田代岳

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田代岳
田代岳
大館市比内町から望む田代岳
標高 1,178 m
所在地 日本の旗 日本
秋田県大館市早口
位置 北緯40度25分43秒
東経140度24分32秒
座標: 北緯40度25分43秒 東経140度24分32秒
山系 白神山地
種類 成層火山
田代岳の位置(秋田県内)
田代岳
田代岳
Project.svg プロジェクト 山
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田代岳(たしろだけ)は、秋田県大館市にある標高1,178mの田代岳県立自然公園の中心をなす。

地理[編集]

大館市北端の旧田代町域にあり、青森県との県境近くに位置し、白神山地に属する。田代町の名前もこの山に由来する。雷岳(らいだけ、1,128m)、烏帽子岳(えぼしだけ、1,133m)、茶臼岳(ちゃうすだけ、1,086m)と連峰を形成する成層火山である。

低層部にはブナ林が、9合目付近の高層部には「雲上のアラスカ庭園」と呼ばれる高層湿原が形成され、120を超す数の池塘が散在する。高山植物の生息地であることから、多くの登山客に親しまれている。

上の写真では、頂上部の平らな山が田代岳である。平らな部分には高層湿原があり、山頂はその左にある。山頂の一つ左にある峰が雷岳で、さらにその左の峰が烏帽子岳である。

伝説[編集]

山頂の田代山神社は円仁(慈覚大師)の創建とも、比内地方の修験道として先駆的地位にあった綴子村の常覚院の開基とも言われている。[要検証 ]

また「津軽の猟師彦之丞が獲物を追って田代岳山頂まで来たところ、そこで水田を発見する。呆然としているところに白衣白髭白髪の翁が現れる。この翁を白髭大神として祀ったのが、田代山神社の始まり」とも語られている。大館市の旧正月行事であるアメッコ市は、田代岳の白髭大神がを買いに来たという設定になっている。

田代岳は山そのものが神体で、山神、田神、水ノ神、作神など農民の暮らし全ての守り神がいるところとされる。

田代山山頂の田代山神社は南北朝時代に北畠顕家が建立したとされる。また、江戸時代には秋田藩の御用山師である伊多波武助長慶金山の開発の成功を願って神社を建立したとも伝えられている。[要検証 ]

観光[編集]

田代岳山頂の田代山神社
9合目の高層湿原と高山植物ミツガシワ

田代岳を中心に、米代川の支流である岩瀬川の早口沢・岩瀬沢の大川目渓流一帯1,855haが「田代岳県立自然公園」に指定されている(指定は1975年1月11日)。9合目の高層湿原には木道が整備され、ハイキングコースとして親しまれている。

田代岳は、古くから水田信仰の山である。山頂にある田代山神社には五穀豊穣の神「白髭直日神」が祀られ、毎年半夏生の日(7月2日ごろ)には例祭が催される。例祭の祭事として行われる「作占い」では、池塘を神の田とし、そこに自生するミツガシワミネハリイを稲に見立てて、その生育具合や池塘のの張り具合などからその年の稲作の豊凶を占う。同時に行われる「サンゴうち」と呼ばれる神事では、早生・中手・晩生を表す3枚の5円玉和紙こよりを通して作った長さ20cmのペンダントを池塘に投げ込み、その沈み方から作況を占う。

昔は、九号目から山頂までに生えている細い木を折り小さく束ねて持ち帰り、束のまま神棚に供えて豊作を祈ったとされる。水田の水口に入れると虫除けになったとも言われる。この木の束は、山に登らなかった人への土産として喜ばれたとも言われる。

田代山神社は天正年間の創建とされる。[要検証 ]作占いの神事は、江戸時代半ばには行われていたとの見方もあり、1992年平成4年)に秋田県の選択無形民俗文化財に選択された[1]

みどころ[編集]

  • 岩瀬川渓流
  • 糸滝 - 山瀬ダムダム湖である五色湖よりも上流にある
  • 五色の滝 - 糸滝よりもさらに上流にある高さ10m、幅35mの滝。さらに奥にある荒沢登山口の傍に三菱重工業の田代ロケット燃焼試験場がある(立入・見学不可)。
  • 十の瀬山 - 岩瀬川に沿って田代岳の麓にある。ハンググライダーの離陸地として整備され、毎年9月に「十の瀬山ハンググライダー大会」が開催される。

脚注[編集]

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参考文献[編集]

大館地方の歴史散歩、無明舎出版、鷲谷豊

関連項目[編集]

外部リンク[編集]