神戸ポートタワー
| 神戸ポートタワー | |
|---|---|
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| 情報 | |
| 用途 | 展望 |
| 設計者 | 伊藤紘一・仲威雄(日建設計) |
| 施工 | 大林組[1] |
| 延床面積 | 1,534 m² |
| 階数 | 12 |
| 高さ | 108m[2] |
| 着工 | 1962年(昭和37年)8月13日 |
| 竣工 | 1963年(昭和38年)11月20日 |
| 開館開所 | 1963年(昭和38年)11月21日[2] |
| 改築 |
2010年(平成22年)3月 2024年(令和6年)4月 |
| 所在地 |
〒650-0042 |
| 座標 | 北緯34度40分57.5秒 東経135度11分12.1秒 / 北緯34.682639度 東経135.186694度座標: 北緯34度40分57.5秒 東経135度11分12.1秒 / 北緯34.682639度 東経135.186694度 |
| 文化財 | 国の登録有形文化財 |
| 指定・登録等日 | 2014年12月 |
神戸ポートタワー(こうべポートタワー)は、兵庫県神戸市中央区波止場町にあるタワー。港町神戸のシンボルとして神戸港中突堤に建設された展望用タワーで、1963年に開業した。パイプ構造による鼓形の外観の優美さから「鉄塔の美女」とも称されている[3]。
2021年9月27日から耐震化など補強工事のため休館となっていたが[4]、2023年12月21日にライトアップを再開し[5]、2024年4月26日にリニューアルオープンした[6]。
概要
[編集]神戸港のシンボルとして広く知られ、修学旅行などの観光客が港町神戸を学習する際にその多くが立ち寄る拠点ともなっている。中には売店・レストラン・展望台がある。
第15回日本建築学会賞(1963年)、 建築業協会優良建築賞(BCS賞)、 照明学会照明普及会賞を受賞している[7]。
歴史
[編集]元内務省の技術官僚で、当時の神戸市長(第7代)であった原口忠次郎は、1959年にオランダのロッテルダムを視察した。その際にロッテルダム港を一望できるタワー「ユーロマスト」に感銘を受け、「神戸にもこのような魅力あるタワーを建て、繁栄する神戸港を見てもらいたい」との思いから神戸港へのタワーの建設を思い立った[8]。
デザインが検討された結果、構造的にも優れた鋼管の組み合わせにより双曲面構造を形成する鼓形とすることが決定された。1962年(昭和37年)8月、神戸港の開港90周年を記念する事業として大林組施工で着工した[8]。
1963年(昭和38年)11月に完成[4]。建設時は港の景色が楽しめるように、中突堤の中ほどに建設された。しかし、1980年代中頃にメリケンパークの造成により東岸の水域が、1990年代後半に中突堤中央ターミナル(かもめりあ)等の開設により西岸の水域がそれぞれ埋め立てられ、以降は中突堤の付け根に建つ格好になっている。
1995年1月17日の阪神・淡路大震災によって中突堤は大きな損傷を受けたが、ポートタワーはほとんど損傷を受けず、震災から間もない2月14日、「復興に立ち上がる神戸市民の希望の灯に」と言う願いを込めてライトアップが再開された[8]。
2008年には神戸港振興協会設立50周年を記念してマスコットキャラクター「神戸ポートタワー君」が誕生し、愛称は公募により「キャプテンタワー君」と命名された[9]。
2013年11月21日、開業50周年式典が行われた。22日まで開業当時の入場料金、大人150円、子供80円で入場できるなどの特典があった[10][11]。
沿革
[編集]一般財団法人 神戸観光局 港湾振興部公式サイトより抜粋[12]。
構造
[編集]タワーとしては世界初となるパイプ構造の建造物で、和楽器の鼓(つづみ)を縦に引き伸ばしたような独特のデザインとなっている[8]。また、日本で初めてライトアップされた建造物でもある[13]。
32本のパイプ(鋼管)により双曲面構造を形成するつづみ型の外筒は、円柱型の内筒と水平ブレースで連結されている[14]。外筒は上部(高さ約95 m)で直径約15 m、下部で直径約25 mとなり、上下の円を16等分してそれぞれの同一点を直線の鋼管で繋ぎ、135度の角度でねじる構造とすることで双曲面構造が形成されている[3]。
