神宮

神宮(じんぐう)とは伊勢神宮の正式名称である。また、神宮号を名乗る神社の総称であり、神社本庁は現在「神宮」の社号を付されている神社は、天皇や皇室の祖先を祀るなど、皇室と特にゆかりの深い神社に限られるとしている[1]。
歴史
[編集]『古事記』では、伊勢神宮と石上神宮のみが、『日本書紀』では、伊勢神宮・石上神宮・出雲大神宮[2](丹波国一之宮の出雲大神宮と出雲大社で説が別れている[3][4])・大神神社[5]のみが「神宮」と記載されていた。その後、平安時代に成立した『延喜式神名帳』では、大神宮(伊勢神宮内宮)・鹿島神宮・香取神宮が「神宮」と表記されている。
明治以降、天皇や皇室の祖先神を祭神とする神社の一部が、社号を「神社」から「神宮」に改めた。しかし、仁徳天皇を祀る難波神社や高津宮が神宮ではないように、全てにおいてそうではない。第二次世界大戦終戦までは、新たに「神宮」の社号を名乗るためには勅許が必要であった。
戦後は神社の国家管理は廃止されたため、「神宮」号を名乗る際に勅許は不要となった。しかし現在でもなお神社本庁傘下において、「神宮」を公式な社号として名乗る神社は特別の由緒を持つものに限られている。戦後、神社本庁に属する神社で「神宮」号を公式に称したのは、いずれも神社本庁の特別な承認を受けて改称した北海道神宮(旧札幌神社・北海道)、伊弉諾神宮(旧伊弉諾神社・兵庫県)、英彦山神宮(旧英彦山神社・福岡県)の3社のみである。神社本庁に属さない単立神社では、天皇を増祀することで「神宮」号に改称した新日吉神宮の例がある。出雲大神宮(旧出雲神社)も戦後の改称である。また、通称として「神宮」号を冠する神社(河尻神宮、西岡神宮、山辺神宮、幣立神宮)も見られる。いずれにせよ神社が既に国家の管理から離れている以上、「神宮」号を称すかどうかは各神社の判断に任せられている。
伊勢神宮(皇大神宮)の祭神天照大神を分霊し「大神宮」、「皇大神宮」と名乗る神社(東京大神宮、伊勢山皇大神宮、開成山大神宮など)は全国各地にあるが、「神宮」の社号とは異なる[要検証])。また、神道系新興宗教の教団施設に「神宮」号を名乗るものがある(神習教「桜神宮」、天津教「皇祖皇太神宮」など)が、これらも当項目では扱わない。
神宮号を名乗る神社の一覧
[編集]脚注
[編集]- ↑ “神宮・神社の名称 | おまいりする | 神社本庁公式サイト”. www.jinjahoncho.or.jp. 2025年3月25日閲覧。
- ↑ 『日本書紀』崇神天皇60年7月己酉(14日)条。
- ↑ 『新編日本古典文学全集 2 日本書紀 (1)』小学館、2002年(ジャパンナレッジ版)、p. 289。
- ↑ 竹内理三 「出雲大社」『国史大辞典』 吉川弘文館。
- ↑ “日本書紀 巻第五 崇神天皇紀”. www.seisaku.bz. 2025年6月5日閲覧。