砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
ジャンル 学園[1]青春[2]サスペンス[2]
小説
著者 桜庭一樹
イラスト むー
出版社 富士見書房
レーベル 富士見ミステリー文庫
発売日 2004年11月10日
漫画
原作・原案など 桜庭一樹
作画 杉基イクラ
出版社 富士見書房
掲載誌 月刊ドラゴンエイジ
レーベル 単行本コミックス
発表号 2007年2月号 - 2008年2月号
巻数 全2巻
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画
ポータル 文学漫画

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』(さとうがしのだんがんはうちぬけない、A Lollypop or A Bullet)は、桜庭一樹による日本ライトノベル。イラストはむーが担当している。富士見ミステリー文庫富士見書房)より2004年11月に刊行された。『このライトノベルがすごい!』作品部門では2006年版で3位を獲得している[3]

月刊ドラゴンエイジ』(富士見書房)にて杉基イクラによるコミカライズが2007年2月号から2008年2月号まで連載された。

あらすじ[編集]

山田なぎさは、片田舎に住む「早く大人になりたい」と願う女子中学生。ある日、彼女の通う中学に、自分のことを「人魚」と言い張る少女・海野藻屑が、東京から転校してくる。藻屑に振り回されるなぎさだが、藻屑の秘密に触れていくにつれ親交を深めていく。しかし、藻屑の父親である海野雅愛の虐待が悪化の一途を辿ると同時に、なぎさと藻屑に別れの時が迫っていた。

主な登場人物[編集]

山田なぎさ(やまだ なぎさ)
鳥取県市営住宅で、母と兄とともに暮らす少女。動物好き。リアリストで、早く卒業して社会に出ることを望んでいる。不器用ながらも藻屑と親交を深めるようになる。
海野藻屑(うみの もくず)
東京から、山田なぎさのクラスに転校してきたボク少女。自分のことを人魚と言い張り、いつもミネラルウォーターを飲んでいる。実父の雅愛から日常的な虐待を受けているが、本人はそれを「愛情表現」と称し、彼を庇うような言動をとっている。
花名島正太(かなじま しょうた)
野球部に所属している坊主頭(コミック版では短髪)の少年。山田なぎさや海野藻屑のクラスメイト。海野藻屑に好意を抱いている。
山田友彦(やまだ ともひこ)
山田なぎさの兄。絶世の美少年だが、あるきっかけにより引きこもりとなった。山田なぎさに言わせると「貴族」。物事を静観するようなそぶりを見せている。
海野雅愛(うみの まさちか)
藻屑の父親。芸能人で歌手。藻屑を執拗に虐待している。藻屑の母親だった妻にも(離婚するまで)暴力を振るっていた模様。暴力的な面を持つと同時に、藻屑同様、精神が病んでいた。

既刊一覧[編集]

小説[編集]

  • 桜庭一樹(著) / むー(イラスト) 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』 富士見書房〈富士見ミステリー文庫〉、2004年11月10日発売[4]ISBN 4-8291-6276-7

漫画[編集]

  • 桜庭一樹(原作) / 杉基イクラ(作画) 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』 富士見書房〈単行本コミックス〉、全2巻

脚注[編集]

  1. ^ 『このライトノベルがすごい!2006』宝島社、2005年12月10日、54頁。ISBN 4-7966-5012-1 
  2. ^ a b 石井ぜんじ / 太田祥暉 / 松浦恵介『ライトノベルの新・潮流 黎明期→2021』スタンダーズ、2022年1月1日、86頁。ISBN 978-4-86636-536-7 
  3. ^ 『このライトノベルがすごい!2006』宝島社、2005年12月10日、10頁。ISBN 4-7966-5012-1 
  4. ^ 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない”. KADOKAWA. 2024年1月28日閲覧。
  5. ^ 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(単行本)”. KADOKAWA. 2024年1月28日閲覧。
  6. ^ 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(単行本)”. KADOKAWA. 2024年1月28日閲覧。
  7. ^ 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 上(漫画)”. KADOKAWA. 2024年1月28日閲覧。
  8. ^ 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 下(漫画)”. KADOKAWA. 2024年1月28日閲覧。