田中希実 (陸上選手)
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選手情報 | ||||||||||||||||||
フルネーム | たなか のぞみ | |||||||||||||||||
ラテン文字 | Nozomi TANAKA | |||||||||||||||||
愛称 | のぞみ、のん | |||||||||||||||||
国籍 |
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競技 | 陸上競技 | |||||||||||||||||
種目 | 中距離走,長距離走 | |||||||||||||||||
所属 |
小野市立市場小学校 →小野市立小野南中学校 →兵庫県立西脇工業高等学校 →ND28アスリートクラブ →豊田自動織機TC | |||||||||||||||||
大学 | 同志社大学スポーツ健康科学部 | |||||||||||||||||
生年月日 | 1999年9月4日(21歳) | |||||||||||||||||
出身地 | 兵庫県小野市大島町 | |||||||||||||||||
世界選手権 | 5000m:14位 (2019年) | |||||||||||||||||
地域大会決勝 |
アジア選手権 1500m:4位 (2017年) | |||||||||||||||||
国内大会決勝 |
日本選手権 1500m:2位 (2016年・2019年) 5000m:2位 (2018年) クロスカントリー8km:優勝 (2019年) | |||||||||||||||||
800m | 2分04秒66 (兵庫県記録) | |||||||||||||||||
1500m | 4分05秒27(日本記録) | |||||||||||||||||
3000m | 8分41秒35 (日本記録) | |||||||||||||||||
5000m | 15分00秒01 (日本歴代4位) | |||||||||||||||||
10000m | 31分59秒89 | |||||||||||||||||
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田中 希実(たなか のぞみ、1999年9月4日 - )は、日本の陸上競技選手。専門は中距離走、長距離走。女子1500m、女子3000mの日本記録保持者。U20世界選手権3000メートル競走金メダリスト。2020年東京オリンピック5000m参加標準記録突破者。母・千洋(旧姓小倉)は北海道マラソン2度優勝の経験を持つマラソンランナー[1]。
経歴[編集]
兵庫県小野市育ケ丘町出身。小野市立市場小学校、小野市立小野南中学校卒業。兵庫県立三木東高等学校陸上競技部出身である父の田中健智がコーチとなり、中学校から陸上競技を始める。2014年、中2で全国女子駅伝に兵庫県代表として出場し、8区区間賞を獲得。チームは6位入賞。翌年も8区を走り区間賞を獲得。チームは3位入賞。
兵庫県立西脇工業高等学校に進み多くの全国大会で活躍。国民体育大会では70回大会で少年B1500mで優勝、71回大会では少年A3000mで2位、72回大会では少年A3000mで優勝。全国高校駅伝にも3年連続で出場し1区を走るが高1で小吉川志乃舞(世羅高)、高2.高3で和田有菜(長野東高)に敗れ惜しくも区間賞は取れなかった。2018年の全国女子駅伝でも1区を走り兵庫県の優勝に貢献。
全国高等学校総合体育大会でも3年連続で入賞。特に高2の1500mでは1学年上の髙橋ひな(優勝)、同学年の後藤夢(3位)とともに西脇工が1~3位を独占した。高3の1500m、3000mではヘレン・エカラレ(仙台育英学園高)に次いで準優勝。3000mでは現在のライバルたちと走った。予選では鈴木優花(大曲高)、大西ひかり(須磨学園高)と同走し、決勝ではエカラレ、廣中璃梨佳(長崎商業高)、高松智美ムセンビ(大阪薫英女学院高)らと優勝を争った[2]。
国際大会でも活躍し、アジアジュニア選手権3000mでは大会記録で金メダルを獲得、U20世界選手権でも3000mで金メダルを獲得[3]。
2018年、同志社大学スポーツ健康科学部に入学し在学中である[3]。「駅伝以外でも活躍したい」とクラブチーム(ND28AC→豊田自動織機TC)で活動している[4]。
2019年世界陸上競技選手権大会(カタール・ドーハ)では5000mに出場、10月2日の予選で日本歴代3位となる15分4秒66をマークして決勝に進出すると[5]、10月5日の決勝レースでは14位に入り、日本歴代2位(当時)となる15分0秒01をマークした[6]。
2020年7月8日、『ホクレンディスタンスチャレンジ2020』第2戦(深川市陸上競技場)の女子3,000mに出場し、福士加代子(ワコール)が2002年のIAAFゴールデンリーグパリ大会(フランス)に於いて樹立した8分44秒40の日本記録[7]を18年ぶりに更新する8分41秒35の日本新記録を樹立した[8]
さらに、2020年8月23日、『セイコー・ゴールデングランプリ』(国立競技場)の女子1500mで、小林祐梨子(須磨学園高)が2006年に出した4分07秒86の記録を14年ぶりに更新する、4分05秒27を出した。
特徴[編集]
