白山白川郷ホワイトロード

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白山白川郷ホワイトロード
石川県側の中宮料金所(2019年9月)

白山白川郷ホワイトロード(はくさんしらかわごうホワイトロード)は、石川県白山市尾添と岐阜県大野郡白川村鳩谷を結ぶ、延長33.3キロメートル有料道路である。

旧名称は白山スーパー林道(はくさんスーパーりんどう)で、2015年4月1日に新たな愛称として名称が変更された。

概要[編集]

2015年4月1日より愛称を「白山白川郷ホワイトロード」に変更した[1]。正式には白山林道(はくさんりんどう)と呼ばれる。森林開発公団(当時)が特定森林地域開発林道事業により開設したスーパー林道の1つである。国道360号の不通区間を結ぶ形となっており、石川・岐阜県境唯一の車道である[2][3][4][5]。また、石川県内では県(石川県農林業公社)が管理する唯一の有料道路でもある。三方岩トンネルの岐阜県側の駐車場から三方岩岳への登山道が整備されている[6]。旧愛称は「白山スーパー林道」であったが[1][2][3]、「林道」が未舗装や運転が難しいことを連想させるとして、両県が新愛称を公募し、全国から集まった2183件の中から選ばれた[7]

歴史[編集]

路線状況[編集]

白山白川郷ホワイトロードは、白山国立公園を通過するため、夜間は通行止めとなっている。また豪雪地帯であることから、11月10日[注釈 1]から翌年6月上旬頃まで冬期閉鎖となる[2][3][注釈 2]

  • 6月 - 8月(7:00 - 18:00)閉門 19:00
  • 9月 - 11月(8:00 - 17:00)閉門 18:00

自動二輪原動機付自転車広義的にはミニカーを含む)・軽車両の通行は禁止されている。これは、道路は全面舗装であるものの急カーブや急傾斜が多く、二輪車の通行は危険であると公安委員会が決定したためである[12][13]歩行者も通行禁止であるが、有料区間内で行われるウォーキングイベント開催時には、一部区間が歩行者天国となり、歩行者に限り開放される(このイベント時における石川県と岐阜県の通り抜けは不可能)。また、2013年から「白山白川郷100kmウルトラマラソン」が白山白川郷ホワイトロードの全区間を利用して開催されている。このマラソン開催日は全日にわたって通行止となる(マラソン公式サイトも参照)。

2018年に発生した土砂崩れ[編集]

2018年12月の冬季閉鎖中に、石川県側の起点1.6kmの地点で法面が高さ・幅ともに約40mにわたり崩落した[14]。これにより無料区間が開通する予定が、通常冬季閉鎖が解除される4月から遅れることになった(当初は5月開通を予定していた[14])。石川県側は、法面が崩落した地点を含む3kmが通行止となり[10][15]、通行止区間を残して岐阜県側を2019年6月7日に先行開通[10]。7月19日に石川県側も開通した[11]

法面が崩落した地点を含む約130mは片側交互通行が実施され[11][15][16]、7月19日に石川県側も開通となった[11][15][16]。片側交互通行区間では、2021年まで復旧工事が実施されるほか[11][16]時間雨量規制が25mmのところを当初の通行止区間では10mmに引き下げている[16]

通行料金[編集]

白山白川郷ホワイトロード
岐阜県側の馬狩料金所

かつては普通車の通行料金が3150円と、「日本一高い有料道路」と言われたこともあったが、2015年(平成27年)より大幅な値下げが行われていて約半額に引き下げられている[1][2][3]ETCクレジットカードでは精算できない(かつて道路関係四公団が発行していたハイウェイカードも利用できなかった)。この値下げにより、2015年度の通行量は前年度と比較して約2万2千台増加した[17]。また、かつて石川県道路公社が管理・運営していた各道路共通で利用できたプリペイドカード「石川のみちカード」も利用できなかった。料金所は岐阜県側の馬狩[18]と石川県側の中宮にある。[19]

有料区間内ではUターンすることもでき、この場合は片道料金となる。

通行規制[編集]

地理[編集]

