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== 概観 ==
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=== 大学全体 ===
=== 大学全体 ===
サイバー大学は、[[2007年]][[4月]]に[[株式会社立大学]]として設立された。[[ソフトバンクグループ]][[株式会社 (日本)|株式会社]]の100%[[子会社]]である株式会社日本サイバー教育研究所(現:'''株式会社サイバー大学'''が、[[学校の設置者]]として大学の管理・運営を行っている。大学名について、『「サイバー」とは、5千年前の古代エジプトに起源を持つ、「人間の想像から生み出される創造」を意味する言葉。』としている<ref>「サイバー大学の名称について」『[https://web.archive.org/web/20061121221724/http://www.cyber-u.ac.jp/outline/identity.html 大学のアイデンティティ | サイバー大学]』日本サイバー教育研究所。</ref>(なお、一般によく目にする「サイバー」という語は[[サイバネティックス|サイバネティクス]]が由来であり、その語源は[[ギリシア語]]で「(船の)舵を取る者」という意味のキベルネテス ({{lang|el|Κυβερνήτης}}) である)。
[[2007年]][[4月]]に[[株式会社立大学]]として設立された。サイバーユニバーシティ株式会社([[ソフトバンクグループ]][[株式会社 (日本)|株式会社]]の100%[[子会社]])の子会社である'''株式会社サイバー大学'''が、[[学校の設置者]]として大学の管理・運営を行っている。大学名について、『「サイバー」とは、5千年前の古代エジプトに起源を持つ、「人間の想像から生み出される創造」を意味する言葉。』としている<ref>「サイバー大学の名称について」『[https://web.archive.org/web/20061121221724/http://www.cyber-u.ac.jp/outline/identity.html 大学のアイデンティティ | サイバー大学]』日本サイバー教育研究所。</ref>(なお、一般によく目にする「サイバー」という語は[[サイバネティックス|サイバネティクス]]が由来であり、その語源は[[ギリシア語]]で「(船の)舵を取る者」という意味のキベルネテス ({{lang|el|Κυβερνήτης}}) である)。


=== 教育および研究 ===
=== 教育および研究 ===

2021年4月21日 (水) 12:32時点における版

ソフトバンクグループ > サイバー大学
サイバー大学
サイバー大学福岡キャンパス
大学設置/創立 2007年
学校種別 株式会社立
設置者 株式会社サイバー大学
本部所在地 福岡県福岡市東区香椎照葉3丁目2番1号 シーマークビル3階
キャンパス 福岡キャンパス(福岡県福岡市)
東京オフィス(東京都港区
学部 IT総合学部
世界遺産学部(2010年4月で募集停止[1]
研究科 (未設置)
ウェブサイト www.cyber-u.ac.jp ウィキデータを編集
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サイバー大学(さいばーだいがく、英語: Cyber University)は、福岡県福岡市東区香椎照葉3丁目2番1号 シーマークビル3階に本部を置く日本株式会社立大学2007年創立、2007年大学設置。大学の略称はサイバー大。

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概観

大学全体

2007年4月株式会社立大学として設立された。サイバーユニバーシティ株式会社(ソフトバンクグループ株式会社の100%子会社)の子会社である株式会社サイバー大学が、学校の設置者として大学の管理・運営を行っている。大学名について、『「サイバー」とは、5千年前の古代エジプトに起源を持つ、「人間の想像から生み出される創造」を意味する言葉。』としている[2](なお、一般によく目にする「サイバー」という語はサイバネティクスが由来であり、その語源はギリシア語で「(船の)舵を取る者」という意味のキベルネテス (Κυβερνήτης) である)。

教育および研究

日本大学としては異例な学部である「IT総合学部」や「世界遺産学部[1]」を設置している。講義インターネットを通じて行うため、大学側は「一度も通学することなく学士号が取得できます」[3]スクーリングも一切ありません」[4]と謳っている。

サーバにアクセスすればいつでも講義内容が配信されるオンデマンド方式を採用するとともに[5]スクーリングなどの制度を設けていないため[4]、時間に対する制約を排している。