体幹をしっかり使った走法である。トラックの1500mから5000mの距離では最強ランナーの一人で、特にレース中にスピードの変化が繰り返される1500m、3000mで強い。反面、駅伝など5000mを超える距離では最後にスタミナが不足するのかペースが落ちる。しかし、2020年夏に相次いで日本記録を出した際のレースでは以前より上下動が少ない走法に変わったように感じられる。無駄なエネルギーを使わないようになりスピードを生かした走法が生かせるようになれば更なる記録向上が期待される。
1学年下の廣中璃梨佳が最大のライバルとなるが、両者の走り方や得意種目は対照的である。廣中に対してもトラック種目では互角以上の争いをしているが、後半のスタミナとスピード勝負に負けて駅伝では勝ったことがない。2020年全国女子駅伝1区で対決した際、解説の小林祐梨子が「この駅伝では中3以降は区間賞をとっていない。(区間賞を取り続ける)廣中選手に(勝ちたいという)意識がある」と紹介した。
5000mの記録で廣中以外の同世代ランナーには大きな差をつけており、駅伝中継などでは通常の「注目選手」という紹介だけでなく「日本長距離界の将来を担う逸材」などとも紹介される。現在、日本人ランナーはトラック中・長距離種目では国際大会であまり活躍できず、国内外のマラソンや国内の駅伝以外のレースへの一般人の関心がとても低い。このような状況を打破するためにも国際大会のトラックレースでの活躍が期待されている。
主な戦績[編集]
年 | 大会 | 種目 | 順位 | 備考 |
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2012年 | ジュニアオリンピック | C女子800m | 6位[9] | |
2013年 | 全日本中学陸上(愛知) | 1500m | 4位[10] | |
2014年 | 全国女子駅伝 | 8区 | 区間賞 | 兵庫県6位[11] |
全日本中学陸上(香川) | 1500m | 優勝[12] | ||
ジュニアオリンピック | A3000m | 3位[13] | ||
2015年 | 全国女子駅伝 | 8区 | 区間賞 | 兵庫県3位[14] |
千葉国際クロスカントリ- | 中学女子3㎞ | 3位[15] | ||
和歌山インターハイ2015 | 1500m | 5位[16] | ||
第70回国民体育大会(和歌山) | 少年女子B1500m | 優勝[17] | ||
全国高校駅伝女子 | 1区 | 区間2位(1位タイ) | 西脇工業高校5位[18] | |
2016年 | 全国女子駅伝 | 1区 | 区間15位 | 兵庫県2位[19] |
第100回日本選手権(愛知) | 1500m | 2位[20] | ||
岡山インターハイ2016 | 1500m | 2位[21] | ||
岡山インターハイ2016 | 3000m | 4位 | ||
第71回国民体育大会(岩手) | 少年A3000m | 2位[22] | ||
全国高校駅伝女子 | 1区 | 区間4位 | 西脇工業高校2位[23] | |
2017年 | 全国女子駅伝 | 4区 | 区間8位 | 兵庫県8位[24] |
第101回日本選手権(大阪) | 1500m | 6位[25] | ||
アジア陸上選手権 | 1500m | 4位[26] | ||
山形インターハイ2017 | 1500m | 2位[27] | ||
山形インターハイ2017 | 3000m | 2位 | ||
第72回国民体育大会(愛媛) | 少年A3000m | 優勝[28] | ||
全国高校駅伝女子 | 1区 | 区間3位 | 西脇工業高校6位[29] | |
2018年 | 全国女子駅伝 | 1区 | 区間5位 | 兵庫県優勝[30] |
アジアクロスカントリー選手権 | ジュニア6km | 4位[31] | ||
アジアジュニア選手権 | 3000m | 金メダル | 大会記録[32] | |
第102回日本選手権(山口) | 5000m | 2位[33] | ||
U20世界選手権 | 3000m | 金メダル[34] | ||
IAAFコンチネンタルカップ | 3000m | 6位[35] | DNF | |
第73回国民体育大会(福井) | 成年女子1500m | 3位[36] | ||
第73回国民体育大会 | 成年女子5000m | 優勝 | ||
2019年 | 全国女子駅伝 | 1区 | 区間11位 | 兵庫県4位[37] |
クロスカントリー日本選手権 | シニア8km | 優勝[38] | ||
世界クロスカントリー選手権 | シニア8km | 39位 | ||
第103回日本選手権(長居) | 10000m | 6位[39] | ||
第103回日本選手権(福岡) | 1500m | 2位[40] | ||
第103回日本選手権(福岡) | 5000m | 4位 | ||
世界陸上選手権(ドーハ) | 5000m | 14位[41] | ||
2020年 | 全国女子駅伝 | 1区 | 区間2位 | 兵庫県6位[42] |
第104回日本選手権(新潟) | 800m | 4位[43] | ||
第104回日本選手権(新潟) | 1500m | 優勝[44] |
受賞[編集]
- 平成30年度井上増吉賞[45]
- 日本陸連アスレティックス・アワード2019 新人賞(東京運動記者クラブ選出 女子)[46]
