猟奇的な彼女

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猟奇的な彼女
各種表記
ハングル 엽기적인 그녀
漢字 獵奇的인 그女
発音キジョギン クニョ
題: My Sassy Girl
(Yeobgijeogin Geunyeo)[1]
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猟奇的な彼女』(りょうきてきなかのじょ、原題:엽기적인 그녀、題:My Sassy Girl)は、キム・ホシクネット小説、およびそれを原作とした2001年公開の韓国映画。「猟奇的」[2]な彼女とそれに翻弄される男子学生の恋愛を描いたロマンティック・コメディ

概要[編集]

韓国1999年8月からパソコン通信「ナウヌリ (nownuri)」に連載されたネット小説である。強引な彼女に振り回される男を主人公にしたこの話が若い世代の反響を呼び、当初3編で終了連載する予定だったが2000年3月まで続き、2000年1月に出版された本も10万部を超えるベストセラーとなったため、映画化されることとなった。

作中で主人公が感動したと語っている『夕立』(ko:소나기 (소설))は少年と少女の悲しい出会いと別れを描いた作品で、韓国を代表する作家黄順元が1953年に発表した。この作品は国語の教科書にも載っている大変有名なものであるため、『夕立』のパロディー部分は韓国人にとってはとくに笑える部分であるという。

ストーリー[編集]

兵役が終わって復学したキョヌはナンパ大学生。ひょんなことから出会った「彼女」は最強だった。老人に席を譲らなければどつき、援助交際らしきカップルに文句をつける。口ぐせは「ぶっ殺されたい?」。キョヌは彼女に振り回され暴力を振るわれ、体はいつも傷だらけ。しかし実は彼女には裏事情があり、元彼氏との悲しい別れが原因で性格がDV体質になっていた。根は本当は優しい良い子であるのがわかりキョヌはそれを受け止め奮闘する。

猟奇ブーム[編集]

韓国では1999年8月にパソコン通信で『猟奇的な彼女』の連載が始まって以降「ヨプキ(猟奇)」という言葉が流行し[3]、それまで「奇怪な、異様な」というような意味であったものが「かわいらしい、いたずらじみた」「Sassy」といった意味に取られるようになった。もともと、著者は「猟奇的」の意味を知らずに語感のみでタイトルに採用したという。さらに、2000年8月に連載が始まったフラッシュアニメ『猟奇ウサギ』や、同年末にデビューした猟奇歌手PSYなど、様々なジャンルに広がっていった。その結果、MBCテレビの「21世紀委員会」が6000人あまりのネット利用者を対象に行ったアンケートで2000年最高の流行語に選ばれ、韓国のポータルサイトのシムマニも2000年の検索キーワードでもっとも多かったのが「猟奇」であるとした。

映画[編集]

猟奇的な彼女
엽기적인 그녀
監督 クァク・ジェヨン
脚本 クァク・ジェヨン
製作 シン・チョル
パク・クォンソプ
出演者 チョン・ジヒョン
チャ・テヒョン
音楽 キム・ヒョンソク
主題歌 I believe(シン・スンフン
撮影 キム・ソンボク
編集 キム・サンボム
配給 大韓民国の旗 シネマサービス
日本の旗 アミューズピクチャーズ
公開 大韓民国の旗 2001年7月27日
日本の旗 2003年1月25日
上映時間 122分
137分(ディレクターズ・カット)
製作国 大韓民国の旗 韓国
言語 朝鮮語
次作 もっと猟奇的な彼女
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原作の人気にもかかわらず低予算で製作が行われたため、様々な部分で予算節約を行った結果エキストラに監督のクァク・ジェヨンはじめ、助監督や美術監督などのスタッフも参加することとなった。また、「夕立」や「女ターミネーター」などの劇中劇の部分も製作会社側はカットすることを望んでいたが、監督の尽力により撮影されることとなった。

なお映画版の「延長戦」は、原作には存在しないアフターストーリーである。

キャスト[編集]

吹き替え[編集]

主題歌・劇中曲[編集]

主なロケ地[編集]

ワールドカップ競技場駅、化粧室の壁面。

作品の評価[編集]

映画は韓国2001年に公開されて以降6週間連続1位を記録し、その年度の興行収入は2位、動員数は500万人で歴代4位を記録した。

日本での反応[編集]

2002年の第13回『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』で、大林宣彦の妻でプロデューサーの大林恭子が本作を見つけ、この年の審査員だった大林宣彦がみんなに観せてグランプリを受賞した[4]。日本で売れ先も決まっていなかったがアミューズピクチャーズでの配給が決まり、2003年1月に映画が公開された。劇場館数が少なかったせいもあり映画のヒットこそならなかったものの、公開終了後も口コミ・雑誌などで評判が広がり続け、DVDビデオレンタルでは2004年末ごろまでランキング上位に粘り強く残った。

派生作品[編集]

ここに掲載した関連書籍はいずれも日本語である。

続編[編集]

2016年に続編の韓国・中国合作映画『もっと猟奇的な彼女英語版朝鮮語版』が製作された。チョ・グンシク監督、チャ・テヒョンビクトリア主演。

リメイク[編集]

日本版(テレビドラマ)[編集]

アメリカ版(DVDビデオ)[編集]

原作のキョヌにあたる主人公をジェシー・ブラッドフォードが、彼女にあたるヒロインをエリシャ・カスバートがそれぞれ演じ、監督はヤン・サミュエル、脚本はビクター・レビン。リメイク版でもオリジナル版と同様に気の強い「猟奇的」な彼女に振り回される姿をコミカルに描いたものである。

インド版(映画)[編集]

Ugly Aur Pagli というタイトルで2008年8月、インドにて劇場公開[5]

中国版(テレビドラマ)[編集]

映画『猟奇的な彼女』をリメイクして、2012年中国の衛星放送局である湖南テレビで、連続テレビドラマ『牽牛的夏天』[6]として1週間毎日放送された。上海を舞台に設定し、ヒロインの大スター小夏役を張檬中国語版が演じ、相手役の金牽牛役をエディ・ポンが演じた。

韓国版(テレビドラマ)[編集]

映画『猟奇的な彼女』をリメイクして、2017年韓国SBSで連続テレビドラマとして放送された。舞台を朝鮮王朝に設定し[7]、ヒロインの「猟奇的な」王女役をオ・ヨンソが演じ、相手役の両班(ヤンバン、貴族)をチュウォンが演じた。

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 엽기적인 그녀 (猟奇的な彼女) KMDb 2011年8月12日閲覧。
  2. ^ 日本語では関西弁の「けったいな」のニュアンスに近い[要出典]
  3. ^ 「97〜98年、IMF危機のなかで、従来の固定観念では考えられないことが増え、インターネット上では「猟奇的(ヨプキジョク)」という言葉が大流行した。…「猟奇」シリーズというサイトが大人気になった。…そこでのネタが短編小説になり、それが映画化された」(李泳釆(イ・ヨンチェ)、韓興鉄(ハン・フンチョル)共著『なるほど!これが韓国か-名言・流行語・造語で知る現代史-』(朝日選書 799)、朝日新聞社、2006年、227頁)
  4. ^ 『大林宣彦の映画談議大全《転校生》読本 ジョン・ウェインも、阪東妻三郎も、… 1980-2008 a movie』角川グループパブリッシング、2008年、385-386頁。ISBN 978-4-04-621169-9 
  5. ^ "Ugly Aur Pagli"
  6. ^ 直訳:「牽牛の夏」
  7. ^ "드라마 정보" SBS. 2022年9月16日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

映画「猟奇的な彼女」配信公式サイト【CineRack(シネラック)】