^ 海上自衛隊を除く。
  5. ^ どちらかと言えば、アメリカで言う「士官候補生学校」に近い

関連項目[編集]