甲子園口駅
甲子園口駅 | |
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![]() 南出口 | |
こうしえんぐち Kōshienguchi | |
◄JR-A50 立花 (2.2km) (2.5km) 西宮 JR-A52► | |
所在地 | 兵庫県西宮市甲子園口二丁目1-36 |
駅番号 | JR-A51 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | A 東海道本線(JR神戸線) |
キロ程 |
569.3km(東京起点) 大阪から12.9km |
電報略号 | コシ |
駅構造 | 高架駅(盛土上) |
ホーム | 2面4線(乗降は2面3線のみ) |
乗車人員 -統計年度- |
19,184人/日(降車客含まず) -2017年- |
開業年月日 | 1934年(昭和9年)7月20日 |
備考 |
直営駅 みどりの窓口 有 |
甲子園口駅(こうしえんぐちえき)は、兵庫県西宮市甲子園口二丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線の駅である。駅番号はJR-A51。「JR神戸線」の愛称区間に含まれている。
概要[編集]
駅名となっている「甲子園口」は、当駅東方で武庫川から南西方向に分岐していた枝川が武庫川の改修工事により埋め立てられ、その土地を入手した阪神電気鉄道が「甲子園」としてスポーツ・レクリエーション・郊外住宅地の開発を行ったことに由来する。駅名からは阪神甲子園球場を連想させるが、近くにあるのは住宅地としての甲子園であり、甲子園球場までは南西方向に2 km弱の距離がある[1]。この駅から甲子園球場へは、駅の南側から出ている阪神バスの利用が一般的である。
「口」のつく駅名は「篠山口駅」(福知山線)・「川西能勢口駅」(阪急電鉄宝塚本線・能勢電鉄妙見線)などの類例が見られるように、「入り口」という意味である。
北側と南東側は閑静な高級住宅街となっており、南側はノスタルジックな商店街などもある。以前は映画館が3軒も営業していた。北側駅舎は長年昭和初期の木造洋館がそのまま用いられ、瀟洒な街並みにマッチしていたが、老朽化のため取り壊された。跡地に建設された新駅舎は2014年3月22日に使用開始となり、駅事務室とみどりの窓口が南口駅舎から移転してきている。
駅所在地の現在の地名は西宮市甲子園口二丁目であるが、この地名をもとにして駅名が命名されたのではなく、甲子園口一丁目 - 六丁目という町名は1950年(昭和25年)になって駅名にちなんで名づけられたものであり、駅開業当時は武庫郡瓦木村下新田という地名だった。行政上の地名としての甲子園口は1950年以降の命名だが、新興住宅地として土地開発を進めるために周辺は新駅設置内定の頃から甲子園口と呼ばれてきた。
歴史[編集]
吹田駅 - 須磨駅間での電気運転開始に伴い、塚本駅・立花駅・六甲道駅・元町駅と同時に開設された。瓦木村の熱心な誘致運動が実ったものである。
駅開設と同時に甲子園口土地区画整理組合が設置され、周辺の開発が推進されるようになった。それに伴い駅の利用客も増加した。
年表[編集]
- 1934年(昭和9年)7月20日 - 国有鉄道東海道本線の神崎駅(現在の尼崎駅) - 西ノ宮駅(現在の西宮駅)間に新設開業(吹田駅 - 須磨駅間電気運転開始と同時、隣の立花駅も同日に開業。)。旅客扱いのみ。
- 1964年(昭和39年)10月1日 - 駅構造が変更され、2番のりばが折り返し列車専用となる。
- 1978年(昭和53年)10月2日 - 南口駅舎が改築される(2代目)。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
- 1988年(昭和63年)3月13日 - 路線愛称の制定により、「JR神戸線」の愛称を使用開始。
- 1995年(平成7年)
- 1997年(平成9年)2月16日 - JR神戸線標準接近メロディ「さざなみ」導入。
- 2002年(平成14年)7月29日 - JR京都・神戸線運行管理システム導入。
- 2003年(平成15年)11月1日 - ICカード「ICOCA」の利用が可能となる。
- 2007年(平成19年)
- 2009年(平成21年)3月14日 - バリアフリー化工事が完成。エレベーターの使用を開始。ホームが尼崎・大阪・北新地方面に4両分移設されたことにより、停車位置を変更(2番のりばを除く)。これにより、当駅で折り返す列車が復活する。
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)7月7日 - 南口に駅ビル「ビエラ甲子園口」が開業し、駅改良工事が終了[2][3]。
- 2017年(平成29年)4月26日 - ホームの点字ブロックを内方線付き点状ブロックに交換。
- 2018年(平成30年)3月17日 - 駅ナンバリングが導入され、使用を開始する[4]。
駅構造[編集]
盛土上に島式ホーム2面4線を有する高架駅である。有効長は、下り内側線の1番のりばと上り内側線の3番のりばは12両編成、折り返し専用線の2番のりばは8両編成だが、下り外側線にはホーム及びのりばがなく、上り外側線の4番のりばは一部が開閉可能な安全定柵で仕切られている。
開業当初は1番のりばが下り外側線、2番のりばが下り内側線だったが、1964年10月1日に駅構造が変更され、1番のりばが下り内側線、2番のりばが大阪方面への折り返し線となり、下り外側線は戦時中に建設された阪神武庫川線(阪神はこの駅の構内で武庫大橋駅方面に分岐していたが、阪神にはホームは設置されず)を転用して敷設されている。そのため下り外側線にはホームがない。なお、運転取り扱い上ではホームのない下り外側線を「1番線」とするため、1 - 4番のりばはそれぞれ2 - 5番線として扱われている。
