「ローソク足チャート」の版間の差分

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'''ローソク足'''(ローソクあし)は、[[株価]]などの相場の値動きを時系列に沿って[[罫線表|図表]]として表す手法の一つである。単位期間を定め、単位期間中に初めに付いた値段を'''始値'''、最後に付いた値段を'''終値'''、最も高い値段を'''高値'''、最も安い値段を'''安値'''とし、この四種の値段('''四本値''')を[[ろうそく|ローソク]]と呼ばれる一本の棒状の図形に作図し、時系列に沿って並べてグラフとしたものである。
'''ローソク足'''(ローソクあし)は、[[株価]]などの相場の値動きを時系列に沿って[[罫線表|図表]]として表す手法の一つである。単位期間を定め、単位期間中に初めに付いた値段を'''始値'''、最後に付いた値段を'''終値'''、最も高い値段を'''高値'''、最も安い値段を'''安値'''とし、この四種の値段('''四本値''')を[[ろうそく|ローソク]]と呼ばれる一本の棒状の図形に作図し、時系列に沿って並べてグラフとしたものである。


ローソクには、始値よりも終値が高い'''陽線'''(ようせん)と、始値よりも終値が安い'''陰線'''(いんせん)の2種類がある。古くは陽線が赤、陰線が黒で書き表されていた事、値段が上ると明るい印象があり、下がると暗い印象がある事、相場の動きを[[陰陽道]]に絡めて考えた事などから陽線・陰線の名が付いている。相場に関する印刷物が刊行されるようになった際、コストの高いカラー印刷を嫌って陽線を白抜きの四角形、陰線を黒く塗りつぶした四角形で表示する様に変化し、現在では黒と白で表示するのが暗黙の了解となっている。
ローソクには、始値よりも終値が高い'''陽線'''(ようせん)と、始値よりも終値が安い'''陰線'''(いんせん)の2種類がある。古くは陽線が赤、陰線が黒で書き表されていた事、値段が上ると明るい印象があり、下がると暗い印象がある事、相場の動きを[[陰陽道]]に絡めて考えた事などから陽線・陰線の名が付いている。相場に関する印刷物が刊行されるようになった際、コストの高いカラー印刷を嫌って陽線を白抜きの四角形、陰線を黒く塗りした四角形で表示する様に変化し、現在では黒と白で表示するのが暗黙の了解となっている。

図のように、始値と終値をローソク足の実体で、期間中の安値と高値はそこから伸びる'''ヒゲ'''で表現する。
なお、4つの値のうち、2つ(ないしそれ以上)が同じ値になると、ヒゲや実体のない変則的なローソク足になる。


図のように、始値と終値をローソク足の実体で、期間中の安値と高値はそこから伸びる'''ヒゲ'''で表現する。なお、4つの値のうち、2つ(ないしそれ以上)が同じ値になると、ヒゲや実体のない変則的なローソク足になる。


ローソク一つあたりの期間が一日の場合は'''日足'''(ひあし)、一週間の場合は'''週足'''(しゅうあし)、一月の場合は'''月足'''(つきあし)、一年の場合は'''年足'''(ねんあし)と呼ぶ。
ローソク一つあたりの期間が一日の場合は'''日足'''(ひあし)、一週間の場合は'''週足'''(しゅうあし)、一月の場合は'''月足'''(つきあし)、一年の場合は'''年足'''(ねんあし)と呼ぶ。


ローソク足は[[江戸時代]]に[[出羽国]]の[[本間宗久]]が発案し、[[大阪]]・[[堂島]]の米取引で使われたという伝説が広く知られている。しかし、宗久が記したとされている著作に矛盾点や時代考証的に疑念を持たざるを得ない点が多々あるため、宗久が発案者という説には疑問がたれている。今では日本国内だけでなく、外でも用いられる。
ローソク足は[[江戸時代]]に[[出羽国]]の[[本間宗久]]が発案し、[[大阪]]・[[堂島]]の米取引で使われたという伝説が広く知られている。しかし、宗久が記したとされている著作に矛盾点や時代考証的に疑念を持たざるを得ない点が多々あるため、宗久が発案者という説には疑問がたれている。今では日本国内だけでなく、日本国外でも用いられる。


ローソク足は一般に[[移動平均線]]と一緒に描かれることが多い。またローソク足の下に[[出来高]]を表示することが多い。
ローソク足は一般に[[移動平均線]]と一緒に描かれることが多い。またローソク足の下に[[出来高]]を表示することが多い。
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2010年4月8日 (木) 17:04時点における版

ローソク足

ローソク足(ローソクあし)は、株価などの相場の値動きを時系列に沿って図表として表す手法の一つである。単位期間を定め、単位期間中に初めに付いた値段を始値、最後に付いた値段を終値、最も高い値段を高値、最も安い値段を安値とし、この四種の値段(四本値)をローソクと呼ばれる一本の棒状の図形に作図し、時系列に沿って並べてグラフとしたものである。

ローソクには、始値よりも終値が高い陽線(ようせん)と、始値よりも終値が安い陰線(いんせん)の2種類がある。古くは陽線が赤、陰線が黒で書き表されていた事、値段が上ると明るい印象があり、下がると暗い印象がある事、相場の動きを陰陽道に絡めて考えた事などから陽線・陰線の名が付いている。相場に関する印刷物が刊行されるようになった際、コストの高いカラー印刷を嫌って陽線を白抜きの四角形、陰線を黒く塗り潰した四角形で表示する様に変化し、現在では黒と白で表示するのが暗黙の了解となっている。

図のように、始値と終値をローソク足の実体で、期間中の安値と高値はそこから伸びるヒゲで表現する。なお、4つの値のうち、2つ(ないしそれ以上)が同じ値になると、ヒゲや実体のない変則的なローソク足になる。

ローソク一つあたりの期間が一日の場合は日足(ひあし)、一週間の場合は週足(しゅうあし)、一月の場合は月足(つきあし)、一年の場合は年足(ねんあし)と呼ぶ。

ローソク足は江戸時代出羽国本間宗久が発案し、大阪堂島の米取引で使われたという伝説が広く知られている。しかし、宗久が記したとされている著作に矛盾点や時代考証的に疑念を持たざるを得ない点が多々あるため、宗久が発案者という説には疑問が持たれている。今では日本国内だけでなく、日本国外でも用いられる。

ローソク足は一般に移動平均線と一緒に描かれることが多い。またローソク足の下に出来高を表示することが多い。

関連項目