田川市

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たがわし
田川市
Mitsui-Tagawa coal mine Chimney.jpg
旧三井田川鉱業所伊田坑第1・第2煙突
(石炭記念公園内)
Flag of Tagawa Fukuoka.JPG
田川市旗
Symbol of Tagawa Fukuoka.svg
田川市章
1944年昭和19年)10月制定
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 福岡県
団体コード 40206-1
法人番号 7000020402061
面積 54.55km2
(境界未定部分あり)
総人口 48,279
推計人口、2016年10月1日)
人口密度 885人/km2
隣接自治体 飯塚市嘉麻市
田川郡香春町糸田町福智町川崎町
大任町
市の木 キンモクセイイチョウ
市の花 ツツジ
-
田川市役所
所在地 825-8501
福岡県田川市中央町1番1号
北緯33度38分20秒東経130度48分22秒
Tagawa city hall.JPG
外部リンク 田川市

田川市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

特記事項 市外局番:0947
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田川市(たがわし)は、福岡県の中央部に位置するである。

筑豊地方を構成する自治体の一つ。 田川地区の中心都市であり北九州都市圏に属している。

筑豊を代表する都市の一つで、飯塚市直方市と並んで筑豊三都に挙げられる。

炭坑節発祥の地としても知られ、筑豊最大の炭都であった歴史を活かしたまちづくりが行われている。

福岡県立大学が立地している。

地理[編集]

田川市は福岡県のほぼ中央部に位置し、北九州市中心部から南南西約30km、福岡市から東北東約50km、行橋市から西約20kmの地点にある。旧豊前国に属していたこともあって北九州市行橋市などの京築地域との関係が深く、北九州都市圏都市圏#直接通勤圏5%圏域に属する。

北を除いて、東、西、南の三方を山々に囲まれている。東には田川のシンボルでもある香春岳、西には船尾山、南には全国的に霊峰として知られる英彦山を主峰とする山々が並ぶ。平野部には、英彦山を源流とする彦山川と中元寺川が流れ、下流の平野部と結ばれている。

気候[編集]

三方を山に囲まれた内陸部に位置するため、冬季は放射冷却で冷え込みやすく、雪が降ると積雪することもある。夏季は真夏日になる日が多く、35度以上になる日もある。

河川[編集]

  • 彦山川
  • 中元寺川
  • 金辺川

隣接している市町村[編集]

地名[編集]

旧後藤寺町
  • 川宮
  • 奈良
  • 弓削田
  • 千代町(1966年、奈良・伊田・川宮より発足)
  • 平松町(1966年、奈良・伊田より発足)
  • 丸山町(1966年、奈良より発足)
  • 春日町(1967年、奈良より発足)
  • 上本町(1967年、奈良より発足)
  • 桜町(1967年、奈良・川宮より発足)
  • 大黒町(1967年、奈良より発足)
  • 西本町(1967年、奈良より発足)
  • 本町(1967年、奈良より発足)
  • 宮尾町(1967年、奈良より発足)
旧伊田町
  • 伊加利
  • 伊田
  • 夏吉(旧金川村)
  • 糒(旧金川村)
  • 栄町(1966年、伊田より発足)
  • 新町(1966年、伊田・川宮より発足)
  • 中央町(1966年、伊田より発足)
  • 日の出町(1966年、伊田より発足)
  • 伊田町(1967年、伊田より発足)
  • 魚町(1967年、伊田より発足)
  • 寿町(1967年、伊田より発足)
  • 白鳥町(1967年、伊田より発足)
  • 番田町(1967年、伊田より発足)
旧猪位金村
  • 位登
  • 猪国

歴史[編集]

明治から1960年代にかけて[編集]

炭坑節発祥の地

明治末から、田川は三井を中心とした炭鉱の街として繁栄した。1900年、三井田川鉱業所が設立されると、仕事を求めて全国から移住者が訪れた。

田川は筑豊最大の炭都として栄え、1943年、後藤寺町と伊田町が合併し、田川市が誕生。戦後、1950年代には人口が10万人を突破した。

しかし、1960年代のエネルギー革命でエネルギー源が石炭から石油に転換すると、石炭産業にかげりが見え始めた。1964年、三井田川鉱業所は閉山。その後は新会社の新田川炭鉱が 事業を引き継ぐ形で操業を始めたが、1969年に閉山。この影響で、市内に残っていた小規模炭鉱も閉山を強いられ、1971年に田川市内の炭鉱は全て閉山した。

閉山から現在まで[編集]

