独行道

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独行道』(どっこうどう、正字:獨行道) は、新免武蔵(宮本武蔵)が自身の生き方を21か条に記した掛幅装の紙。「自誓書」といわれている。晩年に肥後細川藩の客分となり、熊本千葉城の自邸で死去の7日前、正保2年(1645年)5月12日に弟子の寺尾孫之允(丞)に兵法書『五輪書』と共に与えたとされている。

本来の表記は「獨行道」です。この記事に付けられた題名は記事名の制約から不正確なものとなっています。

概要[編集]

伝来・形状[編集]

水墨画に比べて武蔵の書は少ないが、本書は貴重にも武蔵自筆のものが伝わっている。肥後の豊田正脩が編纂した『武公伝』に「正保二年五月十二日、五輪書ヲ寺尾孫之丞勝信ニ相傳ナリ、同日ニ自誓ノ書ヲ筆ス」とあり、死の一週間前に書かれたとされている。武蔵自ら『独行道』と名付けた21箇条で、遺訓などではなく、その名の通り”独り(行)あゆんできた道”武蔵独自の生き方を示したものと考えられ、「世々の道をそむく事なし、身にたのしミをたくます よろつに依枯の心なし 身をあさく思ひ世をふかく思ふ、一生の間よくしん思わす」など、仏法の行者にも匹敵する心がけを示し、なかなか常人に真似のできるものではない。よく使われる名文句に「我事におゐて後悔をせす」や「佛神ハ貴し佛神をたのます」などがある。

伝来については、同書に「岩上鵜、并(ナラビニ)自誓書軸、正保二年五月十二日トアリ、是皆豊田家ニ傳ワル」と記しているように、もと寺尾孫之允所有のものが、経緯は不詳ながら、豊田正剛以降松井家の八代(やつしろ)城下で二天一流兵法師範を勤めた豊田家に伝わったものである。その後所有者を転々とし、近年に熊本県立美術館に寄贈された。

  • 形状:紙本墨書・掛幅装
  • 寸法:縦16.8cm、横97.3cm
  • 文化財指定:熊本県指定重要文化財

参考文献[編集]

  • 福田正秀『宮本武蔵研究論文集』 歴研 2003年 ISBN 494776922X

外部リンク[編集]