ゲンロン

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ゲンロン
正式名称 株式会社ゲンロン
英文名称 Genron Co., Ltd.
前身 合同会社コンテクチュアズ
現況 事業継続中
種類 株式会社
出版者記号 9905243,907188 
法人番号 3010701026397 ウィキデータを編集
代表者 代表取締役 上田洋子
本社郵便番号 〒141-0031
本社所在地 東京都品川区西五反田1-16-6
イルモンドビル2F
資本金 500万円
主要株主 東浩紀
主要子会社 合同会社ゲンロンカフェ、合同会社シラス
出版以外の事業 インターネットを利用した情報提供サービス、通信販売業務
外部リンク http://genron.co.jp/
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株式会社ゲンロン[1]Genron. Co., Ltd.)は、東京都品川区に本社を置く日本出版社

概要[編集]

書籍の出版以外にも、カフェイベントの主催やアート・カルチャースクールの運営、展覧会やツアーのプロデュースなど多岐にわたる業務をおこなっている。

2020年現在、主要な刊行物は批評誌『ゲンロン』である。同誌は2015年までに刊行されてきた『思想地図β』、『ゲンロン通信』の問題意識を引き継いだ雑誌で、同社が開催するカフェイベントやスクールと連動している。そのほかに、友の会会報の電子批評雑誌『ゲンロンβ』やゲンロン叢書の刊行もおこなっている。

カフェイベントでは人文系の研究者に留まらず、理系の科学者からミュージシャンまで、さまざまな人物を招いたトークイベントをおこなっている。それらはニコニコ生放送、自社配信プラットフォーム「シラス」で配信されている。

沿革[編集]

  • 2010年
    • 4月6日 - 東浩紀がインテリアデザイナーで建築家の浅子佳英、空間デザイナーの李明喜らと共に東京都新宿区四谷合同会社コンテクチュアズ(Contectures, LLC.)[2]として設立。
    • 6月 - 「コンテクチュアズ(ゲンロン)友の会」発足。
    • 2010年8月号より、隔月の会報「しそちず!」の刊行開始。第4号まで「Contectures supporters' paper」という副題がついていた。第5号以降は「しそちず!:コンテクチュアズ友の会会報」となる。
    • 12月 - 『思想地図β vol.1』(特集・ショッピング/パターン) 刊行。
  • 2011年
    • 1月31日 - 李、代表を解任され退社。理由として300万円の横領が云われている。東が新しく代表に就任。
    • 4月11日 - 本社を現在の場所に移転する。
  • 2012年
  • 2013年
  • 2015年
    • 3月、「ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾」発足[7]
    • 12月、『ゲンロン1 現代日本の批評』刊行。
  • 2016年
    • 4月、「大森望 SF創作講座」第1期開講。
  • 2017年
    • 4月、『ゲンロン0 観光客の哲学』(東浩紀の単著)。「ゲンロン ひらめき☆マンガ教室」第1期開講。
    • 11月、「ゲンロンカフェ@VOLVO STUDIO AOYAMA」開始。
  • 2018年 - 「ゲンロン叢書」シリーズ創刊。12月、代表取締役が上田洋子に交代。
  • 2019年 - 『ゲンロン』第2期開始。
  • 2020年
    • 4月、創業10周年。「ゲンロンα」(人文系ポータルサイト)開設。
    • 5月、東浩紀『哲学の誤配』『新対話編』刊行。
    • 6月「ゲンロンSF文庫」シリーズ創刊。
    • 8月、ゲンロンカフェ、ロゴリニューアル。「ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校」から「ゲンロン新芸術校」にリニューアル。
    • 10月、映像配信プラットフォーム「シラス」開始。[8]
    • 11月、「第36回梓会出版文化賞 特別賞」( 一般社団法人 出版梓会)受賞[9]
    • 12月、ゲンロン立ち上げ時からを東浩紀が振り返った『ゲンロン戦記 「知の観客」をつくる』が中公新書ラクレより出版された。

主な出版物[編集]

雑誌[編集]

