「六角数」の版間の差分

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:H<sub>1</sub> = 1 , H<sub>n+1</sub> = H<sub>n</sub> + 4n + 1
:H<sub>1</sub> = 1 , H<sub>n+1</sub> = H<sub>n</sub> + 4n + 1
が導かれる。よって六角数の式は
が導かれる。よって六角数の式は
:<math>H_n = H_1 + \sum_{k=1}^{n-1} (4k + 1) = n(2n-1) \quad (n \ge 2)</math><br>
:<math>H_n = H_1 + \sum_{k=1}^{n-1} (4k + 1) = n(2n-1) \quad (n \geqq 2)</math><br>
これは ''n'' = 1 のときも成り立つ。六角数を小さいものから順に列記すると
これは ''n'' = 1 のときも成り立つ。六角数を小さいものから順に列記すると
:[[1]], [[6]], [[15]], [[28]], [[45]], [[66]], [[91]], [[120]], [[153]], [[190]], [[231]], [[276]], [[325]], [[378]], [[435]], [[496]], [[561]], [[630]], [[703]], [[780]], [[861]], [[946]], …({{OEIS|A384}})
:[[1]], [[6]], [[15]], [[28]], [[45]], [[66]], [[91]], [[120]], [[153]], [[190]], [[231]], [[276]], [[325]], [[378]], [[435]], [[496]], [[561]], [[630]], [[703]], [[780]], [[861]], [[946]], …({{OEIS|A384}})
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ただし1791よりも大きな自然数は4つの六角数の和で表すことができ、十分に大きい自然数は3つの六角数の和で表すことができる。6つの六角数が必要な数は[[11]]と[[26]]の二つのみで次のような和の形で表される。11=1+1+1+1+1+6 、26=1+1+6+6+6+6
ただし1791よりも大きな自然数は4つの六角数の和で表すことができ、十分に大きい自然数は3つの六角数の和で表すことができる。6つの六角数が必要な数は[[11]]と[[26]]の二つのみで次のような和の形で表される。11=1+1+1+1+1+6 、26=1+1+6+6+6+6


六角数の[[逆数]]の[[総和]]は
六角数の[[逆数]]の[[総和]]は以下のようになる。{{math|ln}}は[[自然対数]]とする。
:<math>\begin{align} \sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n(2n-1)} &= 2\sum_{n=1}^{\infty} \left(\frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n} \right)\\ &= 2 \left(\left(\frac{1}{1} - \frac{1}{2}\right)+ \left(\frac{1}{3} - \frac{1}{4} \right) + \cdots \right)\\ &= 2 \ln{2}\\
:<math>\begin{align} \sum_{k=1}^{\infty} \frac{1}{k(2k-1)} &= \lim_{n \to \infty}2\sum_{k=1}^{n} \left(\frac{1}{2k-1} - \frac{1}{2k} \right)\\ &= \lim_{n \to \infty}2\sum_{k=1}^{n} \left(\frac{1}{2k-1} + \frac{1}{2k} - \frac{1}{k} \right)\\ &= 2 \lim_{n \to \infty}\left(\sum_{k=1}^{2n}\frac{1}{k} - \sum_{k=1}^{n}\frac{1}{k}\right)\\ &= 2 \lim_{n \to \infty}\sum_{k=1}^{n}\frac{1}{n+k} \\ &= 2 \lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}\frac{1}{1+\frac{k}{n}}\\ &= 2 \int_{0}^{1}\frac{1}{1+x}dx \\ &= 2 [ \ln(1+x) ]_{0}^{1} \\ &= 2 \ln{2}\\
& \approx{1.386294}\cdots\\
& \approx{1.386294}\cdots\\
\end{align}</math>
\end{align}</math>


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
{{Div col}}
* [[多角数]]
* [[三角数]]
*[[三角数]]
*[[多角数]]
{{Div col end}}


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==

2018年5月11日 (金) 16:13時点における版

六角数(ろっかくすう、hexagonal number)とは多角数の一種で、正六角形の形に点を下図のように並べたとき、図に含まれる点の総数にあたる自然数である。六角数は無数にあり、そのなかでは1が最も小さい。4で割ると1余る整数を1から小さい順に足した数と定義してもよい。例:6(=1+5)、15(=1+5+9)、120(=1+5+9+13+17+21+25+29)

1 6 15 28
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n番目の六角数を Hn とすると上図より

H1 = 1 , Hn+1 = Hn + 4n + 1

が導かれる。よって六角数の式は


これは n = 1 のときも成り立つ。六角数を小さいものから順に列記すると

1, 6, 15, 28, 45, 66, 91, 120, 153, 190, 231, 276, 325, 378, 435, 496, 561, 630, 703, 780, 861, 946, …(オンライン整数列大辞典の数列 A384

となる。

n番目の六角数は2n-1番目(すなわち奇数番目)の三角数に等しい。ゆえに全ての六角数は三角数でもある。

また偶数完全数は全て奇数番目の三角数でもあるので、知られている完全数は全て六角数でもある。この偶数の六角数は 2n(4n-1) で表すことができる。この偶数の六角数は

6, 28, 66, 120, 190, 276, 378, 496, 630, 780, 946,…である。(オンライン整数列大辞典の数列 A014635

六角数は1から順に奇数偶数が交互に現れる。また1以外の六角数は全て合成数である。

全ての自然数は高々6つの六角数ので表すことができる(→多角数定理)。 ただし1791よりも大きな自然数は4つの六角数の和で表すことができ、十分に大きい自然数は3つの六角数の和で表すことができる。6つの六角数が必要な数は1126の二つのみで次のような和の形で表される。11=1+1+1+1+1+6 、26=1+1+6+6+6+6

六角数の逆数総和は以下のようになる。ln自然対数とする。

関連項目

外部リンク

  • Weisstein, Eric W. "Hexagonal Number". mathworld.wolfram.com (英語).