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|家名=越智氏 |
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|本姓=[[越智氏|越智]][[宿禰]] |
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|家祖=[[越智王]]？<br/>（[[孝霊天皇]]の第 3[[皇子]] [[伊予皇子]]の第 3[[王子]]）？ |
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'''越智氏'''（おちし）とは、[[古代]][[日本]]の[[伊予国]]（[[愛媛県]]）の[[豪族]]の一つ。[[大和国]]にも越智氏（[[清和源氏]]頼親流）がある。伊予守輩出や、[[南海道]]の発展から伊予越智氏と関係があったとする説もあるが、立証無く関係性があったかは不明。 |
'''越智氏'''（おちし）とは、[[古代]][[日本]]の[[伊予国]]（[[愛媛県]]）の[[豪族]]の一つ。[[大和国]]にも越智氏（[[清和源氏]]頼親流）がある。伊予守輩出や、[[南海道]]の発展から伊予越智氏と関係があったとする説もあるが、立証無く関係性があったかは不明。 |
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== 概要 == |
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越智氏は越智郷（現在の[[今治市]]国分付近）が出自とされる。[[5世紀]]後半に近畿政権の[[国造|国造制]]により、現在の愛媛中東部に五国造が行なわれ、地域の支配者が任じられた。その内一つ「物部大新河」の孫「小市国造小致」が越智氏の始まりとされている。『[[国造本紀]]』 |
越智氏は越智郷（現在の[[今治市]]国分付近）が出自とされる。[[5世紀]]後半に近畿政権の[[国造|国造制]]により、現在の愛媛中東部に五国造が行なわれ、地域の支配者が任じられた。その内一つ「物部大新河」の孫「小市国造小致」が越智氏の始まりとされている。『[[国造本紀]]』 |
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越智氏人物として初めて史上に登場するのは、越智郡大領の先祖である越智[[直]]（おちのあたい）である。[[白村江の戦い]]で捕虜になったが、[[観音菩薩]]の霊験により無事帰還することができ、観音菩薩を奉じて寺を建てたという話が[[日本現報善悪霊異記|日本霊異記]]に載せられている。支配力が低下する中、[[仏教]]によって在地支配を再構築しようとした様子が伺われる。（建立された古代寺院跡の場所は不明。） |
越智氏人物として初めて史上に登場するのは、越智郡大領の先祖である越智[[直]]（おちのあたい）である。[[白村江の戦い]]で捕虜になったが、[[観音菩薩]]の霊験により無事帰還することができ、観音菩薩を奉じて寺を建てたという話が[[日本現報善悪霊異記|日本霊異記]]に載せられている。支配力が低下する中、[[仏教]]によって在地支配を再構築しようとした様子が伺われる。（建立された古代寺院跡の場所は不明。） |
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伊予史上では、[[神護景雲]]元年（[[767年]]）に献物により叙位された越智郡大領の「越智直飛鳥麻呂」と「越智直国益」が最初である。[[天暦]]2年([[948年]])には伊予国から海賊平定の功により「[[越智用忠]]」への叙位が認められており[[承平天慶の乱]]で政府軍側に立って戦ったことがわかる。[[永延]]元年（[[987年]]）東三条第で相撲があり、[[越智常世]]が伊予より助手として参加するなど、その後も史上には登場するものの、越智為保を伊予追捕使に任命[[長保]]4年（[[1002年]]）以降、越智氏が伊予の表舞台に登場することはない。 |
伊予史上では、[[神護景雲]]元年（[[767年]]）に献物により叙位された越智郡大領の「越智直飛鳥麻呂」と「越智直国益」が最初である。[[天暦]]2年([[948年]])には[[伊予国]]から海賊平定の功により「[[越智用忠]]」への叙位が認められており[[承平天慶の乱]]で政府軍側に立って戦ったことがわかる。[[永延]]元年（[[987年]]）[[東三条第]]で[[相撲]]があり、[[越智常世]]が伊予より助手として参加するなど、その後も史上には登場するものの、越智為保を伊予追捕使に任命[[長保]]4年（[[1002年]]）以降、越智氏が伊予の表舞台に登場することはない。 |
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[[寛仁]]2年（[[1018年]]）に、伊予守「[[源頼光]]」が「[[藤原道長]]」に土御門殿の家具一切を献上したとあり、11.[[12世紀]]から国営支配の実権を握っていたのは[[在庁官人]]と呼ばれた地方豪族だったことからも、[[源氏]]は伊予守時代に越智氏と何らかの関係性が考えられ、[[源頼光]]が[[清和源氏]]三代目で、異母弟に[[源頼親]]が居ることや、越智氏のその後が表立って伊予で確認出来ない時期的なことからも、活躍の場を大和に移したとしても不思議ではない。 |
[[寛仁]]2年（[[1018年]]）に、[[伊予国|伊予守]]「[[源頼光]]」が「[[藤原道長]]」に[[土御門殿]]の家具一切を献上したとあり、11.[[12世紀]]から国営支配の実権を握っていたのは[[在庁官人]]と呼ばれた地方豪族だったことからも、[[源氏]]は伊予守時代に越智氏と何らかの関係性が考えられ、[[源頼光]]が[[清和源氏]]三代目で、異母弟に[[源頼親]]が居ることや、越智氏のその後が表立って伊予で確認出来ない時期的なことからも、活躍の場を大和に移したとしても不思議ではない。 |
