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オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク
基本情報
別名 OMD
Orchestral Manoeuvres
OMITD
出身地 イングランドの旗 イングランド
リヴァプール
ジャンル シンセポップ
ニューウェーブ
ポスト・パンク
活動期間 1978年 – 1996年
2006年 - 現在
レーベル ヴァージン・レコード
Dindisc
ファクトリー・レコード
Bright Antenna
共同作業者 VCL XI, The Id, Dalek I Love You, Godot, Games, The Listening Pool, Onetwo
公式サイト www.omd.uk.com
メンバー Andy McCluskey
Paul Humphreys
Malcolm Holmes
Martin Cooper
旧メンバー Dave Hughes
Michael Douglas
Neil Weir
Graham Weir
Abe Jukes
Lloyd Massett
Nigel Ipinson
Phil Coxon
Stuart Kershaw
Matthew Vaughan
Jimmy Taylor
Chuck Sabo
著名使用楽器
Mellotron
Fairlight CMI
E-mu Emulator
Sequential Circuits Prophet-5
Korg Micro-Preset

オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク (Orchestral Manoeuvres in the Dark) は、イギリスシンセポップ・デュオである。略称はOMD

バイオグラフィー

1975年にイギリス・リヴァプールで、学生時代から友人だったアンディ・マクラスキーポール・ハンフリースの2人が、ドイツのクラフトワークに強い影響を受けて、デュオを結成。当時3台のラジオとテレビから録音したノイズ、ベースやギター、エコーユニットなどを使い、最初の曲を録音する。この時につくった曲のタイトルが"Orchestral Manoeuvres in the Dark"(「暗闇で演奏するオーケストラ団」という名)だったことからこの名を気に入り、当時隆盛を極めていたニューウェーブのシンセポップ・ユニットとして、当時新興レコード会社だったヴァージン・レコードから1979年にデビューする。

1980年にイギリスで"Enola Gay"(日本語題、エノラ・ゲイの悲劇)がヒットする。この曲は日本でテレビ朝日で放送されていた「CNNデイウォッチ」のテーマ曲として使われたことでも知られた。また同年"Maid Of Orleans"(日本語題、オルレアンの少女)もヒットし、イギリスで着実にヒットを飛ばし続ける。1985年にはMTVを通じて、その旋風がアメリカにも飛び火し、"SECRET"(日本語題、シークレット)[1]が全米シングルチャートのTOP100にチャートインすると、同年"So In Love"(日本語題、ソー・イン・ラヴ)で全米シングルチャートのTOP40入りを果たす。翌年1986年には"If You Leave"(日本語題、イフ・ユー・リーブ)[2]が全米シングルチャートのTOP10ヒットとなり、この他にも"Forever(Live and Die)"(日本語題、リブ・アンド・ダイ)も全米TOP40ヒットとなり、これらの曲を収録したアルバム『CRUSH』と『THE PACFIC AGE』の2枚はプラチナムに輝いた。またこの間にワールド・ツアーを敢行し、1984年と1987年には日本で来日公演もおこなっている。

1988年にはベスト盤『THE BEST OF O.M.D』リリースに際し、新曲"Dreaming"(日本語題、ドリーミング)をシングルカット。これも全米シングルチャートのTOP20に入るヒットとなるも、ここで活動は一旦小休止状態に。これを境にアメリカでの人気は衰えたが、1993年にはバリー・ホワイトの「愛のテーマ」をサンプリングした"Dream Of Me"を本国でヒットさせている。1996年にはアルバム『Universal』を発表し復活するも、その後再び長い活動休止期間に入っている(なおその間の2008年にLIVE盤『Architecture & Morality and More』をリリースしている)。

2010年にアンディ・マクラスキーポール・ハンフリースの2人による14年ぶりの復活作『History of Modern』がリリースされた。

影響・その他

前出の通り、クラフトワークに強い影響を受けており、LIVEでは"Neon Lights"(クラフトワークが1978年にリリースしたアルバム『人間解体』に収録)をカヴァーするなどその影響は大きい。 一般受けするポップフォーマットの音楽も発表しているが、1982年にリリースされたアルバム『Dazzle Ships』等には実験的な色合いも強く残されている。

2008年発表のLIVE盤『Architecture&Morality』に収録の"Joan of Arc (Maid of Orleans)"は、ドイツのバンド「グレゴリアン(Gregorian)」によってグレゴリア聖歌風にアレンジを施されたものが、テレビ朝日で2005年から2009年3月まで月曜深夜に放送されていた「国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉」で、エンディングテーマとして使用されていた。このアルバムは2007年にリリースされた「Masters Of Chant:Chapter 6」の日本国内盤のボーナストラックとして、同番組のオープニングテーマ曲であるヤズーOnly Youと共に収録されている。

ディスコグラフィー

スタジオアルバム(ちなみにアルバムのジャケットの大半は網目模様である)

  • Orchestral Manoeuvres in the Dark 1980年(日本語題:エレクトロニック・ファンタジー)
  • Organisation 1980年(日本語題:エノラ・ゲイの悲劇)
  • Architecture&Morality 1981年(日本語題:安息の館)
  • Dazzle Ships 1983年
  • Junk Culture 1984年
  • Crush 1985年
  • The Pacific Age 1986年
  • Sugar Tax 1991年
  • Liberator 1993年
  • Universal 1996年
  • History of Modern 2010年※再結成後の最初のオリジナルアルバム。
  • English Electric 2013年(日本語題:電気仕掛けの英吉利人)

ライブアルバム

  • Peel Sessions 1979–1983 2000年
  • Architecture&Morality 2008年
  • The History of Modern Tour - Live in Berlin 2011年

脚注

  1. ^ 日本では、当時YAMAHAから発売されていたスクーター、box'n(ボクスン)のCMソングに使われた。
  2. ^ 当時公開中の映画『プリティ・イン・ピンク』のサウンドトラック盤にも収録された。

外部リンク