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2010年8月18日 (水) 12:48時点における版
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姑息的治療(こそくてきちりょう)とは、対象とする疾患の根治を目指す治療以外の全ての医療行為を指す。「姑息的」とは「一時的な」という意味合いである。
語感が悪い(「姑息」という言葉が「ずるい」という意味に誤解されることが多い)ため、医師側が患者に対しこの言葉を用いて説明することはまず無いが、医学的資料・文献中や医療現場、医学生等の教育の場では通常用いられる言葉である。
概説
主に患者の苦痛の軽減や、一時的な症状改善などの目的で行われる治療のことである。
例えば、風邪の咳、熱などの症状に対して、解熱、咳止めなどの目的で総合感冒薬を処方することが、最も一般的に行なわれる姑息的治療である。
重症患者のケースでは根治的治療に入る前の下準備として適用される。姑息的治療によって生命が危ぶまれる状態から脱することを狙う。また、全身状態を改善させることで、自己治癒力を回復させ、結果として疾患の改善に繋げることを狙いとする場合もあり、姑息的治療をきっかけに(うまく自己治癒力が回復すれば、その自己治癒力により)原疾患が完治に至るケースも存在する。
また、ホスピスなどの終末期医療における、患者の苦痛軽減を目的とした医療行為も姑息的治療に含まれる。例えば、末期癌患者に対するモルヒネの投与などである。
姑息的治療の種類
- 姑息手術:主に疼痛等の症状を低減する目的で行われる、根治を目的としない手術の全て。
- 風邪症候群に対する内服処方:解熱、咳止めなどの症状改善を目的とする。検査で原因菌を特定した上での、効果のある抗生物質等の抗菌剤の処方は「根治的治療」と分類される。