神戸市交通局6000形電車

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神戸市営地下鉄6000形電車
Kobe city subway 6000 series.jpg
試運転中の6000形6129編成(2018年6月)
基本情報
運用者 神戸市交通局
製造所 川崎重工業
製造年 2018年 -
製造数 28編成168両(予定)
運用開始 2019年2月16日
投入先 西神・山手線
主要諸元
編成 6両編成
軌間 1,435 mm
電気方式 架空単線式直流1,500V
最高運転速度 100km/h
起動加速度 3.3km/h/s
減速度(常用) 3.5km/h/s
減速度(非常) 4.5km/h/s
編成定員 808名
全長 18570mm(先頭車)
18500mm(中間車)
19000mm(全車両・連結面間距離)
全幅 2780mm
全高 4055mm
車体 アルミニウム合金
台車 ボルスタ付き軸梁式台車
KW-215(電動)
KW-216(付随)[1]
主電動機 かご形三相誘導電動機
主電動機出力 170kW[1]
駆動方式 平行カルダン駆動方式
歯車比 6.67=100/15[1]
制御方式 VVVFインバータ制御
制御装置 日立製作所製VFI-HR1421H[1]
制動装置 電気指令式電磁直通ブレーキ
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神戸市交通局6000形電車(こうべしこうつうきょく6000がたでんしゃ)は、神戸市交通局2018年より神戸市営地下鉄西神・山手線用として導入した通勤形電車

概要[編集]

6000形は西神・山手線では約25年ぶりの新型車両であり、従来の車両から機器類を一新し、安全性の更なる向上とバリアフリー化、快適性向上、省エネ化を目指して設計された[2]。製造は川崎重工業である[3]

2022年度までに6両編成28本を順次投入し、西神・山手線の1000形18編成、2000形4編成、3000形6編成の全28編成を6000形に置き換える予定である[4][2]。西神・山手線では全駅にホームドアを設置する予定であり、新型車両ではホームドアと車両扉の開閉連動が可能となる[5]

編成構成[編集]

編成は西神中央方から6100形 (Tc) - 6200形 (M1) - 6300形 (M2) - 6400形 (T) - 6500形 (M3) - 6600形 (Tc) で、3M3Tの6両固定編成となっている[2]。性能は従来車と同等の最高速度100km/h、最大加速度3.3km/h/s、常用減速度3.5km/h/s・非常減速度4.5km/h/sとされた[6]

定員と自重は6129(Tc1)が124人、29.5t。6229(M1)が140人、34.1t。6329(M2)が140人、32.0t。6429(T)が140人、25.6t。6629(Tc2)が124人、29.2tである[7]

車両番号は開業時の編成からの通し番号である[8]。3000形の最終番号である第28編成に続き、29編成目となる6000形第1編成は下2桁が29となっている[2][9]

構造[編集]

車体[編集]

車体は無塗装のアルミニウム合金製で、西神・山手線のイメージカラーである緑色を前面と側面のラインに配している[6]。デザインは川崎重工業が行い、監修を工業デザイナー奥山清行が代表を務める「KEN OKUYAMA DESIGN」が担当している[10]

2016年のイベント「交通フェスティバル」やウェブサイト上にて、新型車両のデザインをABCの3案から決定する投票を実施した[10]。その中から得票数の最も多かったB案の「街に馴染む丸みを帯びたフレンドリーなデザイン」「車両全体を巻き込むような安心感を与えるカラーリング」に決定した[11]

車両番号の文字表記は、神戸市電時代より使用される字体がベースとなっている[6]

内装[編集]

車内

車内の座席はオールロングシートで、座席幅を拡張し、窪み付きのシートを採用するなど快適性の向上を図った[9]。一般座席・優先座席ともにグリーン系の配色で、座席表皮に千鳥柄を採用している[9]。木目調の大型袖仕切りに加え、ドア間の座席(9人掛け)に中仕切りとスタンションポールを設置。編成合計定員は808名(編成座席定員272名)[9]

車内案内表示器(LCD)は1両あたり3カ所のドア上に2画面ずつ設置し、4カ国語表示による乗換案内や停車駅情報の提供を行う。一方、LCDの無いドア上には、ドアの開く方向が示される表示器がある。車椅子スペースは従来車同様3・4号車に1箇所ずつ設置、それ以外の車両には非常通報装置を省略したフリースペースを設けた[12]。各種照明はLED化され、客室内は間接照明としている[9]。ドアの開閉時に鳴動するドアチャイムは、JR東日本の通勤形車両等と同じ物が採用されている[13]