外筒内部には食堂や展望台の入る上層エリアが5層、切符売り場や売店の入る下層エリアが3層(1967年の増築後は4層)あり、この間をエレベーター2基と階段の入る内筒で結んでいる[3]。上層階行きのエレベーター乗り口は高潮などを考慮して低層2階に設けられ、メインの展望台がある展望4階まで到達する[15]。展望フロアから下層へのエレベーターは展望フロア最下層の展望1階から降り口となる低層3階まで直通する[15]。
展望2階には回転レストランが設けられ、ドーナツ型のターンテーブルによる床の回転により360度の景色を楽しむことが出来る構造であった[16]。1周の所要時間は10分から30分の間で調節可能とされた[16]。
下層3階には隣接する中突堤中央ビルへの連絡ブリッジが設けられた[15]。下層3・4階は神戸国際港湾博物館となっていたが1987年3月で閉館、同年4月に後継施設となる神戸海洋博物館がメリケンパークに開館した。
塔体の塗装は銀色を予定していたが、地上からの高さが60 mを超えるため当時の航空法により赤と白に変更された[17]。ただし、東京タワーや当初の横浜マリンタワーのような赤と白の縞模様ではなく、外筒が赤、内筒ほかが白となっている[18]。頂部には「PORT OF KOBE」と書かれたネオンサインが掲出された[19]。
完成時の高さは避雷針の上端となる103 mであったが、1965年4月に日の丸国旗などを掲揚する旗竿を設置したため5 m高くなり、108 mとなった[20]。
改修
[編集]2009年 - 2010年の改修
[編集]2009年12月 - 2010年3月の間、神戸市によって建設以来の大規模な改修工事が行われた。総事業費は約3億3,000万円。
17年ぶりの鉄塔の塗装の塗り直しをはじめ、LEDの使用による新たなライトアップや展望室のリニューアル(1階床の一部ガラス化および5階天井に光ファイバーを使用した星雲状の星空の演出)、バリアフリー化がなされた。照明の色は白1色から光の三原色(赤・青・緑)にすることにより40種類のイルミネーション演出が可能となった。2010年4月28日19時に式典が開催されリニューアルオープンした[21][22]。
2010年の改修で設置されたLED照明は2018年7月の西日本豪雨で故障し、カラーライトアップが不可能となっていた[23]。2020年9月には翌年からのリニューアルに備えてLED照明の投光試験が行われている[23]。
2021年 - 2024年の改修
[編集]2021年9月27日から老朽化対策や耐震性強化などの工事のため休館となり、2023年度に営業を再開する予定だった[4]。しかし、台風などで工事の遅れが生じ、運営する民間事業者の選定に時間を要したため[24]、営業再開は2024年4月26日となった[25]。運営業者には神戸市に本社を置く通信販売会社のフェリシモが選定されている[26]。
改修工事中は足場とそれを覆うカバーが設置されたため、タワーの外観は見えなくなっていた。カバーの西側の面にはタワーの形状に合わせた鼓形の赤い曲線とともに頂部の「PORT OF KOBE」の文字が再現されたほか、東側の面では夜間にプロジェクションマッピングが行われた[27]。
リニューアルでは360度の風景が一望できるガラス張りのタワー屋上展望フロアーが新規開設された[28]。また、低層フロア(1-4階)にも屋外テラス付きの飲食店が出店した[6]。エレベーターは低層フロアの地上1階から展望フロアの展望5階へ直接アクセス可能となった。低層3階から中突堤中央ビルへ続いていた連絡通路は撤去され、中突堤中央ビルもポートタワーに隣接する南館が解体された。
このリニューアル前は低層4階部分から16台の投光器で高圧ナトリウムランプの光を当てていたが、リニューアル後は14台の投光器による発光ダイオード(LED)照明に変わった[29]。通常はタワーの赤色が照らし出されているが、LED化によりあらゆる色を出すことが可能となり、神戸海洋博物館やメリケンパーク一帯をライトアップする企画でタワーは青や白など様々な色で照らされている[29]。
頂部の「PORT OF KOBE」のネオンサインもLED照明のものに交換され、従来のネオンサインは神戸税関南側の倉庫跡地に暫定整備された芝生広場にモニュメントとして再設置された[30]。
ギャラリー
[編集]交通アクセス
[編集]周辺の名所・文化施設
[編集]脚注
[編集]- ↑ “神戸ポートタワーの実績”. 大林組. 2019年11月14日閲覧。
- 1 2 『日本展望タワー大全』(2020年9月10日、かねだひろ著、辰巳出版発行)47頁。
- 1 2 3 「BCS賞受賞作品探訪記 神戸ポートタワー」『ACE建設業界』2011年7月号
- 1 2 3 「ポートタワー27日から休館 名残惜しみ足運ぶ人も」『神戸新聞』2021年9月21日。2021年11月18日閲覧。