また、志願者に対し学力試験を課しておらず、高等学校卒業と同等の資格があれば誰でも入学できるとしている[6]

株式会社運営の大学であるため、インターンシップボランティアプログラムなどの各種サポートサービスがある。

沿革

年表

  • 2007年4月1日 - 設立(IT総合学部IT総合学科、世界遺産学部世界遺産学科)
  • 2010年5月21日 - 世界遺産学部の学生募集停止を発表[7]
  • 2010年10月 - 世界遺産学部の学生募集を停止[8]
  • 2019年
    • 1月1日 - 設置者がサイバーユニバーシティ株式会社から株式会社サイバー大学に変更となる
    • 9月17日 - 東京オフィスが移転する

基礎データ

所在地

象徴

サイバー大学のロゴマークは、ヒエログリフを元にしており、「学校神殿王宮」を意味する文字と「聖なる、精霊」を意味する文字を組み合わせている[9]

教育および研究

組織

学部

  • IT総合学部
    • IT総合学科
  • 世界遺産学部(2010年4月入学で募集停止)[1]
    • 世界遺産学科

附属機関

  • 学生サポートセンター
  • 図書館
  • 学習室

施設

キャンパス

福岡キャンパス

  • 使用学部:IT総合学部、世界遺産学部
  • 使用研究科:(なし)
  • 使用附属施設:教室[10]、図書館、学習室
  • 交通アクセス:
北緯33度39分46秒 東経130度25分20.1秒

東京オフィス

北緯35度41分58.5秒 東経139度43分49.4秒

対外関係

社会との関わり

学生の本人確認

マスコミによる報道

読売新聞などの報道
2008年1月、在学生620人のうち約200人の本人確認を行っていなかったという報道があった[18]。インターネット上では1月21日に読売新聞を皮切りに報道各社が一斉に報道した。

大学の対応

学長の反論
これに対して学長の吉村作治は同21日に記者会見を開き、「(単位を与えたという)記事の内容は全くの事実誤認」「(読売新聞が事務局に取材したことに対し)都合のよい部分だけを書いている」「近日中に読売新聞で広告を出す予定だが、(サイバー大学が近日読売新聞に広告を出す予定だったため)そのフォローの取材だと思っていた。」
サイバー大学では入学時に各学生に付与されるIDパスワードを入力して学生専用ページにログインし、授業の出欠は教員が講義を行なう動画を閲覧することで出席と見なされる。この制度的な問題に対して吉村は同会見で「通学制の大学でも代返はあるが、勉強しなければ答えられない試験を身代わりで受けるような酔狂な人はいない」「教育は相手を信じるもの」「いくら(学生に本人確認をするよう)言ってもやってこない」と主張した。
本人確認の推進を表明
2008年1月21日、サイバー大学は「2008年1月末までにすべての在学生の本人確認を終了する」[19]との見通しを明らかにし、「2月末までに本人確認が出来ない学生には単位を与えず、その後も確認ができない学生には、退学勧告を行います」[19]と表明した。また、「サイバー大学では、本人確認ができていない学生への単位認定は行っていません」[19]としている。

文部科学省の対応

厳格な指導を表明
この事態を受け、2008年1月22日、文部科学大臣渡海紀三朗は「本人確認については、入学、それから履修段階、卒業段階に、なりすましがないようにしっかりと行うということで、設置認可を与えている」[20]と指摘した。さらに、渡海は「それがしっかりやられていなかったと聞いております。このことに対して指導もしていますし、これをきちんとやられないようであれば、もっと厳しく対処していかなければいけない」[20]と表明し、より厳格な対応が必要だとの考えを示した。
設置計画の履行状況の調査
2009年1月28日、文部科学省は、設置計画の履行状況について大学設置・学校法人審議会による調査結果を発表した[21]。その調査では、サイバー大学について、ICカード携帯電話を使ったシンクロック認証の導入状況について「約37%の導入率に留まっている」[22]と指摘し、留意事項として本人確認を厳格に行うよう要請した。また、大学が提出した『自己点検・評価報告書』について「設置認可時の計画どおり履行されていない事項に関して記載していないものが見られる」[22]と指摘し「適切な自己点検・評価とは言えない」[22]と評している。

