知多半島

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知多半島の位置。スペースシャトル標高データ使用。
知多半島(左)、渥美半島(下)、三河湾(間)のランドサット衛星写真。スペースシャトル標高データ使用。

知多半島(ちたはんとう)は、愛知県西部、名古屋市豊明市刈谷市の南に突き出した半島。西は伊勢湾、東は知多湾三河湾に挟まれている。南は伊良湖水道を経て太平洋に通じている。

地理[編集]

比較的細長い半島で、平地は狭く、ほとんどが緩やかな丘陵からなっている。海岸段丘の切り立った海岸も多い。最先端は南知多町にある羽豆岬である。

地方自治体としては、東海市大府市知多市常滑市半田市知多郡東浦町阿久比町武豊町美浜町南知多町の5市5町に分けられている。人口624,914人、面積392.2km²、人口密度1,590人/km²。(2017年10月1日、推計人口)。かつて市制が施行される以前は、5市の他に大高町有松町が知多郡に入っていた。現在では、両町とも名古屋市に合併され緑区に入っているので、行政区的には知多半島に含められない。大府市と阿久比町は海に面していない。美浜町と南知多町は伊勢湾と三河湾の両方に面している。

経済・交通[編集]

東岸を走るJR武豊線沿いの武豊町、半田市には臨海工業地帯が発展している。また、西岸中部の常滑市は古くから焼き物(常滑焼)産地として知られ、明治時代からは陶製土管など陶器の大生産地である。西岸北部の東海市、知多市の沿岸部は名古屋港から続く埋立地に工場が連なり、中京工業地帯コンビナートとなっている。醸造業も盛んであり、ミツカンが半田市に本社を置くほか、サントリーグループがウイスキー「知多」を生産している。

半島北部と対照的に南部は工業化が進んでおらず、漁港が点在する。西岸では砂浜がよく残り、内海海水浴場などを抱える名古屋圏の行楽地となっている。

知多半島のほぼ全域は名古屋鉄道常滑線河和線知多新線)により名古屋圏と結ばれている。特に北部では住宅地開発が盛んで、企業が集積する名古屋市や西三河地方への通勤者も多い。また知多半島道路の整備により半田市、武豊町の内陸部の発展が著しい。

2005年には、常滑市沖を埋め立てた人工島中部国際空港が開港し、知多半島が東海地方の海外に向けた空の玄関となっている。

大きなが無い知多半島は古来水不足であった。岐阜県内から水を引く愛知用水(1961年開通)により、ようやく住民や観光客向けの水道水や農業用水工業用水の需要を満たせるようになった。

10市町の概要[編集]

律令時代、知多半島は尾張国に所属した。したがって、稲沢市に有ったとされる尾張国国府に服属していた。

北部は早くから中京工業地帯の一角を形成していた。特に北西部では製鉄・石油化学・火力発電などが発達し、北東部には自動車製造業の進出がみられる。近年は名古屋市の衛星都市化進行で人口増加が著しい。一方武豊町より南の地域は第1次産業を主体とした漁村地域で、少子高齢化が進み人口も減少傾向にある。全国区の話題となった南セントレア市は、美浜町と南知多町が合併して誕生する予定だった市名である。しかし住民投票の結果合併案は否決され、2町は当分単独行政を続けることとなった。

  • 大府市:知多・名古屋・三河を結ぶ交通網の要衝であり、愛三工業豊田自動織機住友重機械工業などの大企業が軒並み本社・主力工場を構える工業都市。丘陵部は近郊農業地帯である。東浦町にまたがるウェルネスバレーは、健康・医療・介護・福祉関連の機関の一大集積地として開発が進んでおり、健康都市連合にも加盟している。
  • 東海市新日鐵住金名古屋製鐵所や大同特殊鋼、愛知製鋼の本社が立地する製鉄業の市で、儒学者細井平洲の出身地でもある。また、洋ランの栽培が盛んなことから「鉄とランの街」とも呼ばれる。
  • 知多市:火力発電の町で、近年は名古屋市のベッドタウンとしても発達している。
  • 常滑市:愛知県内の瀬戸市と並んで日本有数の窯業の町であり、INAX(現・LIXIL)の本社があった。中部国際空港の開港により大型ショッピングセンターやレジャー施設などが進出している。常滑市民病院常滑市消防本部が丘陵地の飛香台に移転し、同市の防災機能を高めている。
  • 半田市:知多半島の中核であり、1937年に市制施行を果たした。江戸時代より醸造業が盛んで、ミツカンの本社がある。
  • 東浦町:宅地開発が進む一方、郊外型大型SCの立地で新たな知多半島北部の商業拠点となりつつある。2010年の国勢調査で人口5万人の要件を達成し(速報値で50,080人)、2012年1月に市制移行を目指していたが、人口の確定がずれ込み移行時期を先延ばししている。
  • 阿久比町:農業が盛んで阿久比米である『れんげちゃん』の産地。近年は隣接市の影響を受け自動車部品の工場も立地している。
  • 武豊町:臨海部は工場立地が進んでおり、中部電力による大規模太陽光発電所『メガソーラーたけとよ』も建設されている。たまり、たくあん、味噌などが有名。富貴地区には浦島太郎伝説もある。
  • 美浜町野間灯台南知多ビーチランド日本福祉大学(美浜キャンパス)などがある。海水浴場や釣り場を多く有し東海地方各地から観光客を集めているが、伸び悩んでいる。
  • 南知多町:漁業が盛ん。内海・山海の両海水浴場に夏季は多くの観光客が訪れる。タコやフグ漁で有名な日間賀島篠島は、現在、知多郡南知多町に属する。この2つの島はかつては三河国幡豆郡に所属した。

政治[編集]

衆議院小選挙区では10市町のうち大府市のみが愛知7区で、その他はすべて愛知8区に属する。概して自民党が比較的優位に立つ保守地盤で、久野忠治元自治相が涵養(かんよう)した県内有数の自民牙城であった。小選挙区制度に変更された後も、自民党が中部国際空港建設や各種産業の誘致などで域内の有権者に対する影響力を維持していたが、2003年に行われた衆議院議員総選挙で民主党伴野豊が小選挙区勝利を果たし、自民党が(比例復活も含めて)知多半島から議員を失う結果になった。2005年で再び自民党伊藤忠彦が小選挙区を奪取したが、民主党も比例復活を遂げたことで知多半島は与野党が激しくしのぎを削る地域に転じたという意味で、新たな局面を迎えたことになる。

方言[編集]

知多弁が話されている。知多弁は広義の名古屋弁尾張弁)に含まれるが、三河弁との共通点も多い。そのため、名古屋市や一宮市等の尾張北部とはアクセントや文法において幾分異なっている。

その他[編集]

市外局番
  • 0562(尾張横須賀MA):東海市(一部を除く:旧横須賀町)、大府市、知多市(一部を除く:旧八幡町岡田町)、東浦町
  • 0569(半田MA):半田市、常滑市、阿久比町、武豊町、美浜町、南知多町、知多市の一部(旧旭町
  • 052(名古屋MA):東海市の一部(旧上野町
自動車のナンバープレート
  • 全域で名古屋ナンバーを使っている。

関連項目[編集]

道路・空港
鉄道
その他

座標: 北緯34度41分47秒 東経136度58分25秒 / 北緯34.696383度 東経136.9735度 / 34.696383; 136.9735