- ↑ “神戸ポートタワーがライトアップ再開 リニューアルし来春再オープン”. 朝日新聞. 朝日新聞社 (2023年12月21日). 2025年2月16日閲覧。
- 1 2 “ポートタワー26日再オープン 屋上デッキ、神戸港や六甲山を一望 改修完了、ビームスも出店”. 神戸新聞. 神戸新聞社 (2024年4月23日). 2024年4月24日閲覧。
- 1 2 “神戸市中央区 区民広報紙 2024年2月号”. 神戸市中央区. 2024年8月6日閲覧。
- 1 2 3 4 “神戸ポートタワー”. 大林組 (2009年12月7日). 2024年8月4日閲覧。
- ↑ “沿革|港湾振興部とは”. 神戸観光局 港湾振興部 PORT OF KOBE. 2024年10月17日閲覧。
- ↑ 神戸ポートタワー開業50周年記念イベント開催 - ウェイバックマシン(2013年11月24日アーカイブ分)
- ↑ 「港都照らし半世紀 神戸ポートタワーで開業50周年式典」『神戸新聞NEXT』2013年11月21日。オリジナルの2013年11月21日時点におけるアーカイブ。
- ↑ 一般財団法人 神戸観光局 港湾振興部 沿革(2023年9月27日閲覧)
- ↑ “2021年09月26日〜2023年08月ごろまで神戸ポートタワーはリニューアル工事のため休業いたします。” (PDF). 神戸ポートタワー. 2022年1月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月21日閲覧。
- ↑ “ACe建設業界 神戸ポートタワー”. 日本建設業連合会 (2011年7月). 2024年9月16日閲覧。
- 1 2 3 『建築構造設計シリーズ 6』p.66
- 1 2 『建築構造設計シリーズ 6』p.67
- ↑ よくある質問 - ウェイバックマシン(2015年5月18日アーカイブ分)
- ↑ 『建築構造設計シリーズ 6』p.60
- ↑ 「神戸ポートタワー50年史」p.2
- ↑ 「神戸ポートタワー50年史」p.6
- ↑ 「神戸ポートタワー、7色に変化…改修工事完了」『読売新聞』2010年4月24日。[リンク切れ]
- ↑ 「生まれ変わりました ポートタワーが再オープン」『神戸新聞』2010年4月28日。オリジナルの2010年4月29日時点におけるアーカイブ。
- 1 2 「神戸ポートタワーのカラーライトアップ復活 2年前の豪雨で故障、照射試験を実施」神戸新聞NEXT、2020年9月15日(2026年4月2日閲覧)
- ↑ 「神戸ポートタワー営業再開、24年春にずれ込み 台風が影響、運営業者も決まらず半年以上遅れ」『神戸新聞』2022年9月30日。2022年10月2日閲覧。
- ↑ “神戸ポートタワー 4月に営業再開”. 関西 NEWS WEB. NHK. 2024年2月2日閲覧。
- ↑ フェリシモ、24年春リニューアルの神戸ポートタワー運営 日本経済新聞、2023年4月18日(2026年3月31日閲覧)
- ↑ 「改修中の神戸ポートタワー 白いカバーにすっぽり」神戸新聞NEXT、2022年3月2日(2026年4月2日閲覧)
- ↑ “KOBE PORT TOWER”. KOBE PORT TOWER公式ウェブサイト. KOBE PORT TOWER. 2024年1月4日閲覧。
- 1 2 “「鉄塔の美女」神戸ポートタワー、雰囲気変わった? 改修後のライトアップ、鮮やか赤色に 調べてみると…”. 神戸新聞. 神戸新聞社 (2024年8月6日). 2024年8月6日閲覧。
- ↑ 「ポートタワーてっぺんのネオン看板、地上で復活 神戸税関前に「PORT OF KOBE」」兵庫おでかけプラス(神戸新聞)、2024年4月18日(2026年4月2日閲覧)
参考文献
[編集]- 建築構造設計シリーズ編集委員 編『建築構造設計シリーズ 6 (特殊建築)』丸善、1974年、pp.59-88
- 「神戸ポートタワー50年史」一般社団法人 神戸港振興協会、2013年
関連項目
[編集]- 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン - 劇中でバルゴンに破壊される。
- ウルトラセブン - 第15話「ウルトラ警備隊西へ・後編」に登場。
- 昨晩お会いしましょう - 松任谷由実の12thアルバム。
- 神戸タワー
外部リンク
[編集]- 神戸ポートタワー
- 神戸市:神戸ポートタワーの「国登録有形文化財」への登録が決まりました! - ウェイバックマシン(2014年8月12日アーカイブ分)
