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'''サーチライト'''(searchlight)は、[[照明]]器具の一種で、特定の方向に強力な[[光線]](ほぼ平行光線)を投射するための反射体を有する装置である。また通常、回転式の架台に搭載されている。
'''サーチライト'''(searchlight)は、[[照明]]器具の一種で、特定の方向に強力な[[光線]](ほぼ平行光線)を投射するための反射体を有する装置である。また通常、回転式の架台に搭載されている。
日本では、海軍が'''探照灯'''、陸軍は'''照空灯'''と呼称した。
日本では、海軍が'''探照灯'''、陸軍は'''照空灯'''と呼称した。
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2010年6月30日 (水) 11:32時点における版

サーチライト(searchlight)は、照明器具の一種で、特定の方向に強力な光線(ほぼ平行光線)を投射するための反射体を有する装置である。また通常、回転式の架台に搭載されている。 日本では、海軍が探照灯、陸軍は照空灯と呼称した。

軍事利用

サーチライト(探照灯)の軍事利用は、19世紀後半に始まった。戦艦や大型船は、攻撃してくる魚雷艇を発見するためにサーチライトを搭載していた。 日露戦争では、夜間戦闘に備えて多くの沿岸砲台にサーチライトが設置されていた。

第一次世界大戦においては、夜間戦闘の機会を増やす「人工の月光」を作るために用いられた。この「人工の月光」は、J.F.C.フラー将軍(Gen. J.F.C. Fuller)によって発明された。

第二次世界大戦においても夜間の爆撃に対する防御手段として広く使われた。最新技術としてレーダーが存在したものの、サーチライトは目視による早期警戒のため、また対空砲の射手がターゲットとする航空機を照らすために用いられた。爆撃機は機動性が悪く、爆撃コースに入ったら回避運動ができない。そのため照射された光から脱することができず、戦闘機高射砲の格好の的となった。また強い光には、爆撃機の光学爆撃照準器を使用不能にする効果もあった。

弱点は点灯中は光源が非常に目立つために照射されていない敵からほぼ確実に集中攻撃を受けることである。ただしこれを逆手にとって照射をおとりとして使うこともあったとされる。

民生用途

日本では、刑務所や発電施設など主要公共施設の警備用のほか、パチンコ店やラブホテルの目印として使用していることがある。後者については光害と呼べるほど強力なものも存在し、特定の地域で問題となっている。

環境省策定の『光害対策ガイドライン』[1]では、サーチライトの広告利用を原則として許容していない。このガイドラインそのものには法的拘束力はないものの、岡山県美星町の例をはじめとして、条例によりサーチライトの広告利用を規制する動きが広がりつつある。

脚注

  1. ^ 光害対策ガイドライン

関連項目

外部リンク