炭鉱の閉山後、全盛期の半分近くまで人口は減少したが、産業構造の転換に向けた取り組みが行われている。

工業では、北九州工業地帯に近い地の利を活かして炭鉱跡地を工業団地として再生し、企業の誘致が進められている。1992年には、医療・福祉の人材の育成を目指し、伊田地区に福岡県立大学が設立された。

近年では、田川市石炭・歴史博物館が所蔵している山本作兵衛の炭鉱記録画がユネスコ世界記憶遺産に登録され、観光客も増えている。

炭鉱住宅や失業の問題も残っているが、現在も復興・自立に向けた努力が続けられている。

市域の変遷[編集]

  • 1883年 東夏吉村、西夏吉村、新所村が合併し、夏吉村が成立。
  • 1887年 以下のように村の合併が行われる。
    • 上伊田村・中伊田村・下伊田村 → 伊田村
    • 上弓削田村・下弓削田村・見立村 → 弓削田村
    • 後藤寺村・宮尾村 → 奈良村
    • 川原弓削田村・宮床村 → 川宮村
    • 猪膝村・金国村 → 猪国村
    • 上糸村・下糸村 → 位登村
  • 1889年4月1日 町村制度施行により、現在の市域にあたる以下の4村が発足。
    • 田川郡
      • 伊田村 - 伊田村、伊加利村が合併。
      • 弓削田村 - 弓削田村、奈良村、川宮村が合併。
      • 金川村 - 夏吉村、糒村が合併。
      • 猪位金村 - 猪国村、位登村が合併。
  • 1905年 弓削田村川宮のうち、宮床地区を糸田村に編入。
  • 1907年4月1日 弓削田村が町制施行し、後藤寺町に改称。
  • 1914年1月1日 伊田村が町制施行。伊田町となる。
  • 1933年5月1日 伊田町が金川村を編入する。
  • 1943年11月3日 後藤寺町・伊田町が対等合併し、市制施行。田川市となる。
  • 1955年1月1日 猪位金村(猪国の一部を除く)を編入(猪国の一部は山田市に編入)。

歴代市長[編集]

氏名 就任年月日 退任年月日
林田春次郎 1943年11月3日 1946年11月22日
2 久野保 1947年4月6日 1951年4月4日
3 香月保 1951年4月24日 1955年1月31日
4 坂田九十百 1955年4月30日 1959年4月29日
5 1959年4月30日 1963年4月29日
6 1963年4月30日 1967年4月29日
7 1967年4月30日 1971年4月29日
8 1971年4月30日 1975年4月29日
9 1975年4月30日 1979年4月29日
10 滝井義高 1979年4月30日 1983年4月29日
11 1983年4月30日 1987年4月29日
12 1987年4月30日 1991年4月29日
13 1991年4月30日 1995年4月29日
14 1995年4月30日 1999年4月29日
15 1999年4月30日 2003年4月29日
16 伊藤信勝 2003年4月30日 2007年4月29日
17 2007年4月30日 2011年4月29日
18 2011年4月30日 2015年4月29日
19 二場公人 2015年4月30日

行政[編集]

市長[編集]

  • 二場公人(1期目)
  • 任期:2015年4月30日~2019年4月29日

市議会[編集]

  • 定数:20人
  • 任期:2019年5月1日

国の機関[編集]

県の機関[編集]

  • 福岡県田川総合庁舎
    • 田川県税事務所
    • 田川保健福祉事務所
    • 教育庁筑豊教育事務所田川駐在
  • 田川県土整備事務所
  • 福岡県田川児童相談所
  • 福岡県田川普及指導センター

消防[編集]

  • 田川地区消防本部

警察署[編集]

人口[編集]

Demography40206.svg
田川市と全国の年齢別人口分布(2005年) 田川市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 田川市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
田川市(に相当する地域)の人口の推移
1970年 64,233人
1975年 61,464人
1980年 60,077人
1985年 59,727人
1990年 57,700人
1995年 56,547人
2000年 54,027人
2005年 51,534人
2010年 50,601人
総務省統計局 国勢調査より

教育[編集]

大学[編集]

福岡県立大学(正門)

高等学校[編集]

公立

このほか、福岡県立田川高等学校については田川郡香春町に所在している。

私立

中学校[編集]

小学校[編集]

小中一貫校[編集]

学校教育以外の施設[編集]

産業[編集]

概要[編集]

市内には工業団地が整備され、企業誘致が進められている。

鉱工業・製造業[編集]