  • 『ゲンロン』
    • 『ゲンロン1 現代日本の批評』2015年12月
    • 『ゲンロン2 慰霊の空間』2016年4月
    • 『ゲンロン3 脱戦後日本美術』2016年7月
    • 『ゲンロン3.5』(非売品)
    • 『ゲンロン4 現代日本の批評II』2016年11月
    • 『ゲンロン5 幽霊的身体』2017年6月
    • 『ゲンロン6 ロシア現代思想I』2017年9月
    • 『ゲンロン6.5』(非売品)
    • 『ゲンロン7 ロシア現代思想II』2017年12月
    • 『ゲンロン8 ゲームの時代』2018年5月
    • 『ゲンロン8.5』(非売品)
    • 『ゲンロン9』2018年11月(第1期完結)
    • 『ゲンロン10』2019年9月(第2期開始)
    • 『ゲンロン11』2020年9月
    • 『ゲンロン11.5』(非売品・友の会11期更新特典)
  • 『ゲンロンβ』(電子批評雑誌。雑誌『ゲンロン』の姉妹誌の立ち位置。月1−2回配信されている。2016年4月から。)
    • 前身
      • 『ゲンロンサマリーズ』Vol.1〜Vol.108(全108号、2012年5月から2013年6月、新刊人文書を紹介するメールマガジン)
      • 『福島第一原発観光地化ブロマガ』、『福島第一原発観光地化計画通信』(2013年)
      • 『ゲンロン観光地化通信』#12~37(全26号、2014年5月から2015年5月)
      • 『ゲンロン観光通信』(全10号、2015年6月から2016年3月)

単行本[編集]

過去出版された会報誌[編集]

  • 「しそちず!」(2010年8月〜2011年12月号の第8号)
  • 「ゲンロンエトセトラ」#1-8(2012年2月〜2013年5月号)
  • 「ゲンロン通信」#9-17(2013年10月号から2015年6月号)

ゲンロンα[編集]

人文系ポータルサイト。時事的な事柄や、「ゲンロンβ」から抜粋された記事が掲載されている。2020年4月、創業10周年の事業の一つとして開設された。

シラス[編集]

2020年10月19日にリリースされた、無料(フリー)のビジネスモデルへの応答として作られた、独自の配信プラットフォーム。運営会社は、ゲンロンのグループ会社である合同会社シラス。開発協力会社は、株式会社グルコース。広告なしのすべて有料の放送となっている[10]。2020年9月、クローズドβ開始。10月、正式リリース。10月24日、ユーザーチャンネル開設開始。第一弾は、ライターのさやわかの「さやわかのカルチャーお白洲」、近現代史家の辻田真佐憲の「辻田真佐憲の国威発揚ウォッチ」の2チャンネル。26日、ユーザー放送第1回が配信された。サービス名である「シラス」の由来は、魚の「シラス」、「知らせる」「お白州」、「しらす」(坂本多加雄)。2021年2月、登録ユーザー数が1万人を超えたことを発表[11]

参加者[編集]

  • 「ゲンロン完全中継チャンネル」
  • さやわかのカルチャーお白洲」(2020年10月24日開設)
  • 辻田真佐憲の国威発揚ウォッチ」(2020年10月24日開設)
  • 弓指寛治のSur-Vive!」(2020年12月8日開設)
  • 大井昌和のコミックガタリー シラス版!」(2020年12月21日開設)
  • 西田亮介のRiding On The Politics」(2021年1月6日開設)
  • 大山顕の都市を現像する」(2021年1月12日開設)
  • 小松理虔のローカルNICEST」(2021年1月19日開設)
  • 美術家・笹岡由梨子「ゆり子とパヴェウの必死のパッチ!」(2021年2月2日開設)
  • 石戸諭の<ニュース>の未来」(2021年2月9日開設)
  • 「上七軒文庫チャンネル in シラス」2021年3月
  • 「石田英敬の「現代思想の教室」」2021年3月

ゲンロンスクール[編集]

  • ゲンロン新芸術校(旧:ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校)(2015年〜)
  • 佐々木敦 批評再生塾(2015年〜2018年)
  • 大森望 SF創作講座:2016年4月開講。主任講師は、大森望
  • ゲンロン ひらめき☆マンガ教室:漫画家育成スクール。2017年4月開講。主任講師は、さやわか。前身は、講談社による「西島大介のひらめき☆マンガ学校」。
  • ゲンロン こども教室
  • 利賀セミナー
  • チェルノブイリツアー(2013年〜)

評価[編集]

福島第一原発観光地化計画[編集]

東浩紀が中心となって2012年から企画する[12]福島第一原子力発電所跡地付近の復興計画である。

2011年3月に起こった福島第一原子力発電所事故の記憶を風化させず人類史に残すことを目的とする。事故後25年後にあたる2036年頃、除染が進んで福島第一原子力発電所跡から数百メートルの距離まで一般市民が防護服なしに近づけるようになった状態を想定し、事故跡地付近に建設する施設やそこでの展示などを提案する。

