「エピメーテウス」の版間の差分
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「エピメーテウス」とは[[ギリシア語]]で epi(後の)+ metheus (知恵)という意味であり、現代日本語の「下種の後知恵」という慣用句が示すとおり、行動し失敗した後で、ああしていれば良かったと後悔する者の意である。兄プロメーテウスが、「先の知恵」すなわち「先見の明を持つ・行動する前に熟慮する」という意味であるのと対比的な名である。 |
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2011年7月21日 (木) 14:41時点における版
エピメーテウス(古典ギリシア語:’Επιμηθεύς)は、ギリシア神話に登場する神で、ティーターンのひとりである。プロメーテウスの弟で、ヘーシオドスが『仕事と日』において、対比的に神話を語っている。
日本語では、エピメテウスとも呼ぶ。
概説
名前の意味
「エピメーテウス」とはギリシア語で epi(後の)+ metheus (知恵)という意味であり、現代日本語の「下種の後知恵」という慣用句が示すとおり、行動し失敗した後で、ああしていれば良かったと後悔する者の意である。兄プロメーテウスが、「先の知恵」すなわち「先見の明を持つ・行動する前に熟慮する」という意味であるのと対比的な名である。
家系
イーアペトスとクリュメネー(またはアシアー)の息子とされる。アトラース・プロメーテウス・メノイティオスの兄弟でティーターンの血族に連なる。
人物・エピソード
彼の兄弟は、皆ゼウスに反逆して敗れ、過酷な責め苦を受けたティーターンの戦士達だが、エピメーテウスは愚鈍であったとされ、特にゼウスと敵対したという説話は伝えられていない。
愚鈍な理由として有名なのは、「自身の能力を他の兄弟に奪われた」などである。しかし、兄のプロメーテウスの巻き添えになる形で、結局はゼウスに煮え湯を飲まされる事となる。
それに関しての神話は以下の通りである。すなわち、プロメーテウスがゼウスから火を盗んで人類に与えた後、ゼウスは人類が神々より強くなるのを恐れ、人類に厄災をもたらそうと謀った。そのためヘーパイストスに美女パンドーラーを作らせ、エピメーテウスに贈り物として与えた。
プロメーテウスはエピメーテウスに警告したが、エピメーテウスは聞かず、パンドーラーを妻とした。のちにパンドーラーはゼウスから与えられた壺(箱とする説もある)を開け、その中にあった厄災を解き放ったという。これがいわゆるパンドラの箱である。
ただし、エピメーテウスとパンドーラーの夫婦自身は厄災を免れ、その後起きた大洪水をも生き延び、末永く仲睦まじく暮らしている。
関連項目