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'''アンドレアス・エシュバッハ'''(Andreas Eschbach、[[1959年]][[9月15日]] - )は、[[ドイツ]]の[[サイエンス・フィクション|SF]]作家。男性。ドイツ南部の[[バーデン=ヴュルテンベルク州]][[ウルム]]生まれ。シュトゥットガルト大学航空宇宙工学科卒。
'''アンドレアス・エシュバッハ'''(Andreas Eschbach、[[1959年]][[9月15日]] - )は、[[ドイツ]]の[[サイエンス・フィクション|SF]]作家。男性。ドイツ南部の[[バーデン=ヴュルテンベルク州]][[ウルム]]生まれ。[[シュトゥットガルト大学]][[航空宇宙工学]]科卒。


1995年に初の長編を発表して以来、ドイツの主要SF賞である{{仮リンク|ドイツSF大賞|de|Deutscher Science Fiction Preis}}と{{仮リンク|クルト・ラスヴィッツ賞|de|Kurd-Laßwitz-Preis}}をどちらも複数回受賞。SFと冒険小説を融合させた作風で高く評価され、その作品はドイツ語圏のみならずヨーロッパの諸言語に翻訳され各地で人気を博している。
1995年に初の長編を発表して以来、ドイツの主要SF賞である{{仮リンク|ドイツSF大賞|de|Deutscher Science Fiction Preis}}と{{仮リンク|クルト・ラスヴィッツ賞|de|Kurd-Laßwitz-Preis}}をどちらも複数回受賞。SFと[[冒険小説]]を融合させた作風で高く評価され、その作品は[[ドイツ語]]圏のみならずヨーロッパの諸言語に[[翻訳]]され各地で人気を博している。


== 略歴 ==
== 略歴 ==
大学卒業後はコンピュータ・コンサルタント会社を経営。1995年、初の長編小説『毛髪絨毯編み』(未訳 Die Haarteppichknüpfer)を発表。この作品は翌年、{{仮リンク|ドイツSFクラブ|de|Science Fiction Club Deutschland}}(Science Fiction Club Deutschland、略称SFCD)が選考するドイツSF大賞を受賞した。
大学卒業後は[[コンピュータ]][[コンサルタント]]会社を経営。1995年、初の長編小説『毛髪絨毯編み』(未訳 Die Haarteppichknüpfer)を発表。この作品は翌年、{{仮リンク|ドイツSFクラブ|de|Science Fiction Club Deutschland}}(Science Fiction Club Deutschland、略称SFCD)が選考するドイツSF大賞を受賞した。


1996年に専業作家となる。1996年、近未来の日本の宇宙ステーションで起こった殺人事件とそれに端を発する陰謀を描いた長編第2作『ソーラーステーション』(未訳 Solarstation)を発表。この作品と、1998年発表の長編第3作『イエスのビデオ』、2004年発表の長編"Der Letzte seiner Art"(未訳)の3作品はドイツSF大賞およびクルト・ラスヴィッツ賞の二冠に輝いている<ref>ドイツSF大賞とクルト・ラスヴィッツ賞の二冠作品で日本語訳のあるものはエシュバッハの『イエスのビデオ』のほかに、[[フランク・シェッツィング]]の『[[深海のYrr]](イール)』がある。</ref>。クルト・ラスヴィッツ賞はドイツ語圏のSF創作の先駆者である[[クルト・ラスヴィッツ]](1848-1910)の名を冠した賞で、ドイツ内外のSF専門家が選考を務める。
1996年に専業作家となる。1996年、近未来の日本の[[宇宙ステーション]]で起こった殺人事件とそれに端を発する[[陰謀]]を描いた長編第2作『ソーラーステーション』(未訳 Solarstation)を発表。この作品と、1998年発表の長編第3作『イエスのビデオ』、2004年発表の長編"Der Letzte seiner Art"(未訳)の3作品はドイツSF大賞およびクルト・ラスヴィッツ賞の二冠に輝いている<ref>ドイツSF大賞とクルト・ラスヴィッツ賞の二冠作品で日本語訳のあるものはエシュバッハの『イエスのビデオ』のほかに、[[フランク・シェッツィング]]の『[[深海のYrr]](イール)』がある。</ref>。クルト・ラスヴィッツ賞はドイツ語圏のSF創作の先駆者である[[クルト・ラスヴィッツ]](1848-1910)の名を冠した賞で、ドイツ内外のSF専門家が選考を務める。


エシュバッハはその後もドイツのSF賞を複数回受賞。また国外ではフランスの{{仮リンク|イマジネール大賞|fr|Grand prix de l'Imaginaire}}(旧称 フランスSF大賞)やベルギーの{{仮リンク|ボブ・モラーヌ賞|fr|Prix Bob-Morane}}も複数回受賞している。日本では、2003年に翻訳出版された『イエスのビデオ』が早川書房の『[[SFが読みたい!]]』で第10位にランクインした。
エシュバッハはその後もドイツのSF賞を複数回受賞。また国外ではフランスの{{仮リンク|イマジネール大賞|fr|Grand prix de l'Imaginaire}}(旧称 フランスSF大賞)やベルギーの{{仮リンク|ボブ・モラーヌ賞|fr|Prix Bob-Morane}}も複数回受賞している。日本では、2003年に翻訳出版された『イエスのビデオ』が[[早川書房]]の『[[SFが読みたい!]]』で第10位にランクインした。


