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==概要==
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かつてはレフト、ライト、エースなどと呼ばれていたポジションであり、主に高めのオープントスや平行トス、時間差攻撃のセミクイック、バックアタック等の攻撃を担当する選手を指す。これまで、ウイングスパイカー(WS)という呼称を用ることが多かったが、近年になって日本バレーボール協会は用語統一のための指針を示し、[[ウイングスパイカー]]の呼称を用いずに[[アウトサイドヒッター]]を用いるよう通達を出した。基本的に[[ミドルブロッカー]](センタープレーヤー)以外のスパイカーはアウトサイドヒッターに分類されるが、セッターの対角に入るアウトサイドヒッターは特に[[オポジット]](OP)と呼ばれて区別されることが多い。
かつてはレフト、ライト、エースなどと呼ばれていたポジションであり、主に高めのオープントスや平行トス、時間差攻撃のセミクイック、バックアタック等の攻撃を担当する選手を指す。これまで、ウイングスパイカー(WS)という呼称を用ることが多かったが、近年になって日本バレーボール協会は用語統一のための指針を示し、[[ウイングスパイカー]]の呼称を用いずに[[アウトサイドヒッター]]を用いるよう通達を出した。基本的に[[ミドルブロッカー]](センタープレーヤー)以外のスパイカーはアウトサイドヒッターに分類されるが、セッターの対角に入るアウトサイドヒッターは特に[[オポジット]](OP)と呼ばれて区別されることが多い。


アマチュアレベルでは、[[セッター (バレーボール)|セッター]]が前衛においてライト側にまわる都合上、セッター対角のオポジットの選手がライト側に、残る二人のアウトサイドヒッターがレフト側にまわってエースポジションとしてフォーメーションを組む場合が多い。そのため、レフトにまわるアウトサイドヒッターは右利きの選手が、ライトにまわるオポジットは左利きの選手が務めることが多いが、トップレベルのチームでは必ずしもこの原則が当てはまらない場合もあり、オポジットがレフトにまわるフォーメーションを採用するチームもある。なお、非常に攻撃力が高く、チーム内でも打数の多いオポジットの選手を特に[[スーパーエース]]と呼ぶことがある。
アマチュアレベルでは、[[セッター (バレーボール)|セッター]]が前衛においてライト側にまわる都合上、セッター対角のオポジットの選手がライト側に、残る二人のアウトサイドヒッターがレフト側にまわってエースポジションとしてフォーメーションを組む場合が多い。そのため、レフトにまわるアウトサイドヒッターは右利きの選手が、ライトにまわるオポジットは左利きの選手が務めることが多いが、トップレベルのチームでは必ずしもこの原則が当てはまらない場合もあり、オポジットがレフトにまわるフォーメーションを採用するチームもある。なお、非常に攻撃力が高く、チーム内でも打数の多いオポジットの選手を特に[[スーパーエース]]と呼ぶことがある。

2019年10月11日 (金) 11:20時点における版

アウトサイドヒッター(Outside Hitter)は、バレーボールにおいて主にスパイクを打つ役目をする選手のことである。ウイングスパイカー(WS)と呼ばれることもある。

概要

かつてはレフト、ライト、エースなどと呼ばれていたポジションであり、主に高めのオープントスや平行トス、時間差攻撃のセミクイック、バックアタック等の攻撃を担当する選手を指す。これまで、ウイングスパイカー(WS)という呼称を用いることが多かったが、近年になって日本バレーボール協会は用語統一のための指針を示し、ウイングスパイカーの呼称を用いずにアウトサイドヒッターを用いるよう通達を出した。基本的にミドルブロッカー(センタープレーヤー)以外のスパイカーはアウトサイドヒッターに分類されるが、セッターの対角に入るアウトサイドヒッターは特にオポジット(OP)と呼ばれて区別されることが多い。

アマチュアレベルでは、セッターが前衛においてライト側にまわる都合上、セッター対角のオポジットの選手がライト側に、残る二人のアウトサイドヒッターがレフト側にまわってエースポジションとしてフォーメーションを組む場合が多い。そのため、レフトにまわるアウトサイドヒッターは右利きの選手が、ライトにまわるオポジットは左利きの選手が務めることが多いが、トップレベルのチームでは必ずしもこの原則が当てはまらない場合もあり、オポジットがレフトにまわるフォーメーションを採用するチームもある。なお、非常に攻撃力が高く、チーム内でも打数の多いオポジットの選手を特にスーパーエースと呼ぶことがある。

サーブレシーブのフォーメーションにおけるアウトサイドヒッターの役割

かつてセッターを除く5人全員が担当したサーブレシーブ(サーブカット/レセプション)は、守備の分業化が進んだ結果、近年は3名で行う戦術が主流となっている。多くのチームは機動力のあるエースポジション(アウトサイドヒッター)2名をとリベロの3人をサーブレシーブ要員に充てている。ただし、サーブレシーブが不得手な選手がアウトサイドに入る場合には、その選手の代わりににオポジットの選手がサーブレシーブに参加する。実業団チームや各国の代表チームでは、ミドルブロッカーがサーブレシーブを担当することはほとんど無い。それゆえ、アウトサイドヒッターにおいて、サーブレシーブの能力は特に重視される。さらに言えば、アウトサイドヒッターは後衛でもバックアタックを担当するため、サーブレシーブを行った後もすみやかにスパイクの準備に入らなければならない。その結果として、アウトサイドヒッターと呼ばれるにも関わらず、左右のコートの外に大きく開いてオープントスを待つスタイルのスパイク助走はあまり見られなくなった。