脚注[編集]
- ^ 24日号砲 注目の選手たち 都大路で快走宣言!
- ^ 平成29年度全国高等学校総合体育大会 競技結果 (PDF) 日本陸上競技連盟
- ^ a b “スポーツ健康科学部の田中希実さんがU20世界陸上競技選手権大会3000mで優勝” (日本語) (HTML) (プレスリリース), 同志社大学スポーツ健康科学部, (2018年9月21日) 2019年10月6日閲覧。
- ^ “陸上・西脇工高の田中、後藤 クラブチームで活動へ”. kobe-np. 2020年2月14日閲覧。
- ^ "田中希実5000m決勝で格上挑戦へ「知ーらない」". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 3 October 2019. p. 1. 2019年10月6日閲覧。
- ^ 日本陸上競技連盟OfficialTwitterの2019年10月5日の発言
- ^ "福士加代子、5大会連続の五輪出場へ駆けろ マラソン女子代表最後の1枠、名古屋ウィメンズ8日号砲". 京都新聞. 京都新聞社. 4 March 2020. 2020年7月8日閲覧。
- ^ "田中希実が18年ぶり日本新 女子3000m、福士加代子の記録を更新". 神戸新聞NEXT. 神戸新聞社. 8 July 2020. 2020年7月8日閲覧。
- ^ “BEST8”. jaaf. 2020年2月14日閲覧。
- ^ “TOP8”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年6月12日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
- ^ “TOP8”. jaaf. 2020年2月13日閲覧。
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- ^ “リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
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- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
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- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “Top8”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “総合成績”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “総合成績リスト”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
- ^ “TOP8”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “決勝一覧”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “女子駅伝”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “日本代表選手リザルト”. jaaf. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “日本代表選手リザルト”. jaaf. 2018年6月11日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年7月22日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2018年7月22日閲覧。
- ^ “リザルト”. iaaf. 2018年9月9日閲覧。
- ^ “決勝一覧”. jaaf. 2020年2月10日閲覧。
- ^ “総合成績リスト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
- ^ “リザルト”. jaaf. 2020年2月8日閲覧。
- ^ “10000mリザルト”. iaaf. 2020年2月8日閲覧。
- ^ “リザルト”. iaaf. 2020年2月8日閲覧。
- ^ “日本選手結果”. iaaf. 2020年2月8日閲覧。
- ^ “リザルト”. iaaf. 2020年2月8日閲覧。
- ^ “陸上 日本選手権【最終日 競技結果】”. nhk. 2021年10月4日閲覧。
- ^ “陸上日本選手権 女子1500m 田中希実が初優勝”. nhk. 2021年10月2日閲覧。
- ^ “平成30年度小野市スポーツ賞表彰式”. 小野市. 2019年10月11日閲覧。
- ^ “【日本陸連アスレティックス・アワード2019】受賞者決定のお知らせ” (プレスリリース), 公益財団法人日本陸上競技連盟, (2019年12月5日) 2020年3月3日閲覧。
外部リンク[編集]
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