先行事例として、撤去を検討されながら保存され世界遺産の指定を受けるに至った原爆ドーム、さらにはチェルノブイリ原子力発電所跡地が観光ツアーの行き先にもなっている例を参照する[13]

参加メンバーには東浩紀をはじめ、現代美術家梅沢和木社会学者開沼博、ユビキタスエンターテインメント代表取締役社長兼CEOの清水亮ジャーナリスト/メディア・アクティビストの津田大介編集者ライター速水健朗建築家藤村龍至観光学者井出明が名を連ねている。

計画状況[編集]

雑記[編集]

  • 雑誌『界遊』を発行していた米村智水は2011年7月に同誌を合同会社という形で法人化する際、ゲンロンの前身であった合同会社コンテクチュアズの存在が「気持ち的な意味で後押ししてくださった」と語っている[23]
  • 宇野常寛は「コンテクチュアズ友の会会報」にて小説『AZM48』を連載していた。宇野が好む平成仮面ライダーシリーズをベースとしつつ、黒瀬陽平福嶋亮大村上隆など実在する男性をモデルとし彼らの男色が描かれた。

脚注[編集]

  1. ^ 商標登録番号・第5553766号
  2. ^ コンテンツ(Contents)アーキテクチャ(Architecture)の組み合わせ造語
  3. ^ 株式会社ゲンロンについて (2012年4月1日)
  4. ^ 東京ピストル会社案内
  5. ^ a b 出願番号・商願 2012-73001
  6. ^ ゲンロン・カフェ地図
  7. ^ ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾 2015 – ゲンロンスクール” (日本語). ゲンロンスクール. 2018年6月27日閲覧。
  8. ^ 新たな放送プラットフォーム「シラス」 東浩紀創業のゲンロン運営” (日本語). KAI-YOU.net | POP is Here .. 2020年10月19日閲覧。
  9. ^ 一般社団法人 出版梓会”. www.azusakai.or.jp. 2020年11月7日閲覧。
  10. ^ もっと観客の近くに。ゲンロン開発協力の新しい放送プラットフォーム「シラス」ついに正式オープン!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2020年11月23日閲覧。
  11. ^ 映像配信プラットフォーム「シラス」登録ユーザー数1万人突破! :時事ドットコム” (日本語). 時事ドットコム. 2021年2月19日閲覧。
  12. ^ 思想家・東浩紀が重大提言「僕は福島第一原発観光地化計画を提案します」 - 「週プレNEWS」、2012年9月4日。
  13. ^ “批評家東浩紀さん広島に着想「福島原発観光地化」記憶すべき「負」の遺産”. 中国新聞. (2013年5月22日). http://www.hiroshimapeacemedia.jp/mediacenter/article.php?story=20130522103229784_ja 2013年5月24日閲覧。 
  14. ^ 「福島第一原発観光地化計画」研究会を生中継 - ニコニコ生放送。
  15. ^ 「祭をアップデートせよ」
  16. ^ 「祭をアップデートせよ」津田大介×濱野智史/東浩紀×開沼博 早稲田祭トークイベントを生中継 - ニコニコ生放送。
  17. ^ 第3回ニコニコ学会βシンポジウム - 4th session「『福島第一原発観光地化計画』を考える」 - ニコニコ学会β公式サイト
  18. ^ 〔genron school〕「福島第一原発観光地化計画ナイト」第1回(全3回) 江渡浩一郎×八谷和彦×東浩紀トークショー - Peatix
  19. ^ 福島からチェルノブイリへ! 津田+開沼+東が観光地化復興の実態を探るプロジェクト - CAMPFIRE
  20. ^ 【会期延長】「フクシマ」へ門を開く――福島第一原発観光地化計画展 2013  ※日によって開場時間が違います※   Opening the Gate to "Fukushima": The Fukuichi Kanko Project 2013 Exhibition | Peatix
  21. ^ https://twitter.com/genroninfo/status/417202066809815041
  22. ^ https://twitter.com/hazuma/status/417276827753672704
  23. ^ KAI-YOU起業への道 〜設立、そして未来へ篇その1〜 - KAI-YOU BLOG」『KAI-YOU BLOG』、1333381329。2018年7月2日閲覧。

外部リンク[編集]