  • 石炭産業とともに近代の田川市を支えてきたセメント産業は現在でも残っており、市西部の船尾山で麻生セメントによる石灰石の採掘が行われている。
  • チョコレート駄菓子として有名なチロルチョコを製造する松尾製菓の本社工場がある。
  • 市内の白鳥工業団地には、大手ディスカウントストアトライアルカンパニーの物流センターのほか、洋服の青山を展開する青山商事の商品センターがある。
  • 市北部の横島団地(川宮・新生町地区)には、ドリンクびん、調味料びん、清涼飲料びんなどを製造する日本耐酸壜工業の九州工場がある。

IT化への取り組み[編集]

近年は、伊田地区に設立された「たがわ情報センター」を中心として、田川市郡の企業・大学・各種教育機関・商業施設等におけるIT化推進への取り組みが行われている[1]

たがわ情報センターでは、パソコン講座を受講したり、持参した自身の端末から無料でインターネットサービスを利用したりすることが出来る他、一部情報関連の資格試験も開催している。

商業[編集]

国道201号田川バイパス(ウイングロード田川)沿いの川宮地区・下伊田地区・夏吉地区に、大型ロードサイド店舗が集積している。

以前、福岡県立大学周辺の下伊田地区には魚市場や青果市場が立地していた。後に両市場は閉鎖となったが、跡地にトライアルが進出。更に、付近へドライブスルー付きのファストフード店が進出するなど、近年は商業地としての色合いが強まっている。

中心商店街[編集]

1992年ミスターマックス田川バイパス店[注釈 6]1998年サンリブ田川が川宮地区に進出。これにより、モータリゼーションによる郊外化へ拍車がかかり、中心部の伊田・後藤寺などの商店街は空洞化が著しくなった。

かつては大型総合スーパーの寿屋が両市街地に立地(後藤寺には寿屋田川店、伊田には寿屋AXiS伊田店[注釈 7]が立地)していたが、どちらも閉鎖・解体へと追い込まれている。

田川市は中心市街地の空洞化に歯止めをかけるために、平成26年度から「田川伊田駅周辺地区都市再生整備事業」を実施している。その事業の一環として、2021年度の完成を目途に田川東高校跡地にホテル・商業・観光機能が集まった複合施設の建設を計画している。また全てのテナントが撤退したJR田川伊田駅舎についても、民間活力を取り入れた再整備を計画している。

  • 伊田商店街 - 市内最大級の商店街。JR田川伊田駅前から北西に延びる橘通りと本町通りから構成される。
  • 田川ごとうじ銀天街 - JR田川後藤寺駅前から南に延びる商店街。近年は「藤薫る、出会いのみち」をテーマに様々なイベントを展開している。
  • サンシャイン通り - 田川ごとうじ銀天街から道路を挟み北に続く商店街。以前は朝映通りと呼ばれていた。アーケードは設置されていない。
  • 上本町商店街 - 田川ごとうじ銀天街から南に続く商店街。入口の看板には「プロムナード 上本町商店街」と記載されている。

伊田・後藤寺両商店街では、買物客にコミュニティバスの片道無料乗車券を発行するなどして、集客向上に努めている。

商業施設[編集]

大型商業施設
スーパーマーケット
  • ハローデイ
  • スーパー川食食彩館(市内3店舗 : 後藤寺店、川宮店、糒店)
  • スーパーサンヨー
  • バリューリンク
ホームセンター・ディスカウントショップ
家電量販店
ドラッグストア
ファストフード
弁当チェーン
  • ほっともっと(市内3店舗 : 田川後藤寺店、田川市役所前店、田川新大橋店)
外食チェーン
眼鏡店
コンビニエンスストア

交通[編集]

鉄道[編集]

田川市周辺の鉄道路線
(平成筑豊鉄道の路線図より)
田川後藤寺駅
田川伊田駅

太字の駅は中心となる駅。

田川市は旧伊田町と旧後藤寺町が対等合併して発足した市であるため、それぞれの中心駅であった「伊田駅」と「後藤寺駅」のどちらが市の中心駅として「田川駅」を名乗るか論争になった経緯がある。結局は両駅を市の中心駅として扱うことにし、また市の中心をアピールするため駅名の頭に「田川」を付けることで落ち着いた[注釈 8]

列車の運行上に於いては田川後藤寺駅JR九州線、田川伊田駅平成筑豊鉄道起終点駅となることが多い。ただし、平成筑豊鉄道糸田線については田川伊田駅を通っておらず、田川後藤寺駅が終着駅となっている。

九州旅客鉄道(JR九州)
平成筑豊鉄道

バス[編集]

後藤寺バスセンター(2016年9月末を以って閉館)

