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2011年10月17日 (月) 22:38時点における版
走光性(そうこうせい、Phototaxis)は走性の一つで、生物が光刺激に反応して移動することである。例えば植物の光屈性では、光の方向を向くことでより効果的に光合成を行うことができるようになる。走光性のうち、光のある方向に近づくような行動は正の走光性、光から避けるような行動は負の走光性ということもある。
概要
走光性を持つ生物の例としては、花を太陽の方向にむけるひまわりや先に挙げた植物の他、蛾やハエなどがある。また、微生物のテトラヒメナやユーグレナなども正の走光性を持つ。逆にミミズなどは負の走光性をもつ。
ユーグレナは光合成をおこなうため、光のある方向へ移動する能力があることは適応的である。また地中に生活するミミズの場合は、光がある方向は地表面であるので、生存に適さない地表に出ないために負の走光性をもつと考えられている。
蛾などの夜行性昆虫が正の走光性を持つことは、矛盾ないし、無意味であるように思われるが、これは本来は適応的な意味を持っているものである。この場合は、夜に月の光を頼りに飛行する際に、光に対して一定の角度を保って飛翔することで、地表から一定の高度で飛翔することができるようになっていたものと考えられる。これは月の光が平行光線であるから有効である。ところが、人工光の場合、光源から光が放射状に出る。これに対して体を一定角度に保って飛翔すると、らせん軌道を描きながら光源へと近づく結果になるのである。