霊峰・白山の北側を走り、ブナ原生林の樹海や高山植物などの景観に恵まれた山岳地帯を走る観光道路[13][20]。標高600 - 1450 mのあいだを、総延長約33 kmの道路で白山国立公園の中を走る[2][3]。石川県側には落差86 mのふくべの大滝をはじめ、変化に富んだ7つの滝が沿道にある[13]。蛇谷渓谷の深いV字谷の断崖絶壁に沿って走っており、県境の国見山や三方岩岳越えの区間は高度を稼ぐために、大きく回り込むようにつづら折れの道路となっている[21]。岐阜県側は、世界文化遺産白川郷・五箇山の合掌造り集落」で知られる白川郷がある。

白山白川郷ホワイトロードの風景[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 気象状況などにより毎年変動する可能性がある。
  2. ^ ただし、無料区間は時期と区間によっては通行可能である。白山市尾添の起点と中宮温泉のある白山市中宮温泉の区間(約4.4 km)は、4月下旬頃から11月末頃まで通行可能。また、白山市尾添の起点から石川県白山自然保護センター ブナオ山観察舎の麓までの区間(約300 m)は積雪期でも通行可能。

出典[編集]

  1. ^ a b c 平成26年9月8日 白山スーパー林道の新愛称「白山白川郷ホワイトロード」に決定”. 石川県県民文化スポーツ部県民交流課広報広聴室 (2014年9月8日). 2019年6月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e 小川、栗栖、田宮 2016, p. 83.
  3. ^ a b c d e 中村純一 編 2017, p. 83.
  4. ^ 佐藤健太郎『国道者』新潮社、2015年11月25日、51頁。ISBN 978-4-10-339731-1
  5. ^ 白山スーパー林道愛称決定のお知らせ”. 白川村役場 (2014年9月9日). 2019年6月11日閲覧。
  6. ^ 三方岩岳登山道(白山スーパー林道の見どころ)”. 白山スーパー林道. 2011年7月1日閲覧。
  7. ^ 石川)白山スーパー林道「ホワイトロード」に 愛称決定”. 朝日新聞 (2014年9月9日). 2015年4月7日閲覧。
  8. ^ 白山スーパー林道 300万台達成 中日新聞2010年(平成22年)8月8日
  9. ^ 平成27年6月25日 白山白川郷ホワイトロード全線開通”. 石川県県民文化スポーツ部県民交流課広報広聴室 (2015年7月8日). 2019年8月8日閲覧。
  10. ^ a b c “石川側、通行止め続く ホワイトロード、岐阜側から部分開通”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北國新聞). (2019年6月8日). https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000019933 2019年8月8日閲覧。 
  11. ^ a b c d e “中宮温泉ようやく「春」 ホワイトロード全線開通”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北國新聞). (2019年7月20日). https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000020512 2019年8月8日閲覧。 
  12. ^ アクセス - 岐阜県森林公社
  13. ^ a b c 須藤英一 2013, p. 113.
  14. ^ a b “ホワイトロードで土砂崩れ 開通遅れ5月へ”. 産経フォト. (2019年3月7日). https://www.sankei.com/photo/daily/news/190307/dly1903070007-n1.html 2019年8月8日閲覧。 
  15. ^ a b c “白山白川郷ホワイトロード、19日全線開通”. 日本経済新聞. (2019年7月8日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47092500Y9A700C1LB0000/ 2019年8月8日閲覧。 
  16. ^ a b c d “白山白川郷ホワイトロード 応急対策終わり全線開通”. 北陸朝日放送YouTube公式チャンネル. (2019年7月19日). https://www.youtube.com/watch?v=cE9jRKIbfn8 2019年8月8日閲覧。 
  17. ^ “白山白川郷ホワイトロードが全線開通 昨年より3週間早く”. 日本経済新聞. (2016年6月4日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG04H1O_U6A600C1CC0000/ 2019年6月11日閲覧。 
  18. ^ 地図閲覧サービス(白山スーパー林道)”. 国土地理院. 2011年9月30日閲覧。
  19. ^ 地図閲覧サービス(白山スーパー林道)”. 国土地理院. 2011年9月30日閲覧。
  20. ^ 佐々木・石野・伊藤 2015, p. 82.
  21. ^ 須藤英一 2013, p. 112.

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]