盂蘭盆経

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盂蘭盆経』(うらぼんきょう)は、『父母恩重経』などと同様に、中国での倫理を中心にして成立した偽経である。釈迦十大弟子の一人である目連尊者が餓鬼道に堕ちた亡母を救うために衆僧供養を行なったところ、母にも供養の施物が届いた、という事柄が説かれている。

細部は異なるものの、話の原型、死者に対する廻向の思想はパーリ語経典餓鬼事経』にも見られる[1]

概要[編集]

安居の最中、神通第一の目連尊者が亡くなった母親の姿を探すと、餓鬼道に堕ちているのを見つけた。喉を枯らし飢えていたので、水や食べ物を差し出したが、ことごとく口に入る直前に炎となって、母親の口には入らなかった。

哀れに思って、釈迦に実情を話して方法を問うと、「安居の最後の日にすべての比丘に食べ物を施せば、母親にもその施しの一端が口に入るだろう」と答えた。その通りに実行して、比丘のすべてに布施を行い、比丘たちは飲んだり食べたり踊ったり大喜びをした。すると、その喜びが餓鬼道に堕ちている者たちにも伝わり、母親の口にも入った。

脚注[編集]

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注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 藤本 晃「pattidana (福徳の施与) について」、印度學佛教學研究 50(2), 934-931, 2002年

関連文献[編集]

関連項目[編集]