「ミノボロスゲ」の版間の差分

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実用的な意味での利点はない。
 
上記のように亜高山帯以上の湿地において、本種は踏みつけで出現し、湿地の環境荒廃の指標のように見ることが出来るが、他方で泥沼になった場所にも生育が可能なので、湿地の回復を図る際の第1歩として本種の種子をまく例がある<ref>高橋監修(1990),p.616</ref>。例えば[[北アルプス]][[立山]]の[[室堂平]]において室堂ターミナルや自然保護センターの建築資材置き場に使われた区画はそのために荒廃し、緑化工事が行われたものの上手く回復せず、一時はヒロハノギシギシと[[スズメノカタビラ]]の繁る雑草地となった。1986年にヒロハノギシギシの除去等を行うなど対策を行い、1996年の調査ではミノボロスゲが優先する群落が形成されていた。これは本来はこの地にあったものではなく、[[弥陀ヶ原]]から工事の際に移植されたものである<ref>以上、横山(1998),p.199</ref>。尾瀬湿原の場合、湿原回復には用いられていないが、その一方で木道沿いや山小屋周辺などに[[オオバコ]][[ミゾソバ]]などの平地性の植物が侵入して繁茂する傾向があり、当初はこれを除去する方法が採られたが、後に本種を帯状に繁殖させる方法が用いられたことがある<ref>星(1985)p.279</ref>。
 
より実用的な面での利害として、本種が[[牧草地]]に繁茂する事例がある。上述のように、人工的な牧草地において、経年変化から雑種が繁茂する例として、本種が優先する群落ができる場合がある。本種は普通に用いられる牧草に比べて栄養価がかなり低く、その繁茂はその牧草を食べた[[家畜]]の生産を著しく低下させることになりかねない<ref>Watanabe et al.(2002),p.142</ref>。そのために本種の繁殖生態などについての研究もなされている。本種は匍匐枝を出さないため、その繁茂は種として種子散布によると考えられるが、本種の種子は牛などの家畜が食べ、[[糞]]として排出されることで行われていること<ref>渡辺(2000)</ref>、種子は休眠性を持ち、それは6か月の冷湿処理が有効であること、つまり冬期を経過しなければ発芽が始まらないこと<ref>渡辺他(1998)</ref>などが知られている。渡辺他(1998)は休眠に関連して本種が休眠解除に越冬を要し、さらに光や温度変化などの刺激に対する発芽率を見た結果に基づき、本種が様々な雑種の中でもとりわけその発芽条件が厳しいことを指摘し、この種が埋土種子として好機を待つ戦略を持ち、永年人工放牧草地で本種が土中の[[土壌シードバンク]]として保存され、突発的にできた裸地において発芽する能力を有することなどを推定している。
 
== 保護の状況 ==

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