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== 関連項目 == |
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*[[物部氏]] |
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*[[高市氏]] |
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*[[新居氏]] |
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*別宮氏 |
* 別宮氏 |
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*[[河野氏]] |
* [[河野氏]] |
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*[[伊予橘氏]] |
* [[伊予橘氏]] |
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== 参考文献 == |
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愛媛県の歴史ー県史38（山川出版社、2003年） ISBN 4-634-32380-X |
* 愛媛県の歴史ー県史38（[[山川出版社]]、[[2003年]]） ISBN 4-634-32380-X |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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*[http://www17.ocn.ne.jp/~kanada/1234-7-15.html 越智氏考] |
* [http://www17.ocn.ne.jp/~kanada/1234-7-15.html 越智氏考] |
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*[http://www2.harimaya.com/sengoku/html/oti_k.html 武家家伝＿越智氏] |
* [http://www2.harimaya.com/sengoku/html/oti_k.html 武家家伝＿越智氏] |
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[[category:日本の氏族|おち]] |
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2011年3月25日 (金) 03:08時点における版
| 越智氏 | |
|---|---|
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| 本姓 | 越智宿禰 |
| 家祖 |
越智王？ （孝霊天皇の第 3皇子 伊予皇子の第 3王子）？ |
| 種別 | 皇別？ |
| 出身地 | 伊予国越智郷 |
| 主な根拠地 | 伊予国越智郷 ほか |
| 凡例 / Category:日本の氏族 | |
越智氏（おちし）とは、古代日本の伊予国（愛媛県）の豪族の一つ。大和国にも越智氏（清和源氏頼親流）がある。伊予守輩出や、南海道の発展から伊予越智氏と関係があったとする説もあるが、立証無く関係性があったかは不明。
概要
越智氏は越智郷（現在の今治市国分付近）が出自とされる。5世紀後半に近畿政権の国造制により、現在の愛媛中東部に五国造が行なわれ、地域の支配者が任じられた。その内一つ「物部大新河」の孫「小市国造小致」が越智氏の始まりとされている。『国造本紀』 8世紀初頭には、律令制により十四郡に増え「小市国造小致」が「越智郡里」となり、そこへ伊予の国府や国分寺が置かれた。『和名類聚抄』 越智氏と国府の関係において、越智氏が元々在地豪族だったとする説もある。律令制国府の場所については国分寺近辺に見当をつけ発掘調査も一部されたが確定には至らなかった。
越智氏人物として初めて史上に登場するのは、越智郡大領の先祖である越智直（おちのあたい）である。白村江の戦いで捕虜になったが、観音菩薩の霊験により無事帰還することができ、観音菩薩を奉じて寺を建てたという話が日本霊異記に載せられている。支配力が低下する中、仏教によって在地支配を再構築しようとした様子が伺われる。（建立された古代寺院跡の場所は不明。）
伊予史上では、神護景雲元年（767年）に献物により叙位された越智郡大領の「越智直飛鳥麻呂」と「越智直国益」が最初である。天暦2年(948年)には伊予国から海賊平定の功により「越智用忠」への叙位が認められており承平天慶の乱で政府軍側に立って戦ったことがわかる。永延元年（987年）東三条第で相撲があり、越智常世が伊予より助手として参加するなど、その後も史上には登場するものの、越智為保を伊予追捕使に任命長保4年（1002年）以降、越智氏が伊予の表舞台に登場することはない。
寛仁2年（1018年）に、伊予守「源頼光」が「藤原道長」に土御門殿の家具一切を献上したとあり、11.12世紀から国営支配の実権を握っていたのは在庁官人と呼ばれた地方豪族だったことからも、源氏は伊予守時代に越智氏と何らかの関係性が考えられ、源頼光が清和源氏三代目で、異母弟に源頼親が居ることや、越智氏のその後が表立って伊予で確認出来ない時期的なことからも、活躍の場を大和に移したとしても不思議ではない。
河野氏の記した『予章記』などで語られることの多い越智氏だが、孝霊天皇の第三皇子伊予皇子の第三王子を祖とするなどの粉飾が加えられていたりと信憑性に乏しく、越智氏自体の歴史は分らないことが多い。一般に越智氏系譜は河野氏系譜と混同視されており、疑問を投げかける声は少なくない。
関連項目
参考文献
- 愛媛県の歴史ー県史38（山川出版社、2003年） ISBN 4-634-32380-X