脚注

  1. ^ a b c “サイバー大、不人気で世界遺産学部を廃止へ”. YOMIURI ONLINE (読売新聞). (2010年5月21日). http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100521-OYT1T00998.htm 2010年5月21日閲覧。 
  2. ^ 「サイバー大学の名称について」『大学のアイデンティティ | サイバー大学』日本サイバー教育研究所。
  3. ^ 「完全インターネット講義」『完全インターネット講義 | サイバー大学』日本サイバー教育研究所。
  4. ^ a b 「ロケーションフリー」『完全インターネット講義 | サイバー大学』日本サイバー教育研究所。
  5. ^ 「タイムフリー」『完全インターネット講義 | サイバー大学』日本サイバー教育研究所。
  6. ^ 「エイジフリー」『完全インターネット講義 | サイバー大学』日本サイバー教育研究所。
  7. ^ サイバー大学 IT総合学部の強化について”. サイバー大学. 2013年6月6日閲覧。
  8. ^ サイバー大学 平成24年度 大学機関別認証評価 評価報告書”. 日本高等教育評価機構. 2013年6月6日閲覧。
  9. ^ 「CUロゴマークについて」『大学のアイデンティティ | サイバー大学』日本サイバー教育研究所。
  10. ^ 本学でいう教室とは、学生同士の勉強会や科目外授業、特別講義などに使用されるものである。
  11. ^ サイバー大学 プレスリリース 2014/08/21 THU「千葉工業大学とサイバー大学が『単位互換協定』を締結」(2019年10月4日確認)
  12. ^ サイバー大学 プレスリリース 2016/05/18 WED「https://www.cyber-u.ac.jp/information/000702-2.html 東京大学(大学総合教育研究センター)とサイバー大学が eラーニング活用に関する共同研究契約を締結」(2019年10月4日確認)
  13. ^ サイバー大学 プレスリリース 2017/02/06 MON「https://www.cyber-u.ac.jp/information/000882-2.html 韓国の漢陽サイバー大学とサイバー大学が教育研究連携の覚書(MOU)を締結」(2019年10月4日)
  14. ^ サイバー大学 プレスリリース 2019/02/27 WED「https://www.cyber-u.ac.jp/information/001390-2.html 漢陽サイバー大学とサイバー大学が、『単位互換協定』を締結」(2019年10月4日確認)
  15. ^ サイバー大学 プレスリリース 「https://www.cyber-u.ac.jp/information/001183-2.html 帝京平成大学とサイバー大学が『単位互換協定』を締結」(2019年10月4日確認)
  16. ^ サイバー大学 プレスリリース 2018/04/02 MON「https://www.cyber-u.ac.jp/information/001187-2.html 国立大学初、佐賀大学がサイバー大学のeラーニング科目を導入」(2019年10月4日確認)
  17. ^ 河原学園×サイバー大学 教育連携協定調印式が行われました - 学校法人河原学園、2018年4月22日閲覧。
  18. ^ 「サイバー大学――本人確認せず単位」『サイバー大学 本人確認せず単位 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)読売新聞2008年1月21日。
  19. ^ a b c サイバー大学「サイバー大学、在学生の本人確認について」『サイバー大学、在学生の本人確認について | サイバー大学』日本サイバー教育研究所、2008年1月21日
  20. ^ a b 文部科学省大臣官房総務課広報室「平成20年1月22日大臣会見概要」『平成20年1月22日大臣会見概要-文部科学省文部科学省、2008年1月22日。
  21. ^ 文部科学省高等教育局大学振興課大学設置室「設置計画履行状況等調査の結果等について(平成20年度)」『設置計画履行状況等調査の結果等について(平成20年度):文部科学省』文部科学省、2009年1月28日。
  22. ^ a b c 平成20年度 設置計画履行状況等調査 留意事項』10頁。

外部リンク

座標: 北緯33度39分46秒 東経130度25分20.1秒 / 北緯33.66278度 東経130.422250度 / 33.66278; 130.422250