上り外側線側(4番のりば)はステンレス製の柵で閉鎖されているが、ほぼ等間隔で取り外せるスペースが設けられており、団体列車や外側線列車が臨時停車する場合や緊急時に備えているが、高校野球応援団体臨時列車も含め実際に使用されたことはない。
折り返し線(2番のりば)は現在、朝晩の一部列車が使用している(詳細は後述)。
上下線ホームともエレベーターが設置されている。エレベーター設置工事に伴い、ホームを東側に延長・移動させるため盛り土の掘削が必要であったことから、2007年8月27日から2009年3月13日まで、一時的に2番のりばの使用が停止され、当駅折り返しの列車は運転区間の変更を行っていた。工事完了に伴い2009年3月14日のダイヤ改正に合わせて2番のりばの使用、当駅折り返し列車の運行が復活した。
直営駅(芦屋駅の被管理駅)。アーバンネットワークエリアに属しており、ICOCA及び提携ICカード利用が可能である。
当駅で使用されている接近メロディは、1997年2月16日からJR神戸線内各駅で導入されている「さざなみ」に加え、列車接近表示器から、メリーさんの羊が流れる。
のりば[編集]
のりば | 路線 | 方向 | 線路 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | A JR神戸線 | 下り | 内側線 | 三ノ宮・姫路方面 | |
2 | 上り | 折返線 | 尼崎・大阪・北新地方面 | 当駅始発専用 | |
3 | 内側線 | ||||
4 | A JR神戸線 | 上り | 外側線 | (通過列車のみのため閉鎖) |
ダイヤ[編集]
日中時間帯は1時間に8本が停車する。朝ラッシュ時は本数が多くなる。朝6時台に当駅始発の大阪方面行き、大阪発夜23時台に当駅止まりがそれぞれ1本ずつ[5]設定されており、2番のりばを使用する。1986年10月31日までは、日中にも当駅折り返し電車があったが、翌11月1日の改正でこの時間帯は神戸駅発着に変更された。事故などでダイヤが乱れた場合は折り返しが設定されたり、当駅を境に見合わせになることがある。1988年3月12日までは夕方に折り返しが設定されていた。
阪神大震災直後の部分営業時には「普通」や新快速(大阪駅 - 当駅間は各駅に停車)の折り返しに頻繁に使用されていた。福知山線脱線事故後、JR宝塚線の列車運転再開までは暫定的に尼崎駅発着となっていたJR東西線の「快速」が、尼崎駅 - 当駅間は回送扱いで折り返しをしていた。
利用状況[編集]
2017年(平成29年)度の1日平均乗車人員は19,184人である。
「西宮市統計書」及び「兵庫県統計書」によると、1日平均乗車人員は以下の通り。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1999年 | 19,302 |
2000年 | 19,382 |
2001年 | 19,115 |
2002年 | 19,415 |
2003年 | 18,918 |
2004年 | 19,148 |
2005年 | 18,935 |
2006年 | 19,328 |
2007年 | 19,668 |
2008年 | 19,607 |
2009年 | 18,961 |
2010年 | 18,987 |
2011年 | 19,035 |
2012年 | 19,147 |
2013年 | 19,304 |
2014年 | 18,842 |
2015年 | 19,120 |
2016年 | 19,078 |
2017年 | 19,184 |
駅周辺[編集]
- タクシー乗り場(北口・南口)
- 武庫川
- 武庫川女子大学 上甲子園キャンパス(甲子園会館)
- 甲子園口商店街
- 甲子園短期大学
- 甲子園学院中学校・高等学校
- 甲子園学院小学校
- 西宮市立上甲子園小学校
- 上甲子園幼稚園
- 甲子園口幼稚園
- 松山大学 温山記念会館(旧新田邸)
- リッツナーサリー - 幼児英語
- ステップワールド英語スクール 甲子園口教室
- 甲子園口カルチャールーム
金融機関[編集]
バス路線[編集]
- 南口 阪神バス 阪神甲子園方面
- (浜甲子園線)浜甲子園 行
- (鳴尾浜線)甲子園八番町経由 鳴尾浜 行
- (鳴尾浜線)阪神鳴尾駅前経由 鳴尾浜 行
- (高須東線)甲子園八番町経由 高須東第一 行
- (高須東線)阪神鳴尾駅前経由 高須東第一 行
- (武庫川団地線)甲子園八番町経由 武庫川団地南 行
- (武庫川団地線)阪神鳴尾駅前経由 武庫川団地南 行
隣の駅[編集]
- 西日本旅客鉄道
- A JR神戸線(東海道本線)
脚注[編集]
- ^ 甲子園球場への最寄駅は、阪神本線の甲子園駅である。そのため、春・夏の高校野球の時期には、観客に対して阪神電車に乗車するよう大阪駅などで案内される。
- ^ a b c “JR甲子園口駅ビル 平成27年7月7日(火曜日)に開業!” (プレスリリース), 西日本旅客鉄道, (2015年6月25日), オリジナルの2016年2月27日時点によるアーカイブ。 2016年2月27日閲覧。
- ^ “「ビエラ」あす開業 甲子園口駅改良終了”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (2015年7月6日)
- ^ 近畿エリアの12路線 のべ300駅に「駅ナンバー」を導入します!
- ^ 交通新聞社 JR時刻表 2018年4月号
関連項目[編集]
- ナインドリーム甲子園 - 新大阪駅から当駅まで運転されていた寝台列車。
- 阪神間モダニズム
- 西宮七園
外部リンク[編集]
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