側面の窓ガラスの面積も従来車より拡大され、車両間の貫通扉も大型のガラス扉となった[14]。なお、6000形では日よけをカーテンに変更している[9]

乗務員室[編集]

運転台は、従来車と同様の横軸ツーハンドル式を採用した[15]マスコンは力行4ノッチと抑速3ノッチ、ブレーキは常用最大7ノッチである[15]。運転台の正面には、速度計・ブレーキ圧力計等を表示する画面と、車両・機器の状態を表示する画面をそれぞれ設けている[15]

主要機器[編集]

台車は川崎重工業製の軸梁式ボルスタ付き空気バネ台車で、M車にKW215形を、Tc・T車にKW216形をそれぞれ装着する[7]

制御装置はハイブリッドSiCを用いたIGBTによる2レベルのVVVFインバーター制御装置を各電動車に1台ずつ搭載、4台の電動機を制御する1C4M方式である[7]主電動機は定格出力170kWのかご形三相誘導電動機である[7]

集電装置はシングルアーム式パンタグラフ[16]のPT7181-Aで、M1・M3車に各2台を搭載する[7]。冷房装置は能力22kW(18,900kcal/h)のCU786形を各車屋根上に2基搭載する[17]

運用[編集]

2018年3月に川崎重工業兵庫工場から名谷車庫まで陸送され[3]、6月11日より日中試運転が行われていた[18]。営業運転開始に先立ち、2019年2月9・10日に市民向け試乗会が開催された[19]

2019年2月16日、西神中央駅10時7分発の谷上行の列車として営業運転を開始した[4]。以後も増備が続いており、2019年11月時点で6編成36両が在籍する[20]

編成表[編集]

2019年4月1日現在[21]

← 西神中央
新神戸・谷上 →
竣工
Tc1 M1 M2 T M3 Tc2
6129 6229 6329 6429 6529 6629 2018年11月14日[22][8]
6130 6230 6330 6430 6530 6630 2018年11月15日[22][8]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 交友社「鉄道ファン」通算696号(2019年4月号)
  2. ^ a b c d 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、106頁。
  3. ^ a b 神戸市交通局6000形が陸送される 鉄道ニュース(鉄道ファン)、2018年3月26日。2018年6月11日閲覧。
  4. ^ a b 神戸市交通局6000形、市営地下鉄西神・山手線の新型車両デビュー マイナビニュース、2019年2月16日
  5. ^ 神戸新聞NEXT『ホームドア全駅設置へ 神戸市営地下鉄西神・山手線』 2018年7月5日
  6. ^ a b c 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、107頁。
  7. ^ a b c d e 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、111頁。
  8. ^ a b c 「2018年度 民鉄車両動向」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、電気車研究会、143-144頁。
  9. ^ a b c d e f 神戸市交通局6000形、西神・山手線の新型車両を公開 - 写真145枚 マイナビニュース、2019年2月8日。
  10. ^ a b 神戸市交通局,新形車両のデザイン案を公開 鉄道ニュース(鉄道ファン)、2016年10月17日
  11. ^ 神戸市営地下鉄西神・山手線向け新形車両のデザインが決定 鉄道ニュース(鉄道ファン)、2016年10月27日
  12. ^ 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、109頁。
  13. ^ 金子聡「POST 2/16, 神戸市交通局6000形, 営業運転開始」『鉄道ファン』2019年6月号、交友社。138頁。
  14. ^ 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、108頁。
  15. ^ a b c 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、110頁。
  16. ^ 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、112頁。
  17. ^ 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号、113頁。
  18. ^ 神戸市交通局6000形の日中試運転が始まる 鉄道ニュース(鉄道ファン)、2018年6月13日
  19. ^ 神戸市交6000形の試乗会開催 鉄道ニュース、2019年2月10日
  20. ^ https://2nd-train.net/topics/article/25603/
  21. ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2019』交通新聞社、2019年、168頁。
  22. ^ a b ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2019』交通新聞社、2019年、195頁。

参考文献[編集]

  • 多田暁・安達充洋「神戸市交通局6000形」『鉄道ピクトリアル』2019年10月号(通巻965号)、電気車研究会。106-113頁。

外部リンク[編集]