[[宇宙英雄ペリー・ローダン]]シリーズの執筆にも参加。また、一般向けのSF小説以外に児童・ヤングアダルト向けのSF小説も執筆している。日本では2002年発表の『パーフェクトコピー』が翻訳出版されている。
[[宇宙英雄ペリー・ローダン]]シリーズの執筆にも参加。また、一般向けのSF小説以外に児童・[[ヤングアダルト]]向けのSF小説も執筆している。日本では2002年発表の『パーフェクトコピー』が翻訳出版されている。


== 主な受賞歴 ==
== 主な受賞歴 ==
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* [http://www.andreaseschbach.com/ アンドレアス・エシュバッハ公式サイト](ドイツ語)
* [http://www.andreaseschbach.com/ アンドレアス・エシュバッハ公式サイト](ドイツ語)
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2012年11月15日 (木) 08:45時点における版

アンドレアス・エシュバッハ
Andreas Eschbach
誕生 (1959-09-15) 1959年9月15日(64歳)
ドイツの旗 ドイツ ウルム
職業 小説家
言語 ドイツ語
ジャンル サイエンス・フィクション
主な受賞歴 ドイツSF大賞
クルト・ラスヴィッツ賞
ウィキポータル 文学
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アンドレアス・エシュバッハ(Andreas Eschbach、1959年9月15日 - )は、ドイツSF作家。男性。ドイツ南部のバーデン=ヴュルテンベルク州ウルム生まれ。シュトゥットガルト大学航空宇宙工学科卒。

1995年に初の長編を発表して以来、ドイツの主要SF賞であるドイツSF大賞ドイツ語版クルト・ラスヴィッツ賞をどちらも複数回受賞。SFと冒険小説を融合させた作風で高く評価され、その作品はドイツ語圏のみならずヨーロッパの諸言語に翻訳され各地で人気を博している。

略歴

大学卒業後はコンピュータコンサルタント会社を経営。1995年、初の長編小説『毛髪絨毯編み』(未訳 Die Haarteppichknüpfer)を発表。この作品は翌年、ドイツSFクラブドイツ語版(Science Fiction Club Deutschland、略称SFCD)が選考するドイツSF大賞を受賞した。

1996年に専業作家となる。1996年、近未来の日本の宇宙ステーションで起こった殺人事件とそれに端を発する陰謀を描いた長編第2作『ソーラーステーション』(未訳 Solarstation)を発表。この作品と、1998年発表の長編第3作『イエスのビデオ』、2004年発表の長編"Der Letzte seiner Art"(未訳)の3作品はドイツSF大賞およびクルト・ラスヴィッツ賞の二冠に輝いている[1]。クルト・ラスヴィッツ賞はドイツ語圏のSF創作の先駆者であるクルト・ラスヴィッツ(1848-1910)の名を冠した賞で、ドイツ内外のSF専門家が選考を務める。

エシュバッハはその後もドイツのSF賞を複数回受賞。また国外ではフランスのイマジネール大賞フランス語版(旧称 フランスSF大賞)やベルギーのボブ・モラーヌ賞フランス語版も複数回受賞している。日本では、2003年に翻訳出版された『イエスのビデオ』が早川書房の『SFが読みたい!』で第10位にランクインした。

宇宙英雄ペリー・ローダンシリーズの執筆にも参加。また、一般向けのSF小説以外に児童・ヤングアダルト向けのSF小説も執筆している。日本では2002年発表の『パーフェクトコピー』が翻訳出版されている。

主な受賞歴

  • ドイツSF大賞ドイツ語版
    • 1996年 – 長編部門 (Die Haarteppichknüpfer)
    • 1997年 – 長編部門 (Solarstation)
    • 1998年 – 短編部門 (Die Wunder des Universums)
    • 1999年 – 長編部門 (『イエスのビデオ』 Das Jesus Video)
    • 2004年 – 長編部門 (Der Letzte seiner Art)
  • クルト・ラスヴィッツ賞
    • 1997年 – 長編部門 (Solarstation)
    • 1999年 – 長編部門 (『イエスのビデオ』 Das Jesus Video)
    • 2000年 – 長編部門 (Kelwitts Stern)
    • 2002年 – 長編部門 (Quest)
    • 2004年 – 長編部門 (Der Letzte seiner Art)
    • 2008年 – 長編部門 (Ausgebrannt)
    • 2009年 – 短編部門 (Survival-Training)
    • 2010年 – 長編部門 (Ein König für Deutschland)
    • 2012年 – 長編部門 (Herr aller Dinge)

日本語訳作品

一般向けSF小説

児童・ヤングアダルト向けSF小説

脚注

  1. ^ ドイツSF大賞とクルト・ラスヴィッツ賞の二冠作品で日本語訳のあるものはエシュバッハの『イエスのビデオ』のほかに、フランク・シェッツィングの『深海のYrr(イール)』がある。

参考文献

  • アンドレアス・エシュバッハ『イエスのビデオ』(2003年2月、早川書房) 訳者あとがき(平井吉夫) - 未訳作品の日本語タイトルはこれに従った

外部リンク