西鉄バスが田川市と近隣市町村、福岡市北九州市などを結ぶ路線バスを運行しているほか、西鉄バスの通らない市内地域のバス交通として田川市コミュニティバスが運行されている。

1959年に田川後藤寺駅付近に後藤寺バスセンターが開設され、半世紀以上にわたり、田川市の西鉄バス路線の拠点として長距離バスや各方面への路線バスが数多く発着していたが、建物の老朽化が進んだことから2016年9月末を以って閉鎖された。これにより、同年10月1日以降からは発着場の変更が行われている。

長距離バス[編集]

西鉄バスによる運行。国道201号八木山バイパスを経由し田川市と飯塚市福岡市などを結ぶ特急・急行・直行がある。これらは全便西鉄後藤寺を発着または経由し、飯塚市・福岡市のほかに糸田町篠栗町粕屋町内で乗降扱いを行う。 他には、香春町を経由して田川市と北九州市を結ぶ快速がある。

一般路線バス[編集]

西鉄バス
西鉄後藤寺を拠点に、川崎町添田町福智町金田・糸田町方面に運行している。かつてはこれ以外に直方市嘉麻市山田・大任町福智町赤池・みやこ町行橋市などへの路線もあったが、人口減、モータリゼーション進行、平成筑豊鉄道の開業などで路線の見直しが行われている。
田川市コミュニティバス
田川市が田川構内自動車に委託し6路線を運行している。いずれも平日のみ運行。
嘉麻市山田バス
嘉麻市のコミュニティバスで、嘉麻市との市境近くにある坂谷地区と嘉麻市中心部の間を運行している。一部路線が、坂谷バス停で田川市コミュニティバスと接続している。
大任町コミュニティバス
大任町のコミュニティバスで、田川伊田駅を起終点とし、大任町内各地を通る。

道路[編集]

高速道路[編集]

市内には通っていない。最寄りとなるインターチェンジは以下の通り。

九州自動車道
東九州自動車道

一般国道[編集]

県道[編集]

主要地方道

空港[編集]

主要都市までの距離[編集]

祭り・イベント[編集]

  • 川渡り神幸祭(5月) - 風治八幡神社に伝わる伝統の祭り。2日間にわたり、彦山川を2基の神輿と11基の山笠が渡る。福岡県の5大祭りの1つ。福岡県の無形民俗文化財にも指定されている。
  • 岩戸神楽 - 春日神社に伝わる祭り。江戸時代から伝えられている。神幸祭(5月)、夏越祭(8月)神待祭(10月)の際に奉納される。福岡県の無形民俗文化財にも指定されている。
  • 伊加利人形芝居 - 起源は江戸末期の1865年(慶応元年)。正月初巳の日に人形芝居を奉納する。福岡県の無形民俗文化財にも指定されている。
  • TAGAWAコールマイン・フェスティバル(11月) - 炭坑節まつりとも呼ばれており、毎年11月の第1土曜日とその前日の2日間にわたり開催される。

名所・観光スポット[編集]

史跡・寺社[編集]

風治八幡神社の巨大門松(2007年)
  • 石炭記念公園 - 炭坑節にも歌われた2本の煙突や巻き上げ機が保存されている。
  • 田川市石炭・歴史博物館 - 田川の炭鉱関係の資料、古代から現代までの歴史、山本作兵衛の炭鉱記録画などを展示している。石炭記念公園に隣接。
  • 風治八幡神社 - 川渡り神幸祭の舞台となる神社。田川伊田駅近くにある。
  • 春日神社 - 岩戸神楽の舞台となる神社。田川後藤寺駅近くにある。
  • 夏吉のボタ山
  • 夏吉古墳群
  • 大法山天慎寺

美術館[編集]

公園・レジャー[編集]

田川市を舞台とした作品[編集]

出身者[編集]

出身ではないがゆかりのある人物[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)
  2. ^ 旧・田川東高等学校
  3. ^ 田川農林高等学校(香春町)・田川商業高等学校(添田町)・田川工業高等学校の3校統合による新設校
  4. ^ 旧・九州商業高等学校
  5. ^ 2014年4月に猪位金中学校・猪位金小学校を統合し、小中一貫校として開校。
  6. ^ 後に「ハイパーモールメルクス田川」としてテナント増設。
  7. ^ 寿屋AXiS伊田店は、後にシアーズ・1 田川店アパンダ田川店)となる。
  8. ^ なお、JTB大型時刻表では田川後藤寺駅が市の中心駅として扱われている。

脚注[編集]

  1. ^ たがわ情報センター - ホームページ

外部リンク[編集]