琉球船舶旗

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琉球船舶旗
国際信号旗D旗
1967年以降の琉球船舶旗

琉球船舶旗(りゅうきゅうせんぱくき)は、「琉球船籍」の船舶が掲げたのこと。

国際法では通常、公海を航行する船舶は常時国旗を掲げることになっている。しかし、アメリカ統治下の沖縄の国際法上の地位は不安定で、星条旗(アメリカ合衆国の国旗)も日章旗(日本の国旗)も掲げることができなかった。

琉球列島米国民政府では、国際信号旗のD旗の端を三角に切り落としたものを「琉球船舶旗」に決定し、船舶の掲揚を義務付けた[1]占領期のドイツの船が「C」旗を、占領期の日本の船が「E」旗を掲揚していたことと同様の処置であった。「D」(NATOフォネティックコードでは「デルタ」)の旗であることから、琉球船舶旗は「デルタ旗」とも呼ばれた。

アメリカ政府は周知を図っていたが、デルタ旗を掲げた沖縄の船が、各国の沿岸警備隊海軍からたびたび国籍不明の不審船とみなされ、拿捕や銃撃を受けることなどが大きな問題となっていた。1962年には、インドネシア近海で操業中のマグロ漁船が、不審船の疑いでインドネシア軍による銃撃を受け、乗員23人中1人死亡、3人が重軽傷を負った「第一球陽丸事件」が起きている。

1967年に日米両政府の協議で、「琉球表示の三角旗付の日章旗」を掲げることで合意に達し、7月1日から施行された。

脚注[編集]

  1. ^ 琉球船舶規則(1952年2月27日) 第二章第三節 船籍標示「琉球に船籍を有するすべての船舶は、船籍標示のために必要と認める場合には国際旗りう信号D旗の尾端を等辺三角形に切取った特別な旗を掲げなければならない」

関連項目[編集]