真性半導体

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真性半導体(しんせいはんどうたい)とは、添加物を混じえてない純粋な半導体のことを指す。英語名「intrinsic semiconductor」からi型半導体と呼ばれることもある。

特徴[編集]

真性キャリア密度[編集]

真性半導体におけるキャリアは、価電子帯から伝導帯に電子が熱励起して生じる自由電子正孔である。 このキャリア密度を真性キャリア密度()と呼ぶ。

真性半導体のホール密度と電子密度の間には、以下の関係が成立する。

ここで伝導帯の電子密度、価電子帯のホール密度である。

ドーピング[編集]

真性半導体ではキャリア密度が~1010 /cm3と非常に低く、通常のドーピングで得られるキャリア密度より約10桁近く低い値である。 よって一般には、真性半導体に不純物ドーピングした不純物半導体(外因性半導体)が使用される。 真性半導体では、材質そのものからキャリア密度が決定されるが、不純物半導体の場合のキャリア密度はドーパントの密度で決まる。

この不純物半導体では、ドナーもしくはアクセプタ熱励起したキャリアが伝導に寄与する。 キャリアがホール(正孔)の場合はP型半導体、キャリアが電子の場合はN型半導体と呼ばれる。 キャリアの種類は、不純物元素の最外殻電子の数に依存する場合が多く、最外殻電子が4より大きい時はN型半導体、最外殻電子が4より小さい場合はP型半導体になることが多い。シリコンの場合、リンヒ素をドーピングした場合N型半導体に、ホウ素をドーピングした場合P型半導体になる。

フェルミ準位[編集]

真性半導体のフェルミ準位のエネルギーは、以下の形で表記される。

ここでは伝導帯のエネルギー、は価電子帯のエネルギー、はそれぞれ電子ホール有効質量である。 この第2項は小さいため、真性半導体のフェルミ準位は禁制帯のほぼ中央に位置する。

一方で不純物半導体のフェルミ準位は、ドナー準位やアクセプタ準位の近傍に存在する。

キャリア移動度[編集]

真性半導体では、不純物のドーピングがされていないため、キャリアはイオン化不純物散乱の影響を受けない。その結果、ドーピングされている際と比較して、非常に高い移動度を示す。しかし、前述のように真性半導体ではキャリア密度が非常に低いため、これを利用した用途は限定される。ヘテロ構造による二次元電子ガスを利用した半導体素子(例えば、HEMT)の様な用途がある。

関連項目[編集]