「ハニカム構造」の版間の差分

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'''ハニカム構造'''(Honeycomb こうぞう)とは、[[六角形]]を並べる形で作られた構造のことである。ハニカムとは[[英語]]で「[[ハチ|蜂]]の[[巣]]」という意味であり、多くの蜂の巣がこのような形をしていることから名付けられた。
'''ハニカム構造'''(Honeycomb こうぞう)とは、[[六角形]]を並べる形で作られた構造のことである。ハニカムとは[[英語]]で「[[ハチ|蜂]]の[[巣]]」という意味であり、多くの蜂の巣がこのような形をしていることから名付けられた。

2008年5月23日 (金) 19:42時点における版

蜂の巣(巣板)

ハニカム構造(Honeycomb こうぞう)とは、六角形を並べる形で作られた構造のことである。ハニカムとは英語で「」という意味であり、多くの蜂の巣がこのような形をしていることから名付けられた。

概要

六角形三角形四角形は、や他の多角形と異なり、同一の形を隙間なく敷き詰められる形をしており、丈夫な構造を作ることができる。中でも六角形は作る際に必要となる材料が最も少なくなるなどの利点がある。

ハニカム構造の例

自然界

人工物

  • 建築材料
  • スピーカーアンプCDプレーヤーなどの一部の音響機器に用いられている(とくに1980年代後期から1990年代後期まで販売されていたパイオニアダイヤトーン製の音響機器が顕著)。
  • 自動車排気ガスを清浄化する触媒担体
  • 航空機においては、サンドイッチ構造のコア材料の一種として、アルミニウム合金やノーメックス製のハニカムが使用されている。モスキート戦闘機は戦時の金属原料不足に対して、木製ボディで挟んだペーパーハニカム構造を採用して、コストダウンと軽量化に成功した。
  • 戦車等の複合装甲セラミックス製構造材に使用される場合がある。例)英陸軍チャレンジャー主力戦闘戦車チョバムアーマー
  • デジタルカメラでは、富士フイルムが「スーパーCCDハニカム」というCCDイメージセンサ技術を採用している。これは八角形のCCD素子を利用したシステムのことである。
  • F1を始めとするレーシングカーモノコックや外板 等においても、サンドイッチ構造のコア材料の一種として、アルミアラミド繊維のハニカムが使用されている。以前は表板/中芯ともアルミが主流であった。1990年代前後より表板はC-FRPに取って代わられつつあるが、エントリーカテゴリのモノコック等には依然アルミが使用されている。
  • サッカーゴールの網は従来、格子状の網を用いていたが、2000年前後よりシュートしたボールがネットに絡めとられ、ゴールに突き刺さるように見えると言う演出的な理由によりハニカム状のネットが採用されるようになった。
  • ハンター・ダグラス社のデュエット・シェード(ファブリックブラインド)は、ハニカム構造が窓と部屋の間に空気の層を作り、断熱材の役割し、抜群の省エネルギー効果を発揮。冬は暖かな部屋を実現できる製品である。さらに、建材部門のアルミハニカムパネル(HIC・HIW)は、航空機産業から生み出された複合技術をもとに開発され、ロール成形したカラーアルミに、ハニカムコアと、固定システムを兼ねたアルミ型材を内蔵することにより、平滑な大判パネルを薄い突合せ継ぎ手で使用しできるため、天井や壁材として容易に施工ができる製品である。
  • 眼鏡のレンズでは、サクサンオプティカル社から「ネッツペックコーテング(NPコート)」が施された、高機能レンズRevra:レブラがある。これは、ハニカム構造をした金属膜をレンズ表面に貼り、 透過率の異なった光の減光域を作る事で光を干渉させ、透過率は従来のクリアレンズと同等でありながら、防眩効果や高コントラスト性を高めたものである