神々の指紋

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神々の指紋』(かみがみのしもん)は、グラハム・ハンコックによるノンフィクションとされる超古代文明についての本である。 単行本は翔泳社、文庫版は小学館から発行。また本書のコミカライズした「完全コミック版」が小池書院から発行されている。

真偽については、学術的には否定されている[1][2]

概要[編集]

エコノミスト』誌の東アフリカ特派員の経歴を持つイギリス人作家グラハム・ハンコックが、世界各地を調査して執筆、イギリスで発売されたものである。本国イギリスでは発売後2週間で書籍セールスのトップになり[3]、27言語に翻訳され、300万部以上売り上げたと推測されている[4]

内容としては、世界各地にあるオーパーツとされるものを分析し、超古代の南極大陸に現代文明以上の高度な文明を持った国家があったと結論する。

反応・批判[編集]

ノンフィクションを名乗りつつも事実の捏造や参考文献の曲解・歪曲、既に否定された学説を持ち出してくるなど、信憑性は無きに等しいとの指摘も多い[5][6][7][8]。科学界と大学関係者たちは、この本は疑似科学であり偽史超古代文明であると評している[1][2]

エジプト・マヤ・インカなどの非白人系古代文明は、彼ら独自のものではなく、アトランティス大陸=南極大陸にあった「白い肌の人間」の超古代文明を受け継いだものに過ぎないとされる[9]。歴史学者の長谷川亮一は、人種差別的傾向のあるアトランティス大陸説の影響を受けた白人優越主義がみられると指摘している[9]

ASIOS本城達也は、古代宇宙飛行士説を世界に広めたエーリッヒ・フォン・デニケンの焼き直しであり、さらにチャールズ・フォートや近代神智学の創始者ヘレナ・P・ブラヴァツキーに遡ることができると述べている[10]

書誌情報[編集]

単著[編集]

漫画[編集]

  • 『神々の指紋 完全コミック版』1、大地舜訳、小池一夫監修、村野守美画、小池書院〈ひゅうまんコミックシリーズ〉、1997年2月。ISBN 4-88315-436-X
  • 『神々の指紋 完全コミック版』2、大地舜訳、小池一夫監修、村野守美画、小池書院〈ひゅうまんコミックシリーズ〉、1997年3月。ISBN 4-88315-437-8
  • 『神々の指紋 完全コミック版』3、大地舜訳、小池一夫監修、村野守美画、小池書院〈ひゅうまんコミックシリーズ〉、1997年4月。ISBN 4-88315-414-9
  • 『神々の指紋 完全コミック版 2012年人類滅亡編』 大地舜訳、村野守美画、小池書院〈King series 漫画スーパーワイド〉、2009年5月。ISBN 978-4-86225-455-9
  • 『神々の指紋 完全コミック版 人類生存への道しるべ編』 大地舜訳、村野守美画、小池書院〈King series 漫画スーパーワイド〉、2009年6月。ISBN 978-4-86225-457-3
  • 『神々の指紋 完全コミック版 滅亡へのカウントダウン編』 大地舜訳、村野守美画、小池書院〈King series 漫画スーパーワイド〉、2009年6月。ISBN 978-4-86225-456-6

テレビ[編集]

  • 衝撃ミステリーロマン神々の指紋完全映像版(1997年1月、TBS)

脚注[編集]

  1. ^ a b Fagan, Garrett G. Archaeological Fantasies:How Pseudoarchaeology Misrepresents the Past and Misleads the Public Routledge 6 January 2006 978-0-415-30593-8 p. 28
  2. ^ a b Nunn, Patrick D. Vanished Islands and Hidden Continents of the Pacific University of Hawaii Press (15 Aug 2008)978-0824832193 p. 128
  3. ^ グラハム・ハンコック (1996年2月29日). 神々の指紋. 翔泳社. p. カバー. 
  4. ^ Graham Hancock Biography”. GrahamHancock.com. 2009年11月26日閲覧。
  5. ^ H.ユウムS.ヨコヤK.シミズ 『「神々の指紋」の超真相』 データハウス、1996年11月。ISBN 4-88718-412-3
  6. ^ “シュリーマン再来? トンデモ本?”. 朝日新聞. (1996年10月12日) 
  7. ^ 柏原精一「特集・超々ベストセラーの秘密:『神々の指紋』──虚飾と増量剤に使われた『科学』」、『Ronza』、朝日新聞社、1996年11月。
  8. ^ 松本弥「「神々の指紋」超ベストセラーに異議あり」、『諸君!』第28巻第12号、文藝春秋、1996年12月、 pp. 136-143、 ISSN 0917-3005
  9. ^ a b 長谷川亮一 近代日本における「偽史」の系譜─日本人起源論を中心として─ 注釈
  10. ^ 本城達也 エーリッヒ・フォン・デニケン ASIOSのブログ

関連項目[編集]

外部リンク[編集]