犠打

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

犠打(ぎだ、: sacrifice bunt, SH, SAC)とは、野球用語の一つ。犠牲打の略。日本の野球においては公認野球規則9.08により犠打は定められている。

分類[編集]

  1. (広義には)打者の戦術もしくは、打撃技術を指す。
  2. (狭義には)打者の打撃記録の1つで、犠牲バントのことを指す。

広義の犠打[編集]

広義には、犠打とは打者がアウト(犠牲)となって塁上にいる他の走者を進塁させる打撃を指す。打者自身がアウトになるため、二死のときには犠打は起こりえない。犠打を行うときの前提条件として、無死または一死で塁上に走者がいる必要がある。

犠打は以下の3つに分類して考えることができる。

犠牲バント
バントをして、内野に打球を転がし、内野手が打球を処理する間に塁上の走者を進塁させ、打者自身が一塁でアウトになる戦術である。送りバントともいう。また、特に三塁走者を本塁に帰すことを目的として行われる犠牲バントはスクイズバント: squeeze bunt)などと呼ぶ。
犠牲フライ
三塁に走者があるとき、本塁からなるべく遠くに飛球を打ち、これを捕らえられて打者がアウトになる代わりに三塁走者がタッチアップで本塁に達して得点を挙げる戦術である。これは犠飛とも呼ばれ、打者の打撃記録の1つであり、成功した場合は打点も記録される。
(狭義の)進塁打
犠牲バント・犠牲フライ以外で、打者がアウト(犠牲)となって塁上にいる他の走者を進塁させる打撃全般を指す。このような進塁打の打撃記録は公式には残らない。具体的には、
  • 内野ゴロを打ったが打者のみがアウトになり、他の走者が進塁した場合(例:セカンドゴロで打者が一塁でアウトになる間に二塁走者が三塁に進んだ)
  • 飛球を打って、一塁走者または二塁走者がタッチアップにより進塁した場合(例:ライトフライで二塁走者がタッチアップで三塁に進んだ)

などがこれに当たる。 ただし、文脈によっては犠牲バント及び犠牲フライを含めて、進塁打という言葉が用いられる場合もある(すなわち、広義の意味での犠打と同義である)。

なお、犠打はスコアブックにはSH、S、またはSACと表記される。

狭義の犠打[編集]

狭義には、犠打とは打撃記録の1つであり、犠牲バントのみを指す。記録の用語として犠打といったときには、この意味で用いる。犠打が記録される場合、打数には含まれない。また、スクイズバントの場合、犠打の記録と共に、打点も記録される。

2003年8月20日読売ジャイアンツ所属(当時)の川相昌弘が、エディ・コリンズの持つMLBの通算記録である512犠打の記録を塗り替え、2006年中日ドラゴンズで現役引退を表明するまでに通算533犠打を記録した。その他の国における通算犠打は未調査であるが、世界記録であると思われ、ギネス記録として認定されている。ちなみにエディ・コリンズの時代には犠牲フライのカウントを別個にしていなかったため、512犠打というのは犠牲バントと犠牲フライの合計値である。

関連項目[編集]